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共 結 来 縁 ~ あるヴァイオリン&ヴィオラ講師の戯言 ~

山川異域、風月同天、寄諸仏子、共結来縁…山川の域異れど、風月は同天にあり、諸仏の縁に寄りたる者、来たれる縁を共に結ばむ

久々の楽譜仕事〜シューマンの歌曲『静かな涙』

2021年11月15日 18時30分20秒 | 音楽
先日、かつてよくお仕事を御一緒したピアノの先生から久しぶりにお仕事をいただきました。

内容としては



ロベルト・シューマン(1810〜1856)作曲の《ケルナーの詩による12の歌曲作品35》の中の第10曲『静かな涙』を、



既存の中声用のト長調よりも半音下げて変ト長調にしてほしいというものです。そんなに急ぐものではないとのことでしたが、出来れば年内に…ということでした。

《ケルナーの詩による12の歌曲作品35》は、ドイツの詩人であり、開業医、音楽療法士でもあったユスティヌス・ケルナー(1786〜1862)の詩を基にしてシューマンが作曲した歌曲集です。ケルナーはキャリアを通して開業医であり続け、詩作活動自体は2次的なものでしたが、その叙情性に富んだ詩はシューマンをはじめとする作曲家たちに影響を与えました。

第10曲『静かな涙』の歌詞は


君は眠りから目覚め
緑の沃野をそぞろ歩く
あたり一帯の地の上には
素晴らしい青空が広がっている

君がゆっくりと不安もなく
苦しみもなしにまどろんでいた間
空は朝までずっと
たくさんの涙を降らせたのだ

静かな夜に泣くことで
人はしばしば辛さをまぎらわせる
そして朝が来ると思いこむ
いつも心は朗らかだと


という、何ともしみじみとした内容です。原曲はハ長調で書かれていてソプラノやテノール歌手が歌うことが多いのですが、詩の内容としてはバリトンやバスが歌った方が雰囲気は出やすいような気がしています。

さて、ト長調を半音下げて変ト長調にするとなると、♯1個の楽譜を♭6個に書き換える必要があります。楽譜を書いたことのある方には分かっていただけると思いますが、たかだか半音の移動が実は結構大変なのです(汗)。

とにかく、承ったからにはなるべく時間を見つけて移調作業に取りかかろうと思います。そんなわけで、今日はその『静かな涙』の演奏動画をお楽しみください。




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2 コメント

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Unknown (08034718868)
2021-11-15 19:24:59
お世話になります
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Unknown (johannsebastianbach_1971)
2021-11-15 19:27:41
いへいへ(^^;ゞ
返信する

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