じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

城山三郎「総会屋錦城」

2018-04-22 19:32:59 | Weblog
☆ 城山三郎の短編集「総会屋錦城」(新潮文庫)から表題作を読んだ。

☆ すごい。会社に巣くい、自らダニと称する男の生きざまを容赦なく描き切っている。経済小説という一つのジャンルを築いただけのことはある。

☆ 総会屋錦城こと内藤錦城、若いころは刃傷沙汰も厭わず「人斬り錦之丞」と言われた。風雪を経て今では総会屋の元老ではあるものの、病を抱える70歳を超えた老人である。その生い立ちはよくわからない。

☆ この作品はある大手銀行の株主総会をめぐる攻防を描いている。

☆ とにかく、ゆっくり、じっくり読みたい作品だ。
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宮部みゆき「人質カノン」

2018-04-22 18:04:51 | Weblog
☆ 宮部みゆきさんの短編集「人質カノン」(文春文庫)から表題作を読んだ。

☆ 忘年会帰りのOL、遠山逸子は家の近くのコンビニに立ち寄った。その時、フルフェイスのヘルメットをかぶり拳銃を手にした強盗に遭遇してしまう。コンビニいるのは逸子と店員と酔っ払った中間管理職、それに眼鏡をかけた少年。彼女たちに危機が迫る。そして犯人は誰なのか。

☆ 随所に女性視線のキメ細かな表現を感じた。眼鏡の少年はコナン君のように思えた。
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東野圭吾「もうひとつの助走」

2018-04-22 17:09:26 | Weblog
☆ 東野圭吾さんの短編集「黒笑小説」(集英社文庫)から「もうひとつの助走」を読んだ。

☆ 業界ネタとでも言おうか、文学賞発表日の作家、出版社スタッフの様子がよくわかる。この作品は業界の人はなお一層笑えるよね。(それとも脂汗ものか)。

☆ 最後のオチは、ああそういうことねって感じ。さすがは黒笑い。
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浅田次郎「姫椿」

2018-04-22 16:12:58 | Weblog
☆ 浅田次郎さんの短編集「姫椿」(文春文庫)から表題作を読んだ。

☆ 不動産関係の会社を経営する主人公は多額の負債を抱え、遂に万策尽きた。不良債権と見るや銀行は手のひらを返したように冷たい。残る方法は死亡保険金だけ。主人公は死に場所を求めてタクシーを走られた。

☆ 途中ふと立ち寄った銭湯。歯切れのいい老人の江戸弁に導かれて物語が進む。主人公は何を考え、そしてどうする。

☆ 浅田作品は温かい。
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