金沢の観光スポットレポート その1006(No.1445)
◇兼六園 橋巡り ④板橋、栄螺橋、黄門橋
兼六園内(金澤神社含む)には大小40箇所の橋があります。その中で橋名がついているのが12箇所(2018年12月現在私が知っている個数)あります。今回は名前のついている橋にプラスして巡ってみます。
兼六園は高台にありながら、辰巳用水を引き込み、曲水や池、滝に注がれ、意匠を凝らした橋が架かり、周辺の風景ともよく馴染み四季を通して楽しませてくれます。
10)板橋
船底板で造られた橋で、三河の八つ橋を模したという板橋です。当初のものとは姿が変わり、今は曲水の真ん中で橋を違へた違い橋になっています。春は桜が美しく、5月に杜若(かきつばた)が開花すると、曲水の両側に群生する紫の花と緑の葉が素晴らしい眺めになります。昔はこのあたりに勅使橋が架かっていたといわれています。
■写真は板橋
11)栄螺橋
この近くに栄螺山があることからこの名が付いたといわれています。橋はわずかに反った三枚並べの赤戸室石。ここには霞ヶ池の堰があり溢水(いっすい)はここから翠滝へ流しています。言い伝えによると、藩政期、一朝事あるときは、外敵から城を守るため、百間堀の水位を一挙に上げて防ぐ備える仕掛けがあったと
伝えられています。
■写真は栄螺橋と挟み石
■写真は栄螺橋(梅林方面より)
12)黄門橋
黄門橋は、青戸室石の一枚石で造られた石橋で、一枚岩で単調にみえることから、石を二枚重ねたようなデザインが施されています。また、橋の特徴としては、普通の橋は台石の中央に程よい位置で架かっていますが、この橋は台石の端から斜めに斜角115度の反り橋で白龍湍に架かっています。シュチエーションは、急峻な渓谷を模し、兼六園の六勝でいう幽邃(ゆうすい)蒼古(そうこ)が演出され、周りの景観に溶け込むように工夫されています。
■写真は黄門橋の台石(上流側が60センチ下流側が80センチあり重さ6トンと言われている)
■写真は黄門橋
■写真は黄門橋と挟み石(栄螺山方面から)
■写真は黄門橋近くにある獅子巌
参考資料:市民が見つける金沢再発見の会ページ
(つづく)