今日は昨日の雨の湿気が残る、蒸し暑い一日となりました。気温はそんなに高くはないものの湿気の高さで汗が出てくるので、子どもたちも大変そうでした。
そんな中、今日は1年生の音楽の授業のサポートに行く時間がありました。今日は鑑賞でルロイ・アンダーソンの《シンコペーテッド・クロック》を聴きましたが、親しみやすいメロディを子どもたちそれぞれに楽しんでいたようでした。
ルロイ・アンダーソン(1908〜1975)はアメリカで活躍した作曲家で、ボストン・ポップス・オーケストラを率いていたアーサー・フィードラーに見出され、次々と作品を世に送り出しました。《シンコペーテッド・クロック》の他にも《タイプライター》《そりすべり》《トランペット吹きの休日》《ワルツィング・キャット》といったライトクラシックというジャンルを確立した立役者といわれ、
《スターウォーズ》《インディ・ジョーンズ》《E・T》等の映画音楽を手掛けるジョン・ウイリアムスをして『アメリカ軽音楽の父』と言わしめた人物です。
作曲家として知られているルロイ・アンダーソンですが、実は言語学の分野でも博士号を取得していました。1942年には軍隊に入隊して、第二次世界大戦時には情報将校としてペンタゴン(米国防総省)で活躍したという異色の経歴の持ち主でもあります。
《シンコペーテッド・クロック》は、アンダーソンが軍隊を除隊した1946年に発表されました。この曲はクラシック系の音楽ながら大ヒットし、その年のゴールドディスク賞を受賞しただけでなく、何とビルボードチャートでも11位にまで上りつめたのです。
因みに今日5月18日は、1925年に66歳で亡くなったルロイ・アンダーソンの祥月命日です(アメリカに祥月命日という概念があるのだろうか…?)。そのことを子どもたちに余談として伝えると、
「えぇ〜っ?!」
「そうなの〜?!」
という声が飛び交っていて、先生から怒られてしまっていました。子どもたち、ゴメンね…。
とかく通ぶる向きからは軽んじられがちなルロイ・アンダーソンですが、これだけライトで、なおかつ一度聴いたら忘れられないようなメロディを作り上げるということは、実は並大抵の事ではありません。そんな恐らく誰しもの耳や記憶に残っているであろうこの曲を、今日は作曲家自身の指揮による演奏でお楽しみいただきたいと思います。