【奈良県立大和民俗公園内で市民の手作り歌祭り】
奈良県立大和民俗公園(大和郡山市)内の古民家で7日、「第1回里山コンサート」が開かれた。主催はギターとハーモニカのアンサンブル「池尻彰とゆかいな仲間たち」。豊かな自然の中にある古民家を舞台に、童謡や唱歌を次世代に伝えていきたいと企画した。雨交じりの強風というあいにくの天候だったが、約50人が駆け付けて2時間余の温かい手作りコンサートを楽しんだ。
ゆかいな仲間たちは2年半ほど前、たまたま公園内で知り合い音楽の輪が広がってグループを結成、以来、毎週1回集まって歌ってきたという。この日の会場は国の重要文化財に指定されている「旧岩本家住宅」。19世紀前半の建築という茅葺きの入母屋造りで、元は宇陀郡室生村(現宇陀市)の旧伊勢街道沿いにあった。黒光りする太い梁。その下の土間が演奏場所、座敷が観客席になっていた。
知り合いの音楽仲間たちにも呼び掛けたのだろう、出演者はバラエティーに富んだ。「ひまなスターズ」というグループや生田流琴の大師範・西岡清子さん、ギターとアコーディオンのデュオ……。着物姿の西岡さんは「荒城の月」「花影」など6曲を演奏、「ひまなスターズ」は「遠い世界に」「みかんの花咲く丘」などのほか自作「関西が好き日本が好き」という曲も披露した。
最後にゆかいな仲間たちが登場。9人のうち2人が女性で、1番の若手で40歳すぎという。来場者には事前に歌詞を書いた歌集が配られており、伴奏に合わせてみんなで口ずさんだ。「故郷の廃家」「花」「朧月夜」。メンバー紹介を挟んで、また「浜辺の歌」「北国の春」「山小舎の灯」「故郷」……。
縁側では地元の朝採り野菜なども売られていた。5月5日にはこの古民家の前で「生駒ハーモニカ同好会」のハーモニカライブが開かれるそうだ。移築され保存展示されてきた建築史の〝生き証人〟のような建物だが、こういう形で今に生かされていることにきっと喜んでいるに違いない。