曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

アゲハの幼虫の悲劇

2010年10月18日 | 日記


トウワタの花

 トウワタについていろいろ詳しいことを知ったのは昨年の秋のことです。数年前から家の周りの道路端にこの花が咲くようになりました。でも名前も知らず、ただ眼に映る風景の一部でしかありませんでした。
 昨年の秋我が家の周辺に迷蝶カバマダラがやって来ました。初めて見る南国の蝶に私も興奮し新聞社に来訪のことを知らせたり図鑑やネットで調べたりでカバマダラとトウワタの関係を初めて詳しく知ることとなったのです。トウワタは中南米の原産で今は熱帯・亜熱帯を中心に世界中に広がっているそうです。今年は家の周りにトウワタをたくさん生やしてカバマダラの再来訪を期待していたのですが、光市の方にはたくさんやって来たようです。町の中で1頭のカバマダラが飛んでいたのは見ましたが今のところこちらにでは繁殖に至っていないようです。


                      





モンキアゲハの幼虫

モンキアゲハの幼虫とクロアゲハの幼虫はよく似ています。体の後ろの方にある2本の帯が真ん中で離れているのがモンキアゲハです。繋がっているのはクロアゲハです。この幼虫はカラスザンショウの木についていました。


ナミアゲハの幼虫


ナミアゲハの幼虫に寄生蜂



寄生蜂の抜け出たナミアゲハの蛹

ナミアゲハの幼虫の写真を撮っていたらちょうど寄生蜂がくっついていました。(2枚目の写真です) 写真を撮るときには寄生蜂のことには気付かなかったものですから蜂にはピントが合っていません。3枚目の写真は寄生蜂に食われて死んだナミアゲハの蛹です。我が家の周りにはミカンの木がたくさんあるためアゲハがいっぱいやって来ます。その幼虫に寄生しようと寄生蜂もたくさんいるようです。


寄生蜂について

 我が家の庭にレモンの木がありますが、この木には毎年アゲハ の幼虫が沢山発生します。そのうちの幾つかが蛹になり、幾つかが蝶になり、巣立っていきますが、中には蛹のままで、羽化しないものもあります。よく見ると蛹に小さな穴があいていて、中が空洞になっています。これらは寄生バチに卵を体内に産み付けられたものであることが分かります。卵からかえった蜂の幼虫は、生きたアゲハの幼虫の体内を食い荒らし、やがて1人前の蜂になって飛び出して来るわけですが、アゲハの幼虫のほうは、なんか体の具合が悪いなあと思ってると死んでしまうという訳です。卵が産みつけられる時期が、アゲハの幼虫が、終齢幼虫に近いかどうかによって、幼虫から蜂の成虫が出てくるのか、蛹から出てくるのかが決まるようです。
 この話、よく考えてみると恐ろしい話ですね。人間でも、昔はよく寄生虫(回虫)の話が出てきましたが、これは人間の腸の中で栄養を盗むだけですから特に実害はありませんが、昆虫の寄生は、宿主(アゲハ)の体そのものを内側からバリバリ食べていくわけですからたまったものではありません。ただし、寄生者(ハチ)は腸や神経といった宿主の生存に直接関わる部分には全く手を付けないといいますから、すごいですね。
 人間で言えば、猫やネズミが死んだ人間からはい出てくるようなものですね。シリーズものの、あの映画「エイリアン」は昆虫の寄生からヒントを得たのでしょうか。

上記の説明文は寄生蜂のことをよく知らない人のためにある人から借りてきたものです。


                           


家族紹介

三男のネコ、ソックス

今日、ソックスは10日ばかりの家出から帰って来ました。ネコ兄弟の中で最も人好きなネコです。お客さんが来るとどこともなく出てきて足元にじゃれつきまわり、ネコに馴れない人はびっくりします。名前の由来はいかにも白い靴下をはいているように見えるでしょう。