共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

西日に映える小田原城址公園《御感の藤》

2022年04月22日 19時55分19秒 | 
いやぁ…暑い(汗)。水曜日の最高気温が14℃だったところから今日は一気に26℃になりましたから、子どもたちも大人たちもどことなくバテ気味でした…。

今日も小田原の小学校支援級では、いろいろな出来事がありました。基本的に豆腐メンタルな子たちなのでちょっとしたことで落ち込んだり機嫌を損ねたりするのですが、全部拾っているとこちらもシンドいので、どこを間引いて話をもっていくかが大変です(汗)。

そんな小学校支援級勤務を終えてから、折角いいお天気なので小田原城址公園に寄り道していくことにしました。こちらの南堀の前にある、大正天皇所縁の《御感の藤》が咲いているであろうと当たりをつけてみたのです。

到着してみると満開とまではいかないものの、それでも



御覧のような見応えのある光景が広がっています。



この藤の花は、かつて小田原城二の丸御殿にあったもので、その後民間にお下げ渡しになって栽培されたものです。そして、この藤の名前が《御感の藤》となったのには、大正天皇に纏わるエピソードがあります。

かつて大正天皇が皇太子嘉仁(よしひと)親王であられた頃、小田原城内にあった旧閑院宮家御用邸を訪れた際に馬を召して城下に外出されました。その時、ちょうどこの藤が花を咲かせていたところに召馬がにわかに駆け入り、服に藤の花がふりかかってしまいました。

居合わせた皆が恐縮していると、当の嘉仁親王は

「見事な藤に、心ないことよ。」

と感じ入られたといいます。それより後、この藤の花は《御感の藤》とよばれ、今日まで大切に育てられてきました。

基本この《御感の藤》は、たった二つの巨大な幹から成っているのですが、それが育ちに育って



これほどまでの藤棚を覆い尽くすほどに成長しました。どれだけの大きさを誇るのかというと



写真左手に写りこんでいる三階建の公共施設と比べていただければ分かりやすいのではないかと思います。

強烈な西日に照らされて紫色がちょっとばかりとんでしまっていたものの、それでも



八分咲きの美しい藤の花は見応え十分です。この時期には、





色とりどりのツツジの花とのコラボレーションも楽しめます。

再び藤棚の下に入ると、むせ返るような甘い香りの中で



まるで紫色のシャワーが降り注ぐかのように藤の花が頭上を埋め尽くしています。そして、写真には上手く撮れなかったのですが、



ハナアブやクマバチたちがあちこちで花の蜜を吸っていて、彼らのたてるかすかな羽音が藤棚の中に響いていました。

実は明後日にも小田原に来る用事があるので、その時にもう一度こちらに来てみようと思います。ちょっとお天気が良くなさそうなのですが、もしかしたら満開の藤の花が観られるかも知れません。


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