![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/43/28e73e97ea2cb717644f6a244d313146.jpg?1686868310)
シャドーボクシングというもの
がある。
これは、相手の仮想動作を想定
して瞬時に動く訓練でもある。
サンドバッグを叩くのがレンジ
射撃とするならば、シャドーは
仮想の動的訓練といえるだろう。
剣法の場合、居相でもその仮想
敵を切る動作を主として訓練す
る。
剣術の形(かた。型ではないの
で概念識別重要)や抜刀術の
居相では、この仮想敵に対して
のさばきの稽古をする。
この場合、とても大切な事は、
仮に決め事通りの敵の動きだと
しても、実際に切り掛かってこ
られる事を想定する事だ。
カタチの踊りになってはならな
い。
そのようなたとえ仮想だろうと
動きの展開を想定する訓練は、
撞球やロードでの走りとは
根本的に世界観が異なる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/71/81ec34cbb6a56966f8c25793b797bc5d.jpg?1686868373)
撞球やロードライドは、目の前
に与えられた状況に自分が自分
のやり方で対処する。
相手がこう来るからこうだとい
う動的な千差万別の変化は無い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/51/2e0b461dcdd8f2e4684ad047beb2b995.jpg?1686872125)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/d1/fb8048c08fb1686e71d2361dea187279.jpg?1686872125)
ロードも撞球と同じく、自分
がどうするかがメインとなる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/83/0762b512f23a7eb5a4f21cf4b63cb220.jpg?1686872489)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/9e/d2f7dcf4bc150d2fcb98eecc3c2a48d6.jpg?1686872489)
ところが、相手がどう動くか
分からない場合の状況下では、
その動きを察知したり感知し
たりしての即応動作が必要と
なる。これはたとえ実戦戦闘
ではなくゲームやスポーツで
あっても。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/58/7f186619f7071b0a0dbfa3fc1f3744ad.jpg?1686868310)
そうした状況下では、自分の
思い描く動きなどは意味を持
たない。
芸術的なコーナリングや観客
を沸かせて魅せるクリーンシ
ョットなどは必要ないし、むし
ろ阻害になる。
臨機応変に最適で的確な反応
を瞬時に選択実行する事こそ
が問われる。
スポーツなどの対戦競技もそ
れに相当する。
そして、そうした状況下で十
二分に働く為には、それを想
定した訓練が欠かせない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/85/1e338567a9cd9a202e55a250fa821ae3.jpg?1686868310)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/85/1e338567a9cd9a202e55a250fa821ae3.jpg?1686868310)
ただ、ロードライディングでも
競技などで競り合い競争の場合
では、押したり引いたりの駆け
引きが重要になる。
コース貸し切りのテストではな
い「動くモノ」が場に介在する
からだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2a/74/c2e2b356fbdf87c201db49bdefbf1762.jpg?1686872842)
そして、抜刀剣術の場合。
「この米粒が切れるか」みたい
なのは、それは据物切りであり、
対敵戦闘訓練ではない。
エア切りの居相や畳表切りの
抜刀斬術が、ともするとそう
した「単に物体を切ってみる」
という無機的で機械的な動作
になっている闇に落ちている
人が多くはないだろうか。
それは剣の道に昏い。
それは剣法でも何でもない。
つまり、武術でも武道でもな
い。
確かに操刀法の稽古の為には
そうした訓練も必要だ。
だが、レンジでの定点射撃
訓練だけをやったのでは、
戦闘兵士としては全く使い
ものにならない。
剣術稽古でも、山の立木に
繰り返しいくら木刀打ちを
稽古しても、全く剣技や剣戟
には強くはならない。
それは武術ではないからだ。
仮想敵を想定しての技の練り
が無い武術などは存在しない。
抜刀斬撃の稽古でも、人や
生体を本当に斬る訳にはいか
ないので、あくまで仮想と
して畳表巻きや巻き藁や竹を
切る。
大切な事は、「物体が切断
できたかどうか」ではない。
これ、本当に大切。
エア居相がそうであるように、
仮想敵を想定しての切り稽古
が大切です。
さらに次のステップでは、自
在切りといって、予め敵の動
きなど想定しないで、敵の動
きを瞬時に浮かべて自在に切
る。
カタなどからは離れる。
相手はいつも同じ動作などは
しないのだから。
これ、自在切りです。
予めこちらの動きも仮想敵の
動きも想定していない。
全てがアドリブです。
最後は刀を納めた後に切り伏せ
た敵が立ち上がろうとしたので
首を刎ねた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/ab/c46ad70315857699e27118d04f287ed4.jpg?1686890646)
これがシャドーソードオペレー
ションです。たまたま畳表を実
際に切りましたが。
こうしたものが居相の原型。
近接即応抜刀斬撃術です。
つまり、居相剣法はCQB=
クロス・クォーターズ・バトル
=近接戦闘なのです。