「C級キノコを食べてみた」リターンズ。
ガンタケ
かつては数少ない食べられるテングタケとして取り上げられていたが、毒成分を多少なりとも含むらしく、特に生食は厳禁とのこと。また、他のテングタケと間違えてしまうことも十分考えられるため、「もう毒キノコ扱いにした方が間違いないじゃん?」というのが近年の暗黙の了解となっている。
食味:ツルタケやタマゴタケもそうだが、テングタケ類は味がいいものが多い。ガンタケも例にもれず、歯触りがよく、旨みもあってクセがない、バランスのとれた味だった。合格点。ただし、ボリュームがないのが弱点か。
今回はリスクを考えて、茹でて食べたが、すこし水っぽく感じた。脂っぽいものには風味が負けそうな気がするので和風の汁物の具にするのが妥当なところか。
ただ、ガンタケにはそっくりの不明種が何種類かあるようなので、そういう点でも危険度が高い。やはり基本的には食べるべきキノコではない。(味ランク B)
アカカバイロタケ
身がしまっていて、しかもかなり大きく食べごたえがありそうなのだが、いかんせんクサいことで有名。確かに生グサ系のにおいがする。私はこれを「魚の丸干しを作ろうとして外で干していたが途中で雨が降りそうになって屋内にとりこんだのをそのまま忘れてしまった臭」と呼んでいる。
食味:ベニタケの仲間なので、歯触りボソボソなのはあきらめるとして、問題はにおいがどうなるかである。無難にゆでて、塩ふって食べることにした。
肉質が固く、茹でてもいっこうに柔らかくなる気配がないので火が通っているか不安になるが、適当に切り上げて食べてみる。
ん!なんと、においが気にならなくなっている。火を通すことで、「生乾きの魚」が「しけった煮干し」に昇格したのかもしれない。旨みもそこそこ。食味の点で今回もっとも不安視していたキノコだが、意外にも無難にまとめてきた。
ただし、歯触りは想定以上のボソボソ、ほぼ最悪レベルで、消しゴム付き鉛筆の消しゴム部分が経年劣化したのを噛むとこんな感じだろう、というような具合だった。(味ランク C-)
アイバシロハツ(注:ノーマルシロハツかも)
同じくかなり大型になるベニタケの仲間。真っ白で今ひとつ食欲がわかない。山渓『日本のきのこ』でひそかに評価が高いが、個人的体験として、姿のよく似たシロハツモドキが最悪スコアをマーク(味ランクD-・飲みこめない)したことがあるので、私はかなり疑いの目で見ている。
食味:これはシンプルにすまし汁にしてみた。肉質がもろくて、包丁で切ろうとしても「切る」というより「割れる」感じ。ただですら美味しそうでないキノコが、いよいよボロボロになっていく。結果、すまし汁に入れたアイバシロハツが醜い姿でぷかぷか浮かんでいるという悲惨な仕上がりとなった。
見かけは関係ない!気を取り直して賞味。
!!
なにこの旨み。ダシの類をいっさい入れなかったのにもかかわらず、しっかりとした旨みが効いている。美味キノコ・ハツタケには及ばないものの、それに次ぐくらいのダシの濃さである。これはまったく予想外だった。
歯触りはやはりボソボソとして良くないのだが、それでもアカカバイロタケよりはかなりマシである。細かく切って炊き込みご飯にしたら美味しいかもしれない。ただ、冷めると独特のにおいが鼻につく。未熟な桑の実みたいな青臭さ?これを受けつけない人はいるかもしれない。(味ランク B-)
キニガイグチ
中型のイグチで夏の普通種。図鑑は堂々と「苦味はない」などと言いきっているが、少なくとも三重愛知界隈のキニガイグチは苦い。かなり納得がいかない。
食味:私はわりと常食しているので無問題。ひと晩ほど水にさらして苦みを抜いてから利用する。コビチャニガイグチ同様、旨みには欠けるが、ほのかな甘みを感じる。肉質は柔らかく弾力があり、コビチャより断然上。ただ、イグチ特有のにおいが強く、好みのわかれるところだろう。
うまいわけじゃないけど量を確保できるので食べでがある。大きくて柔らかめのものは煮込んでペースト状にしてしまうのも一手かもしれない。(味ランク B-)
味ランク一覧
SS 親の死に目に立ち会えなくとも食べたい
S 他人を蹴倒してでも食べたい
A 採りに行って食べたい
A- あったら食べたい
B どちらかと言えばおいしい
B- 標準的
C 食って食えなくはない
C- 無理して食べようと思えば食べられる
D 二度と食べようとは思わない
D- 嚥下不能
E 物理的・生理学的に不可(噛みちぎれない、猛毒など)
