秋海棠;断腸花(シュウカイドウ科)花言葉は、片思い;繊細。中国南部原産。高さ60㎝ほどになり、9月頃淡紅色の花がうつむくように咲く。雌雄別の単性花を同株につけるが、雄花のほうが多い。春に咲く「海掌」は草ではなく木であり、名前は似ているが、まったく関連はない。「海」は海外から渡来した植物であるという意味である。芭蕉にも詠まれているように、古くから日本で親しまれていた花である。「秋海棠西瓜の色に咲きにけり 芭 蕉」「手拭に紅のつきてや秋海棠 ̪支考」「如意輪には秋海棠をたてまつれ 越 人」「臥して見る秋海棠の木末かな 正岡子規」「花のなき秋海棠は唯青し 高浜虚子」「刈り伏せて節々高し秋海棠 原 石鼎」「花ふして柄に朝日さす秋海棠 渡辺水巴」「やめる手の爪美しや秋海棠 杉田久女」「断腸花妻の死ははや遠きこと 石原八束」「役立たぬ夫許せよ断腸花 沢木欣一」「秋海棠阿波の内侍の昔あり 清崎敏郎」「秋海棠誰もが母を亡くしゆく 岡崎光魚」「断腸花いい服を着て別れよう 星野石雀」「秋海棠冷えたる影を砂のうへ 高田正子」。(西方の霧があかるむ秋海棠 ケイスケ)