岡野流ものづくりの極意とは?
誰にも負けない ものづくり術
日本のものづくり術術が揺らいでいる。新興国でのものづくりが、製造業、特に町工場と言われる中小企業のものづくりに影響を与えている。
そんな中、社長を含め従業員わずか5人で、昨年1億5千万円の納税をした元気な町工場(年商6億を上げているとの記事もある。)、が東京の下町にある。その工場を率いているのが、下町の魔術師と言われる岡野雅行さん。岡野工業の代表社員(社長)。金属をのばし成形するプレス加工。岡野社長はその金型から量産プラントまでを一人で手がけているとのこと。
昭和30年代、口紅のキャップの金型を作っていた岡野社長。今では携帯電話やハイブリッドカーの部品作りに関わっている。何といっても、岡野社長の名を世界中に知らしめたのは、2005年に販売が開始された“痛くない注射針”の開発。実現不可能と言われた、針穴の直径が0.08mmという、蚊の針と同じ太さの注射針の量産プラントを生み出したのだ。一昨日の鹿児島市での講演の際にも、カバンから取り出した自慢の注射針を自分の腕に差し込み、「痛かったら刺さねえってんだよ、俺は」と言って、実演された。
今も多くの町工場が残る街、墨田区の東向島に岡野社長が経営する工場がある。この“痛くない注射針”。なぜ、世界で岡野社長だけが開発できたのだろうか。
次回は、その秘密についてお伝えします。
かごしま企業家交流協会
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