今回鹿児島の(株)水素エネルギー開発研究所を紹介します。
この会社は「世界初、水と水素で走る水素自動車」を開発した企業です。
今、日本で、いや世界では化石燃料に代わる新しいエネルギーを使った自動車の開発に熾烈な闘いを続けています。なんと鹿児島にもその最先端の水素自動車を開発している企業があります。
今回この企業を紹介します。
この企業は、鹿児島市にある水素エネルギー開発研究所です。
渡辺 賢弐社長 水素自動車
この企業の社長である渡辺賢弐氏は、鹿児島県の志布志市の出身で現在72歳。今まだ燃えるような情熱で水素自動車の実用化に向け活動を続けておられます。 地元の志布志高校を卒業後、航空自衛隊に入隊され、そこでエンジンの整備技術を学び、航空整備士の教官になられ、オイルショックの時代を経験し、航空機のオイル消費のすごさから、近い将来オイルが枯渇することを予測され、水素の燃料転換を決意されたそうです。
そこで、自衛隊から民間企業に就職され、様々な技術開発に成功し、獲得した資金でアメリカで水素エネルギーの研究を学ばれたそうです。
その後、独自で様々な工夫を重ね、「水と酸素を燃料系に導入」することに着目され、新しい水素自動車の開発に成功されました。
渡辺社長の開発された技術で製造された水素自動車は、5月に開催されたG8・東南アジア諸国連合の環境担当大臣会合の際には、神戸市で関係者の送迎用に利用されております。現在は国土交通省の実用化試験が終わり、実用化の最終段階にあるそうです。
新聞掲載記事(日経)
◇水素エンジン自動車の概要
① 水素を直接燃焼させる内燃機関
② 燃料電池車とは別物
③ 水素燃焼のタイミングに合わせてシリンダー内に霧水を噴射
④ 水素の燃焼熱(1200℃以上)で霧水を過熱蒸気に変換
⑤ 過熱蒸気の膨張エネルギーでピストンを押し運動エネルギーを得る
◇ 水素自動車の長所
■ 最適な代替エネルギー源のひとつ
■ 豊富でリサイクルできるエネルギー
■ 低燃料コスト化が可能
■ エンジン寿命の延命 → エンジン温度450℃以下で長寿命化
■クリーンエネルギー 全面新エンジンの据付不要
現在、水素ステーションの整備や水素の製造体制などインフラ等の整備に尽力されており、実用化へ向け積極的な取組をされております。
鹿児島発のこの技術が期待されます。
かごしま企業家交流協会
◇http://www.kagoshima-kigyouka.com/