植ちゃんの「金沢・いしかわに恋をしました!」

金沢に永住して金沢・石川が好きになりました!その魅力を紹介します。

金沢市辰巳用水訪探レポート(その1)

2012-11-14 04:21:39 | 日記


金沢の観光スポット体験レポート その111(No.222)

◇金沢市辰巳用水訪探レポート(その1)

□辰巳用水の概要
 金沢市の中心部から見て辰巳(東南)の方角にあることか
らそう呼ばれるようになった辰巳用水は、犀川上流右岸の東
岩で取水し、約4Kmの隧道、開水路を経て兼六園に引水し
ている。全長12Km、金沢市の歴史的文化遺産とも言える
手掘りの水路は、今から380年前に作られた貴重なもので
ある。疏水百選の一つで一部が国の史跡に指定されている。

■写真は東岩取水所
 現在の東岩取水所は3回目の取入口で安政2年(1855)に
完成とされている。



■写真は2012年10月完成の辰巳ダム

□辰巳用水の開削と目的
 その開削は寛永8年(1631)、城下町6000戸、果ては
金沢城までもが焼失した「法船寺焼き」と言われる大火事が
きっかけと言われており、三代藩主前田利常が町の再建と同
時に、新しい町づくりと今後の防火体制を確立するためにこ
の用水を建設することになった。この他にも城の防御強化、
用水を利用した積極的な新田開発といった目的もあったと言
われ、明治中期には、農業用水として水田100ヘクタール
を潤していたとされている。



■写真は辰巳用水の全体高低図



□辰巳用水の技術
 辰巳用水は、現在でも極めて高い測量技術が要求される導
水隧道を誇り、軟弱地盤を避けて造られたため屈曲している
が、その勾配は正確無比で、必要な水量 や流速を得るため
に水路構造まで細やかな計算・工夫が随所に見られる。そし
て何よりも、現役の水路ということがその技術水準の高さを
証明している。
 総工費としては、約2700両(現在の貨幣に換算すると
3億5千万円か?)、人員述べ約14万人とされている。

■写真は隧道横穴より入る