42才で起業
ゴミのリサイクルで日本を資源大国に変える。
日本国内の産業廃棄物は年間約4億トン、家庭ごみだけでも年間4500万トン出ている。家庭ごみをリサイクルするだけで、日本国内のプラスチック需要1000万トンをまかなえる。
岩元社長が日本環境設計を設立したのは2007年。
現在、愛媛・今治にリサイクルプラント2基を抱え、繊維ごみ、プラスチックごみ、2種類のごみを資源に変えている。衣料品やタオルの繊維をバイオエタノールに変え、ボイラー燃料としてタオル染色工場に売るのが1つ。同じプラントで携帯電話などのプラスチックの再生油化も手がけているそうだ。
岩元社長は、大手繊維商社の元営業マン。扱っていたのはペットボトル由来の再生繊維だったそうだ。
衣類のリサイクルといえば中古衣料の市場だけ。リサイクル市場には限界があり、埋め立てや燃えるごみとして焼却される量の方が圧倒的に多かった。自分たちが売っている繊維の問題だ、どうにかできないか。と言うのが起業化の理由。
起業を決めてからベンチャーの会合に足しげく通い、大阪大学の研究者・尾正樹氏(現専務)に出会ったとき、事業の方向性を決めたとのこと。衣料品の綿を酵素の力で糖に変える。糖を酵母で発酵させてバイオエタノールを作りだす。鍵となるエタノールの精製技術は手に入れた。
次の課題は設備だ。実験用の工場と従業員をいかに確保するか。尾専務の紹介で出会ったのが今治のタオル工場だったそうだ。
中国産の格安タオルに押される形で「遊びの工場が増え、「雇用が維持できなくなっていた。」、繊維のエタノール化工程はタオルの染色過程によく似ており、従業員も共有させてほしいと提案したところ、工場側が同意した。
創業7年、工場稼働5年でここまでの業績を築けた背景には、岩元社長の事業にかける並ならぬ思いがあった。何とおもしろいドラマ仕立ての起業化だ。何か唸らせるものがある。
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