約二か月ぶりにニコンプラザ大阪に行ってきました。
30年近く前、作者がわずか16分間の通勤途中の、電車内や駅構内でのスナップ。
一枚一枚は小さなキャビネサイズのモノクロ写真で、それがうねりながら
壁面に展開されていました。驚いたのは30年前に撮られ現像処理された銀塩バライタプリントが
ほとんど変色退色していなかったこと、聞けば、ある特殊な処理がされていました。
至近距離で撮られながら、ほとんどの被写体の人物がカメラを意識せず、うつろな表情を
さらけ出しており、車窓の映り込みを巧みに取り入れた画面構成の見事さに感心しました。
ケイタイもスマホもない時代の、今とはずいぶん違う車内や人物の服装などを通して
時代の様相が見事に表現された写真展でした。
往復した在来線の電車内も大阪の駅構内も人出は以前と比べれば、やはりずいぶん減っていた。
自分たちも含めて、ほとんどの人がマスクをしている。異常な事態だが、
コロナを意識した行動をせざるを得ない世の中になっていることを痛感し、
写真展を観て直ぐに戻ってきた。
Y・m
大阪へ行くのは、まだまだ心配でしたが、ニコンのギャラリーへ行くのも最後になるかと思い
暫くぶりに行ってきました。みやこ支部の人たちの展覧会が続々と続いていますが
こんな時節なのでなかなか思うように足が運びませんでした。
写真展は、額なしでピン留めのキャビネ版のものでしたが
感想はYと全く同じでした。高井さんの性格なのか、電車内の写真も
アップなのに気負いのない撮影がそうさせているのか
撮られている人物は全く意識せずに普段どおりの表情をみせていました。
少し前の写真という雰囲気が味わいを深めていて
時代を写すということが大切なことだと改めて思いました。
m