毎日いろんなことで頭を悩ましながらも、明日のために頑張ろうと自分を励ましています。
疲れるけど、頑張ろう!
「木枯らし紋次郎」(2)
私が「木枯らし紋次郎」の大ファンだというのはずいぶん前の記事に書いた。「あっしには関わりのないこって」と言いながらも結局は渦中に巻き込まれていってしまう紋次郎の生き様は今でもかっこいいと思う。世間に背を向けた積もりでいても、様々なしがらみによって否応なしに世間に関与せざるを得ないのは生きている以上仕方のないことであろう。そんなことは分かりきっていても、ぎりぎりまでやせ我慢を通そうとする紋次郎が若い頃の私には憧れであった。アウトローになりたいと思ったことはないが、アウトローを気取りたいとずっと思ってきたのも紋次郎の影響がずいぶん大きかったように思う。
そんな私が、「木枯らし紋次郎」がリメイクされると聞けば、何があっても見ないわけにはいかない。さすがに老境に達した中村敦夫が紋次郎を演じるわけにはいかず、今度のドラマでは江口洋介が紋次郎役に挑戦するという。かなり以前に岩城滉一主演でドラマ化されたのを見た覚えがあるが、岩城の紋次郎はなかなかのはまり役に思えた。だが、残念なことに続編が作られなかった。もう今の時代には「木枯らし紋次郎」など受け入れられないのかな、とその時思った。だが、それなら今また江口洋介を起用して、「木枯らし紋次郎」を作るのは何故だろう?腑に落ちないまま録画したものを見た。
やはり最初、江口の紋次郎には違和感を禁じえなかった。まず、道中合羽がいやに長い。ロングコートかと言いたくなるほどの長さで、歩くのに邪魔じゃないかと思ったりした。頬の刀傷もなんだか形がおかしいし、楊枝を銜えて喋っているにしては、妙に滑舌がいい。それでいて上州訛りが身に付いていず、台詞が上滑りしているように聞こえる。似合わない・
「ああ!!こんなの紋次郎じゃない!!」
と拒否したくなったが、共演している小澤征悦や渡辺いっけいがいい味出していて、ついつい引き込まれてしまった。ストーリーもよく練れていて、一ひねりも二ひねりもしてあり、市川昆劇場の頃の「木枯らし紋次郎」を髣髴とさせる。そして何よりも上條恒彦が歌う「誰かが風の中で」が劇中歌として効果的に使われているのがいい。やはりあの歌は「紋次郎」の歌だ。素晴らしい!!話の半ばでちょい役として中村敦夫が登場したのは、往年のファンに対するサービスのようなものだろうが、
「よくぞ年老いるまで生き延びたな、紋次郎!」
と思わず声をかけたくなったほど、私には感動的なシーンだった。

だが、不思議なことにドラマが終盤に差し掛かった頃には、江口の紋次郎にほとんど違和感を感じなくなっていた。殺陣にぎこちなさは感じられたが、ぎこちないのが紋次郎の喧嘩殺法だから、かえって紋次郎らしさがよく出ていて、大団円まで飽きることなく見ることができた。芥川隆行の「木枯らし紋次郎、上州新田郡三日月村の貧しい農家に生まれたと言う・・」という名調子のナレーションはもう聞かれなかったが、代わりの平榮子というよく知らない女性のナレーションもそれなりに趣があってよかった。
「木枯らし紋次郎」が放送されたのはもう35年以上も昔のことであり、当時と比べたら現代は一層の開発が進んでしまったから、江戸時代の風景を映しだそうとするのはもう不可能に近いだろう。だが、その割には美しい自然の映像も随所に挟みこまれていて、そのあたりも昔懐かしい「木枯らし紋次郎」を再現したように思えて、なかなかの見応えがあった。近頃のTVドラマなど一度見ればもう十分なものばかりだが、この「紋次郎」はもう一度見てみたいと思わせてくれた。
「何故、いま紋次郎なのか」に対する答えは分からなかったが、そんなことなどもうどうでもいいから、続編をぜひ作ってもらいたい。
そんな私が、「木枯らし紋次郎」がリメイクされると聞けば、何があっても見ないわけにはいかない。さすがに老境に達した中村敦夫が紋次郎を演じるわけにはいかず、今度のドラマでは江口洋介が紋次郎役に挑戦するという。かなり以前に岩城滉一主演でドラマ化されたのを見た覚えがあるが、岩城の紋次郎はなかなかのはまり役に思えた。だが、残念なことに続編が作られなかった。もう今の時代には「木枯らし紋次郎」など受け入れられないのかな、とその時思った。だが、それなら今また江口洋介を起用して、「木枯らし紋次郎」を作るのは何故だろう?腑に落ちないまま録画したものを見た。
やはり最初、江口の紋次郎には違和感を禁じえなかった。まず、道中合羽がいやに長い。ロングコートかと言いたくなるほどの長さで、歩くのに邪魔じゃないかと思ったりした。頬の刀傷もなんだか形がおかしいし、楊枝を銜えて喋っているにしては、妙に滑舌がいい。それでいて上州訛りが身に付いていず、台詞が上滑りしているように聞こえる。似合わない・
「ああ!!こんなの紋次郎じゃない!!」
と拒否したくなったが、共演している小澤征悦や渡辺いっけいがいい味出していて、ついつい引き込まれてしまった。ストーリーもよく練れていて、一ひねりも二ひねりもしてあり、市川昆劇場の頃の「木枯らし紋次郎」を髣髴とさせる。そして何よりも上條恒彦が歌う「誰かが風の中で」が劇中歌として効果的に使われているのがいい。やはりあの歌は「紋次郎」の歌だ。素晴らしい!!話の半ばでちょい役として中村敦夫が登場したのは、往年のファンに対するサービスのようなものだろうが、
「よくぞ年老いるまで生き延びたな、紋次郎!」
と思わず声をかけたくなったほど、私には感動的なシーンだった。

だが、不思議なことにドラマが終盤に差し掛かった頃には、江口の紋次郎にほとんど違和感を感じなくなっていた。殺陣にぎこちなさは感じられたが、ぎこちないのが紋次郎の喧嘩殺法だから、かえって紋次郎らしさがよく出ていて、大団円まで飽きることなく見ることができた。芥川隆行の「木枯らし紋次郎、上州新田郡三日月村の貧しい農家に生まれたと言う・・」という名調子のナレーションはもう聞かれなかったが、代わりの平榮子というよく知らない女性のナレーションもそれなりに趣があってよかった。
「木枯らし紋次郎」が放送されたのはもう35年以上も昔のことであり、当時と比べたら現代は一層の開発が進んでしまったから、江戸時代の風景を映しだそうとするのはもう不可能に近いだろう。だが、その割には美しい自然の映像も随所に挟みこまれていて、そのあたりも昔懐かしい「木枯らし紋次郎」を再現したように思えて、なかなかの見応えがあった。近頃のTVドラマなど一度見ればもう十分なものばかりだが、この「紋次郎」はもう一度見てみたいと思わせてくれた。
「何故、いま紋次郎なのか」に対する答えは分からなかったが、そんなことなどもうどうでもいいから、続編をぜひ作ってもらいたい。
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