共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

先帝と柏餅

2015年05月05日 21時12分21秒 | グルメ
今日は端午の節句です。男の子の健やかな成長を祈念して、柏餅を食べ、菖蒲湯に入る日とされています。昨今は菖蒲湯に浸かるということは殆どされないようですが、柏餅はコンビニのレジ横等にも置かれていて気軽に買うことができます。ということで、当ブログの歳時記的意味合いを込めて、私もGETして参りました。

本当はちゃんとした和菓子屋さんで、みそあんの柏餅を買いたかったのです。しかし、いつもみそあんの柏餅を買っていた老舗の和菓子屋さんは閉店してしまったし、他所にはみそあんそのものを扱っていないところが殆どなので、今回はコンビニ柏餅で我慢することになりました…。

ところで柏餅にまつわる、失礼ながらちょっと笑ってしまうような逸話を伺うことができました。

昭和天皇陛下がまだお若い頃、端午の節句のお三時に柏餅が饗されたことがあったのだそうです。それまで柏餅を御覧になったことの無かった陛下は、皿に乗った柏餅をしばらく御覧になっておられたそうですが、普段から『御前に出されたものは、何でも召し上がられますように』という教育を受けておられた陛下は柏餅を手に取られると、何と柏の葉がついたままバリバリと召し上がり始めてしまったのだそうです。

勿論、お側に控えていた侍従達は一様に『あっ!Σ(゜Д゜lll)』と思ったのですが、侍従長であってもむやみに陛下に声をおかけしてはならないという厳しい決まりがあったがために「それは柏の葉を取ってから召し上がるものです!」ということを説明できず、全員が忸怩たる思いで御様子を見守っていたのだそうです。そして『完食』してしまわれた陛下は一言

「…不味い(-_-)」

と仰せになり、ダイニング中に気まずい空気が流れてしまったということです。昭和天皇陛下が食べ物に対して酷評をされたのは御生涯の中で後にも先にもこの時だけだったのだそうですが、何だかお人柄が偲ばれるエピソードではあります(^_^;)。

一体どんなものかと、試しに私も柏の葉っぱごと食べてみましたが…決して真似をしないで下さいませ(*w*;)。これを『完食』なさった昭和天皇陛下は偉大です?!
コメント
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