「メイド・イン・ジャパンは終わるのか」
青島矢一、武石 彰、マイケル・A・クスマノ編著、3,360円
この本は、日本の製造業はなぜ弱くなったのか。日本経済をリードしてきた自動車と電機の2台産業に焦点を絞り解説している。
1990年代以降、競争の基軸が「製品」から「デバイス(機能モジュール)」へ転換したことが背景にあるとしている。日本企業の強みは、特定の顧客を念頭に製品や技術を最適化する「すり合わせ能力」で、かつての「製品プル型」の産業システムの中では、その能力を十分に発揮できた。
しかし、「デバイスプッシュ型」の産業システムでは多様な顧客に共通する価値と機能を見極め、それを実現する具体的なユニットを構築する能力が求められるため、優位性が薄れたと分析している。
日本の製造業が、中国や韓国の製造業に追い越され、そして話されていくのか?。今、その分岐点にあるのかも知れないし、いやまだまだ日本の製造業は、その先を走っているのか?その位置が今の時点では見えない、わからない面がある。
「メイド・イン・ジャパンは終わるのか」この本は、自動車・電機産業凋落の原因を探ると共に、今からの日本の製造業を考える上で、ぜひ読んでみたい1冊ではないだろうか。
かごしま企業家交流協会
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