ヒイラギ;柊の花(モクセイ科)花言葉は、用心;歓迎。柊木の花を知らない人は多が、秋に咲く木犀に似ている植物である。暖かい地方でないと自生しない。白い小さな花は木犀に似ている。ひいらぎの意味は、葉に刺に触れると痛いので、すなわち、古語の「疼記」からきている。この刺は、若い樹にしかなく、樹が老いてくると丸い葉になってしまう。とげのある柊の葉は昔から悪魔をはらうと信じられ、節分の魔よけに使われる。クリスマスカ-ドによく描かれている西洋柊は、日本の柊と間違われやすいが、これはモチノキ科の全区別の品種である。日本の柊の実は青黒いのに対し、西洋柊の実は赤くなるのが特徴で、葉のつき方も日本のは対生、西洋は互生になっている。花とげに悪魔を払う力があると信じられているのは日本と同じ考え方で面白い。「垣ながら柊咲ける月夜かな 篠田悌二郎」「柊咲くあとはこぼるるより他なく 加倉井秋を」「父とありし日短かきよ花柊 野澤節子」「花柊朝に残れる雨少し 松崎鉄之介」「柊の花の香の濃き籬あり 遠藤はつ」「大き日が柊の花染めて落つ 和田祥子」。柊木は山地に自生するモクセイ科の常緑小高木で、11月頃、葉腋に芳香のある小さい白い花をつける。ひっそり咲いているが、清楚で美しい。散り始めて地にこまかな花をこぼすところもまた趣がある。季語としては「柊の花」「柊咲く」のように、花であることをはっきりいう必要がある。木は雌雄異株。「柊の花一本の香かな 高野素十」「ひひらぎの花こまごまと幸不幸 鷹羽狩行」「ひひらぎの花まつすぐにこぼれけり 高田正子」「柊の葉の間より花こぼれ 高浜虚子」「粥すくふ匙の眩しく柊咲く 長谷川かな女」「柊の葉の間より花こぼれ 高浜虚子」。(ひいらぎの 屑葉こぼれて 冬の朝 ケイスケケ)