ねじでオンリーワン企業として成功を勝ち取った東大阪市のすごい企業
錆びないねじ(タケコート:特殊なフッ素樹脂加工製品)を開発
大阪で色々な企業を訪問し、いろいろな社長の話を聞きました。その中で、大阪らしい凄い企業があります。
その1社を紹介します。
東大阪市にある「(株)竹中製作所」(竹中弘忠社長)です。
竹中製作所本社
創業は昭和10年。海軍の艦艇等のボルト・ナット等の専属製作の工場でした。
戦後は、六角ボルトなど合金鋼・特殊鋼製品の量産化で世界のねじ工業として発展を続けてきたが、日本の高度経済成長が終わりを告げると同時に、会社は一気に不況に見舞われ、経営危機に直面しました。その時に、現社長の竹中弘忠氏が営業出身の社長として就任し、
・中国や韓国のメーカーが台頭している中で価格競争では勝てない。
(標準品の大量生産スタイルからの脱却)
・会社が生き残るには、技術力で差別化し、商品に付加価値をつける。
このことを目標にして、自社で4年間かけ技術開発、しかしなかなかうまくいかず、運良く巡り合わせた大学教授の協力で、1年後に極めて優れた防錆性を持ったねじ「タケコート」を開発しました。
ただ、5年もかけて開発した「タケコート」を、4年間国内市場は全く受け入れてくれずに、最後の賭で竹中社長はアメリカに渡り、もともと標準品で取引のあった石油大手の「エクソン社」に営業をかけ、その後、試作品の提出を重ね、半年かけて、ついにエクソンとの契約にこぎ着けた。 この契約後、一転して日本市場も好意的になり、大手企業や官公庁からも次々に受注が舞い込む日が来たそうです。
この新製品タケコート開発、そして販売の約10年間、生きるか死ぬかの竹中製作所の取組、粘りは、まさに「大阪商人」のど根性といえると思います。
市町村一行で生産ラインを視察
今は、経済産業省【元気なモノ作り中小企業300社】にも採択された大阪の優良企業です。
凄く感動を覚えた企業の1社です。
かごしま企業家交流協会 ◇ http:// www.kagoshima-kigyouka.com