ガンタケ
かつては数少ない食べられるテングタケとして取り上げられていたが、毒成分を多少なりとも含むらしく、特に生食は厳禁とのこと。また、他のテングタケと間違えてしまうことも十分考えられるため、「もう毒キノコ扱いにした方が間違いないじゃん?」というのが近年の暗黙の了解となっている。
食味:ツルタケやタマゴタケもそうだが、テングタケ類は味がいいものが多い。ガンタケも例にもれず、歯触りがよく、旨みもあってクセがない、バランスのとれた味だった。合格点。ただし、ボリュームがないのが弱点か。
今回はリスクを考えて、茹でて食べたが、すこし水っぽく感じた。脂っぽいものには風味が負けそうな気がするので和風の汁物の具にするのが妥当なところか。
ただ、ガンタケにはそっくりの不明種が何種類かあるようなので、そういう点でも危険度が高い。やはり基本的には食べるべきキノコではない。(味ランク B)
アカカバイロタケ
身がしまっていて、しかもかなり大きく食べごたえがありそうなのだが、いかんせんクサいことで有名。確かに生グサ系のにおいがする。私はこれを「魚の丸干しを作ろうとして外で干していたが途中で雨が降りそうになって屋内にとりこんだのをそのまま忘れてしまった臭」と呼んでいる。
食味:ベニタケの仲間なので、歯触りボソボソなのはあきらめるとして、問題はにおいがどうなるかである。無難にゆでて、塩ふって食べることにした。
肉質が固く、茹でてもいっこうに柔らかくなる気配がないので火が通っているか不安になるが、適当に切り上げて食べてみる。
ん!なんと、においが気にならなくなっている。火を通すことで、「生乾きの魚」が「しけった煮干し」に昇格したのかもしれない。旨みもそこそこ。食味の点で今回もっとも不安視していたキノコだが、意外にも無難にまとめてきた。
ただし、歯触りは想定以上のボソボソ、ほぼ最悪レベルで、消しゴム付き鉛筆の消しゴム部分が経年劣化したのを噛むとこんな感じだろう、というような具合だった。(味ランク C-)
アイバシロハツ(注:ノーマルシロハツかも)
同じくかなり大型になるベニタケの仲間。真っ白で今ひとつ食欲がわかない。山渓『日本のきのこ』でひそかに評価が高いが、個人的体験として、姿のよく似たシロハツモドキが最悪スコアをマーク(味ランクD-・飲みこめない)したことがあるので、私はかなり疑いの目で見ている。
食味:これはシンプルにすまし汁にしてみた。肉質がもろくて、包丁で切ろうとしても「切る」というより「割れる」感じ。ただですら美味しそうでないキノコが、いよいよボロボロになっていく。結果、すまし汁に入れたアイバシロハツが醜い姿でぷかぷか浮かんでいるという悲惨な仕上がりとなった。
見かけは関係ない!気を取り直して賞味。
!!
なにこの旨み。ダシの類をいっさい入れなかったのにもかかわらず、しっかりとした旨みが効いている。美味キノコ・ハツタケには及ばないものの、それに次ぐくらいのダシの濃さである。これはまったく予想外だった。
歯触りはやはりボソボソとして良くないのだが、それでもアカカバイロタケよりはかなりマシである。細かく切って炊き込みご飯にしたら美味しいかもしれない。ただ、冷めると独特のにおいが鼻につく。未熟な桑の実みたいな青臭さ?これを受けつけない人はいるかもしれない。(味ランク B-)
キニガイグチ
中型のイグチで夏の普通種。図鑑は堂々と「苦味はない」などと言いきっているが、少なくとも三重愛知界隈のキニガイグチは苦い。かなり納得がいかない。
食味:私はわりと常食しているので無問題。ひと晩ほど水にさらして苦みを抜いてから利用する。コビチャニガイグチ同様、旨みには欠けるが、ほのかな甘みを感じる。肉質は柔らかく弾力があり、コビチャより断然上。ただ、イグチ特有のにおいが強く、好みのわかれるところだろう。
うまいわけじゃないけど量を確保できるので食べでがある。大きくて柔らかめのものは煮込んでペースト状にしてしまうのも一手かもしれない。(味ランク B-)
味ランク一覧
SS 親の死に目に立ち会えなくとも食べたい
S 他人を蹴倒してでも食べたい
A 採りに行って食べたい
A- あったら食べたい
B どちらかと言えばおいしい
B- 標準的
C 食って食えなくはない
C- 無理して食べようと思えば食べられる
D 二度と食べようとは思わない
D- 嚥下不能
E 物理的・生理学的に不可(噛みちぎれない、猛毒など)