河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

理系のための人生設計ガイド

2008-04-27 | 研究・講演
出張の帰りに岡山駅の本屋さんで刺激的な帯のついた本を見つけた。


「坪田一男さんには、研究者としてずいぶん元気づけられた。この本には、研究者人生を全うするための知識と方法が示されており、たいへん参考になる」
iPS細胞研究の第一人者 山中伸弥 京大教授推薦!

目次
設計1 基礎知識編 成功のためには人生設計が必要だ
設計2 自己分析編 「自分年表」で人生を仮説にする
設計3 経済編 研究者こそ経済的自立が必要だ
設計4 友人・知人編 人的ネットワークを増やすには
設計5 海外ネットワーク編 世界で認められる研究者になる
設計6 ポスト編 母校の教授になるために
設計7 業績向上編 ノーベル賞を狙う気持ちで研究する
設計8 表現編 表現力をつけて社会にアピールする
設計9 インフラ編 会社、学会、NPOを用意する
設計10 時間編 人生設計とは「時間をどう使うか」である
設計11 トラブル編 理系の弱点「危機管理能力」を備えよう


実は私もこの著者の10年前の著書にずいぶん元気づけられた一人である。
迷わず即購入し、一気に読んでしまった。

相変わらずポジティブなスタンスで読むだけで元気が出てくる。
びっくりしたのは坪田一男先生はいつの間にか母校慶応大学の眼科教授になっていた。
さらに、子どもを5人も作っておられる。
先頃大阪府知事になった方と雰囲気もやることも似ている。

おもしろかったのが子どもを5人も持つことで教育費を考えるとアカデミックポジションを捨てて本気で開業を考えたというところである。
今はどうか知らないが昔なら金銭的に成功するには大学教授よりは開業医の方がずっと容易だったろうと思う。
しかし、坪田一男先生は自分の果たす使命(ミッション)を考えて大学に残る。
しかし子どもは育てなくてはならない。
そこで考えたのが医師として週末のバイトをするのではなくてベストセラーを書くと言うことである。

私も実は同じ事を考えたことがある。
坪田先生との差はベストセラーを書けたかどうかである。
私には子どもが5人もいないのでプレッシャーが少なかったのだろう。
そうと知っていればもっと子どもを作っておけば良かった。

冗談はさておき意識的に生きるかどうかで人生は大きく異なるという見本のような坪田先生の本である。
20年前にこの本に出会っていたら私の人生もかなり違っていたかもしれない。
しかし、20年前の私にはこの本の内容を受け入れるような経験値が欠落していた。
読んだとしてもやはり今と同じ人生だったかもしれない。

むしろこれからの人生にこの本の内容を生かすことを考えるべきか。

コメント
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