【今年4回目、純白・妖艶・芳香】
ゲッカビジン(月下美人)の鉢植えが10月25日夜から26日未明にかけて、純白・大輪の花で包まれた。その数、12輪。葉っぱ2枚の挿し木から育て始めて8年余り。4年前から花を付け始めたが、一度に10輪以上開花したのは今回が初めて。今年は早くも6月中に一度開花し、その後、ほぼ毎月のように花を付け、これが4回目だった。
月下美人は中南米の熱帯雨林原産。サボテン科クジャクサボテン属の多肉植物で、高温多湿の環境を好む半面、寒さに弱い。このため毎年、冬には室内に取り込み、春になると屋外に出していた。花は純白で、外側のガク弁まで含めると直径が20㎝ほどもある。甘い香りを放つのも特徴。その強い香りはジャングルで小型の“果実コウモリ”を誘うためといわれる。
鉢植えは2019年に9月と10月に初めて8輪開いた。翌年も7月と10月に計9輪。さらに昨年は3回にわたって十数輪咲いた。そして今年は開花が早まり初めて6月中に1輪開花した。株には20個ほどの小さな蕾も付いていたが、残念ながら赤くなって全て落下。しかし7月と8月に合わせて10輪ほどが開花し、今回は蕾だった16個のうち12個が大きく膨らんで花を付けてくれた。
翌朝萎んでしまった月下美人の花は切り取って台所へ。半切りにし雌しべと雄しべを除きしっかり水洗い。その後、さっと茹でてゴマ和えや酢の物などにし食卓に並べる。その食感はネバネバしたとろみとしゃきしゃき感が同居。花を愛でた後食すのがいつの間にか楽しみになってしまった。