河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

おへそ引っ込め体操

2012-07-05 | 研究・講演
おへそ引っ込め体操(おへそ引っ込めコルセット筋トレーニング)というのは、おそらくNHKのためしてガッテン製作スタッフのネーミングだろうと思うが、素人に分かりやすくてよいネーミングだと思う。

これまで講演などで従来のウィリアムズエクササイズの腹筋運動を批判してActive Lumbar Stabilization Exerciseを推奨してきたのだが、そのイメージしやすい分かりやすい説明の仕方を探していた。
昨日も理学1年生の学生が、腰痛で困っていて正しい体操の仕方を教えて欲しいと尋ねてきたばかりだった。

そこに、昨夜のNHKのためしてガッテンの放送はまさにタイムリーな番組で、私も思わず感心してしまった。
特に、腹横筋を鍛えた水泳の一流選手が、プールの壁を一回蹴っただけでまっすぐな姿勢をキープしてどこまでも泳いでいくシーンのところでは思わず唸ってしまった。


実は4月6日の産経新聞の競泳・日本選手権での北島の活躍を伝える記事で、以下のような記載を読んで、非常に気になっていた。
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こだわったのは、体全体を連動させる泳ぎ。
腕や足を単独で鍛えるのではなく、「ボディーポジションを良くする。
パワーでは(海外勢に)勝てないし、いかに少ない抵抗で進めるかを考えてきた」という。

筋力トレーニングでも左右のバランスを意識して取り組んだ。
高校時代からケアを担当する小沢邦彦トレーナーは「インナーの筋肉がしっかり鍛えられ、不安定な水中でも軸のぶれない体になった」と評す。
それは、100メートルで日本記録を更新するなどスピードの向上につながった。
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「インナーの筋肉がしっかり鍛えられ、不安定な水中でも軸のぶれない体」とはどんな体なのだろうとずっと考えていた。
昨夜の番組はそんな私の疑問を解消してくれた。

最近、研究で取り組んでいるテーマが、実際には存在しない体の軸の安定性を評価してみようというもので、その意味からも昨夜の番組は示唆に富んでいた。
コメント
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