【大和郡山お城まつりの「時代行列」当日、郡山城跡に出現】
奈良県大和郡山市で開催中の「お城まつり」(12日まで)で、メーン行事の1つ「時代行列」が行われた3月31日、郡山城跡の一角に「アンビリバボー!」な光景が出現した。なんと電話ボックスの中で大量の金魚が泳いでいたのだ。さすが、全国に誇る金魚のまち! その周りには多くの人が群がり、覗き込んだり写真に収めたりしていた。でも、なぜ電話ボックスが金魚の大水槽に?
「第53回お城まつり」というゲートをくぐって満開の桜をめでながら進む。追手門の手前まで来ると、そこにそれがあった。遠目には何の変哲もない電話ボックスだが、近づくと下から泡が噴き出し、無数の赤い金魚が元気に泳いでいた。金魚すくいでよく見かける〝小赤〟だろうか? 電話は設置されたままで、受話器が台から浮き上がって浮遊していた。
「テレ金2013」というタイトルが付いた説明板によると、企画したのは京都造形芸術大学の学生6人でつくる〝金魚部〟で、メディアアーティスト銅金裕司氏をコラボレーターとして迎えて製作した。今回の展示は1日限りで、郡山金魚資料館や大和郡山青年会議所などの協力もあって実現したそうだ。
この「テレ金」、金魚を通じて地域と自然を考える「K-Poolプロジェクト」の一環。その志は高い。「日本伝統文化としての金魚の復興、そして使い捨てとしての金魚経済・産業の見直しを掲げ、関西から日本へ、さらに世界で金魚一大ブームを興すことを指針としている」。これまでに金魚をモチーフにした作家約20人のアート作品を展示する〝大金魚博覧会〟や大和郡山を舞台にした映画の上映支援などに取り組んできたという。