じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「『パンデミック』との闘い」

2020-03-22 22:45:55 | Weblog
★ NHKスペシャル「『パンデミック』との闘い」を観た。

★ 日本でオーバーシュートが起こっていないのは幸運に恵まれているからとのこと。いつ起こってもおかしくない、第1波の流行はしのいだが、第2波が広がりつつあるという。クラスターが管理できているうちは良いが、最近感染経路がよくわからない感染者が散見されるようになってきた。未知のクラスターがあるのかも知れない。注意が必要だとのことだった。

★ 不眠不休で対策で当たられている方々のご苦労がわかった。最前線の人々と一般国民との危機感の違いにも気づかされた。


★ 理由は不明だが、中国、韓国、日本など東アジアでの感染拡大は今のところ緩やかになっている。それに比べてヨーロッパやアメリカの状況がひどい。東南アジア、アフリカ、南米にも広がりつつあるようだ。

★ 日本でも海外からの帰国者の感染確認が増えているように思える。水際で発見されているうちは良いが、パーフェクトは無理だろう。100年前のスペインかぜ、日本の犠牲者は第3波の流行によるものが多かったという。人から人へと感染を繰り返すうちに毒性が強まる可能性もある。

★ この闘いは長引きそうだ。治療薬の開発(あるいは既存薬の応用)、あるいは多くの犠牲の後に集団免疫を得るか。経済や精神状況が持ちこたえられるか。

★ タイムリーな良い番組だった。

★ この番組の後、「テセウスの船」を観た。犯人は彼だったのか。何となくハッピーエンドで良かった。
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小林秀雄「徒然草」

2020-03-22 16:16:46 | Weblog
★ NHK「100分de名著」、過去の放映分から兼好法師の「徒然草」(2012年)を観た。荻野文子さんが解説されていた。

★ 日本の3大エッセイの一つ「徒然草」の作者として知られる兼好法師。私が中学生の頃は吉田兼好と習ったが、今の検定教科書では兼好法師となっている。含蓄に富んだ人生訓や人間観察のありさまに、時代を超えてハッとさせられる。人間の普遍性を見抜いているからかも知れない。

★ 「徒然草」について、あの小林秀雄が短い文を残しているということを知った。本棚を探ってみると、小林秀雄「無常という事」(角川文庫)に収められていたので読んでみた。

★ 小林秀雄のいつもながらの文章。もっと素人にもわかるように書けないものかと思いながら(嫌なら読まなくても良いという声が聞こえそうだが)読み進めると、後世の人が付けたであろう「徒然草」という「洒落た名前」の後ろに隠れた、兼好法師の素顔が少し見えたような気がした。

★ 小林は兼好法師を「彼には常に物が見えている。人間が見えている。見えすぎている、どんな思想も意見も彼を動かかすに足りぬ」と評する。

★ 名工は少し鈍刀を使うという。小林は鈍刀を使って彫られた名作の一例として第40段を引用する。因幡の国の入道には美しい娘がおり、多くの男が求婚したが、この娘は栗ばかり食べる「異様の者」として、入道は誰とも婚姻を許さなかったというエピソード。

★ 兼好法師はどういう意図でこのエピソードを紹介したのか。そして小林秀雄はなぜこの段を取り上げたのか。小林は兼好法師同様、多くを語らず読者を迷路へと引き込む。
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最悪のシナリオ

2020-03-22 01:53:13 | Weblog
★ 高校生の塾生と話をした。彼の姉は現在カナダに留学中。新型コロナの影響で予定を早めて今週帰国するという。

★ 帰国すると言っても、時期が時期だけに帰国後が大変だという。今、感染が確認されるのは主に医療機関、高齢者施設、それに海外からの帰国者だ。

★ カナダはまだオーバーシュートしていないが、問題は帰りの飛行機だ。もしその飛行機に感染者が乗り合わせていれば、うつらないとも言えない。

★ 彼の姉も14日間、自宅での健康観察となりそうだ。もし体調を崩し、感染が確認されれば、彼女の濃厚接触者である家族も危険だ。両親の勤務先、弟の通学先。影響は大きい。感染症は極めて社会的な事件だ。

★ 塾生と最悪のシナリオを語りながら、少々憂鬱な気分になった。
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