く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<キンモクセイ(金木犀)>芳香と整った樹形から多くのまちが「市の木」に選定

2012年10月13日 | 花の四季

【中国原産。雌雄異株だが日本にはなぜか雄株だけが渡来!】

 モクセイ科モクセイ属。通常モクセイというとギンモクセイ(銀木犀)を指し、キンモクセイはギンモクセイの変種といわれる。だが、花が橙色で芳香が強いキンモクセイの人気は高く、庭木や公園木として広く植樹されている。白花のギンモクセイはキンモクセイより少し遅れて開花する。

   

 モクセイ属にはこのほかウスギモクセイ(薄黄木犀)やヒイラギ、ヒイラギモクセイ、シマモクセイなどがある。シマモクセイは自生地によりサツマモクセイ、ハチジョウモクセイ(八丈島)などとも呼ばれる。キンモクセイやギンモクセイは中国原産で雌雄異株だが、日本にはなぜか雄株しか渡来していない。果実ができないため、挿し木や接ぎ木で増やす。金木犀と名前に「犀」が入っているのは、モクセイ属の幹の手触りがゴツゴツしたサイの皮に似ていることによる。

 「黄葉(もみち)する時になるらし月人の 楓の枝の色付くみれば」。この万葉集の歌の中の「月人の楓(つきひとのかつら)」は実在しない植物との説が有力だが、キンモクセイやギンモクセイ、カツラ、ニッケイなどではないかという説もあるそうだ。最近ではポピュラーなキンモクセイを単にモクセイということも多く、俳句でも「木犀」を詠んだ歌が多い。「木犀の香にあけたての障子かな」(高浜虚子)。

 静岡県は県民の公募で1位だったキンモクセイを「県木」に指定している。ちなみに2位はサクラだった。静岡では掛川市と袋井市も「市の木」に選定している。キンモクセイをまちのシンボルに指定しているところはこのほかにも西日本を中心に多い。茨城・牛久市、千葉・八街市、大阪・豊中市、滋賀・草津市、兵庫・明石市、和歌山・紀の川市、福岡・田川市、大分・別府市、佐賀・鹿島市、熊本・山鹿市と宇土市など。

 「毎年キンモクセイの匂いがすると血が騒ぐ。条件反射で祭りを思い出しワクワクしてくる」と言うのは愛媛県西条市出身の歌手、秋川雅史さん。100台を超える山車(だし)が繰り出す西条祭はあす14日から。その西条市にある王至森寺(おしもりじ)のキンモクセイは国の天然記念物に指定され、同時に環境省の「かおりの風景百選」にも選ばれている。まさにキンモクセイの香りが祭りの到来を知らせてくれるわけだ。

 静岡県三島市の三嶋大社、群馬県伊勢崎市の華蔵寺、熊本県甲佐町の麻生原、宮崎県延岡市の北浦町古江の巨樹も天然記念物に指定されている。ただ、このうち華蔵寺を除く3カ所は正確にはウスギモクセイという。「かおりの風景百選」には西条市のキンモクセイとともに、神奈川県藤沢市の「鵠沼、金木犀の住宅街」も選ばれている。

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