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■【経営コンサルタントはかくありたい】  私が理想とする経営コンサルタント

2020-06-16 12:03:00 | 【専門業】 経営コンサルタントはかくありたい

■【経営コンサルタントはかくありたい】  私が理想とする経営コンサルタント

 経営コンサルタント歴40年余、人生の半分を経営コンサルタント業界の、お世話になってきました。

 その恩返しとして、日本最古の経営コンサルタント団体「日本経営士協会」で、長年役員をやらせていただきました。

 若手コンサルタントの育成をライフワークとして、生涯現役の活動を行っています。

 その結果、 「コンサルタントのコンサルタント」と言われるようにもなりました。

 この経験を通して、これから経営コンサルタントを目指す人だけではなく、すでにプロとしてご活躍の先生方に、少しでもお役に立てればと考えて、徒然に書いたものをご紹介します。

■ 私が理想とする経営コンサルタント

 

 私が知っているある経営コンサルタント、Y先生は、大手銀行に勤務後、アメリカのBコンサルティング・ファームで経営コンサルタントとして修行を積んでこられました。

 日本に帰国後、私より、数年遅れで、経営コンサルタントとして開業されました。彼と、直接的な面識はありませんが、私が所属する経営コンサルタント協会の会員S先生が、Y先生のアシスタントを一時やっていました。S先生を通じて、Y先生のことについての情報をよくいただきました。

 以前より、彼の著書を持っていましたが、パラパラとめくる程度でした。しかし、最近になって、今は絶版になっています、その中の一冊を紐解き始めました。

 彼のコンサルティング対する姿勢の多くに、私との類似点があることを見出しました。

 多くのコンサルタントが、書物を読んだり、講習会を受講したりして、知識を蓄積し、それをもとに、コンサルティングを行っています。彼等の講演をお聞きしますと、教科書に書かれているようなことを、教科書に書かれているような言葉で、教科書のストーリーに基づいて語っています。

 そこには、新規性や創造性はなく、教科書を読めば理解できるような中味が大半です。唯一、有り難いことは、多数出版されている教科書的な書籍のエッセンスを上手にまとめてくださっていますので、自分で、本を買って、読む時間を短縮してくれ点をありがたく思っています。

 それに対して、Y先生の本には、他の教科書に書かれているような用語は殆ど視られません。それどころか、他の書籍に書かれている内容を、ご自身で考案された表現で書かれています。

 たとえば、私達は、「ベンチマークテスト」という言葉を、平素、使いますが、Y先生は、「比較評価改革法」という独自の用語で表現しています。

 それも、通常、コンサルタントが使うようなシチュエーションではなく、問題解決手法の一環で、その言葉を使っています。すなわち、市販されている書籍を、要領よく抜粋して、別の本に仕立てる一般的な執筆のしかたでは、生まれてこないような執筆の姿勢で、先生の著書の中で、独自の用い方をしています。

 このことから、Y先生は、ご自身で編みだした方法を、コンサルティングに活かしてこられたことがわかります。モノマネではなく、ホンモノの技を、ご自身のコンサルティングに用いてこられた先生だと推察できます。

 実は、これは、私も同様で、コンサルティング現場で、自分で実践してきましたことを書籍に紹介しています。

 たとえば、管理会計の本は、市販されています書籍とは、目次形体も異なれば、書かれている内容が、一般市販書にありますような理論中心ではなく、実務に活かせるような内容となっています。

 同様に、クリティカル・シンキングに関する本も、その考え方を中心に、経営手法を説明するのではなく、Excelツールとして、管理会計の実践に使えるように解説しています。

 Y先生が、ご自身の実践を通して開発された手法は、現在、経営やマーケティング手法として、定着しているものもあります。それらに対して、Y先生独自の名前を付けていますが、私も、独自の名前を付けているものがあります。

 マーケティングにアンゾフのマトリックスというツールがあります。私は「ABCDマトリックス市場戦略立案表」という名称を付けて、利用してきました。多くの方から見ますと、アンゾフのそれと見た目には大変類似していると見えるでしょう。しかし、これは、アンゾフのマーケティングを勉強した結果ではなく、私のコンサルティングの中で、私なりの工夫で開発した者です。用途が若干異なる面もありますので、私が命名した名前で、このツールを使ってきました。

 また、大半のコンサルタント向け書籍には、ほとんど出てきませんが、Y先生も「心」とか「人間性」に関する記述が見られます。私は、【心 de 経営】ということを、コンサルティングの根幹にしていますので、その面でも同じような考えをしているようです。

 しかし、Y先生の本を読んでみますと、私との共通点はありますが、私の著書を参考にしたようには思えません。もちろん、私も、Y先生のご著書を参考に、自分の執筆をしたことはありません。

 あらためてY先生の著書を紐解いてみまして、このように、Y先生と私には、コンサルティング手法や考え方など、共通する面が多いことに気がつきました。


 ただ、既述のS先生からの情報によりますと、Y先生は、仕事上では非常に厳しく、とりわけ、先生ご自身のお考えと異なる発言をすると怒鳴られることも多々あるそうです。

 私は、多様性を認めるべきであるという考えから、考え方が異なっても、それを全面否定するべきではないと考えています。あくまでも、私流の考えであったり、コンサルティングであったりすると考えています。

 「十人十色」
 私は、「百社百様」という言葉をしばしば使いますが、クライアントさんにより、条件・状況が千差万別ですので、A社で白と言いましてもB社で黒と言うこともあります。

 コンサルティングには、原則を重視しなければならない面やフレキシビリティを持って診なければならないという、矛盾だらけの中での戦いです。

 それにしましても、理想を追求するということは、難しいことですね。

 「矛盾を楽しめ」

 

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