☆ 作者は中学2年生だというから13歳か14歳だと思う。その作品に不覚にも泣かされてしまった。
☆ 鈴木るりかさんの「さよなら、田中さん」(小学館)から表題作を読んだ。
☆ 主人公は小学6年生の「僕」、中学受験を目指して連日の塾通い。体が小さくて泣き虫。そして要領が悪いのか濡れ衣を着せらてたびたび同級生の女の子たちに取り囲まれてしまう。そんなとき助けてくれるのが田中さん。
☆ 田中さんは母子家庭でお母さんが工事現場で一生懸命に働いている。生活は豊かではないが、田中さんも田中さんのお母さんもそんなことは気にしない。明るく楽しく力強く生きている。
☆ 一方の「僕」は裕福な家庭。何よりもお母さんのプライドの高さが目につく。「僕」は進学校に合格し、母親の自尊心を守らなければならない。しかし、思うようにうまくはいかない。
☆ 母の言葉に傷つき絶望したとき、田中さんのお母さんの言葉が飛び出す。「蟻のように働き、犬のように食らう」と笑ったお母さん。「僕」をじっと見つめてこう言った。「もし死にたいくらい悲しいことがあったら、とりあえずメシを食え。そして一食食ったら、その一食分だけ生きてみろ・・・」
☆ 乾いた心に沁みる言葉だ。胸が熱くなった。
☆ 若い人には若い人にしか書けない文章がある。とても良かった。感動した。
☆ 鈴木るりかさんの「さよなら、田中さん」(小学館)から表題作を読んだ。
☆ 主人公は小学6年生の「僕」、中学受験を目指して連日の塾通い。体が小さくて泣き虫。そして要領が悪いのか濡れ衣を着せらてたびたび同級生の女の子たちに取り囲まれてしまう。そんなとき助けてくれるのが田中さん。
☆ 田中さんは母子家庭でお母さんが工事現場で一生懸命に働いている。生活は豊かではないが、田中さんも田中さんのお母さんもそんなことは気にしない。明るく楽しく力強く生きている。
☆ 一方の「僕」は裕福な家庭。何よりもお母さんのプライドの高さが目につく。「僕」は進学校に合格し、母親の自尊心を守らなければならない。しかし、思うようにうまくはいかない。
☆ 母の言葉に傷つき絶望したとき、田中さんのお母さんの言葉が飛び出す。「蟻のように働き、犬のように食らう」と笑ったお母さん。「僕」をじっと見つめてこう言った。「もし死にたいくらい悲しいことがあったら、とりあえずメシを食え。そして一食食ったら、その一食分だけ生きてみろ・・・」
☆ 乾いた心に沁みる言葉だ。胸が熱くなった。
☆ 若い人には若い人にしか書けない文章がある。とても良かった。感動した。