金沢の観光スポットレポート その1012(No.1450)
◇兼六園の冬支度 ① 雪吊り-1
◇雪吊りとは
大切な庭木を冬に積もった雪の重さで枝などが折れないようにする対策、方法を総称して「雪吊り」と呼びます。
石川県では明治初期から確立したと言われ、 冬の風物詩として、加賀金沢を中心に石川県下はどこの家庭
でも十一月の初冬を迎える頃に作業が始まります。
北陸特有の湿った雪質は、重く、庭木の枝によく着雪します。枝折れ、裂け、潰れるなど、雪解けの三月に
思わぬ被害に驚かされます。
◇雪吊りの種類には大きく分けて4種類あります
1)りんご吊り、2)幹吊り、3)三つ叉しぼり吊り、4)その他があり、兼六園内の雪吊りを紹介します。
1)りんご吊り
松の木、槇の木をはじめ、よく枝造りが出来た比較的大ぶりの庭木に、芯柱を添えてその先端から多くの藁縄を張りそれぞれの枝を結わえ吊る方法で、完成した姿が収穫前のリンゴの枝が折れないように吊り支えた形からりんご吊りと呼ぶようになりました。
■写真はリンゴ吊りの唐崎松
■写真は七福神山のリンゴ吊り+変形(右側)
■写真は東本願寺からの手向松(たむけまつ)
■写真は真弓坂の松
2)幹吊り
りんご吊り」と同じく大きめの樹に施す手法です。樹上の太めで、しっかりした枝又から複数の藁縄を 下げて、枝を結わえ吊ります。
■写真は根上松
■写真は霞が池栄螺橋付近の松
(つづく)