今年も会えた、春の使者・モレルさん。
あいかわらず出る場所は予測がつかないが、なんとなく生えそうな場所の雰囲気はつかめてきたような・・・。
「桜の樹下」と言われているけど、あんまり関係ないような気がする今日この頃である。
(以下、専門的な内容にナリマス)
実は最近、今までトガリアミガサタケにそっくりな「アシボソアミガサタケ」というキノコが存在するという事実を知ったのだが……図鑑によって取り上げ方がまちまちで、いまひとつよくわからん。ヘタをすると今まで見てたキノコは全部アシボソじゃないかとも思えるんだけど……
トガリアミガサタケ
原色日本新菌類図鑑
中型(10センチ前後)横脈が少ない 肋脈の稜ははじめ軟毛 柄が長め(頭部と同程度)で頭部に対しやや太め
北陸のきのこ図鑑
8~15センチ 肋脈のくぼみは黄褐色~淡褐色 柄は汚黄土色~淡橙褐色 柄は5~10×1~2㎝ 胞子は厚壁
アシボソアミガサタケ
原色日本新菌類図鑑
小型(5センチ前後) 横脈わずかに発達 柄は短めで頭部に対し細め あとはほぼ同じ
北陸のきのこ図鑑
3.5~10センチ 肋脈のくぼみは暗褐色 柄は白~淡黄土色 基部やや肥大し縦じわ有り 柄は2~5×0.5~1㎝
アシボソアミガサタケが掲載されている図鑑が圧倒的に少ない。手元の図鑑では上記の二つと山渓「日本のきのこ」、それに「北海道のキノコ」「北海道きのこ図鑑」。
山渓「日本のきのこ」の写真を見ると、トガリアミガサタケの印象が全然違う。このタイプを自分は見たことがない。だが、「原色日本新菌類図鑑」のイラストを見ると、あんまり違わない感じで??である。「北陸のきのこ図鑑」はわりとはっきり描きわけられいて、特に柄が違う(アシボソは白っぽくて基部にしわがある)。あと、頭部の色のコントラストが違う(アシボソは凸が白っぽくて凹が黒っぽい)
なんかそれぞれ微妙に食い違う(-_-;)
と、ここまで調べてきて今回アップしたヤツを見てみると
高さ10センチ弱(どっちともとれる)
頭部は縦脈が言うほど強くない(アシボソ)けど凹部は淡褐色(トガリ)
柄は茶色っぽくて、基部にしわがない(トガリ)
多数決でトガリ!
っていうか、この分類本当に意味あるんか~?
追記:ウィキペディアによれば、「トガリアミガサタケMorchella conica」は2014年、DNA分析により、数種に分類できることが判明したらしい。結果として、従来のMorchella conicaという種類は解体されることになったようだ。したがってトガリアミガサタケという和名も宙に浮くことになりそう。
学術的には、再分類されたアミガサタケのうちのいずれかに、改めてトガリアミガサタケという名前がつくことはあるかもしれない。ただ、それら数種がはっきりした形態的な差を持ってないかぎりは、従来通り「トガリアミガサタケ」という呼び名がブラックモレルの総称として便宜的に使われていくことになると思う。
……今後、DNA分析がすすむと、種類の細分化がさらに進むと思われるが、それは私のようなアマチュアには到底ついていけない領域になるだろう。正直言って、そういった「正しい分類」はアマチュアに混乱を生みこそすれ、利益をもたらすとは思われない。そう考えると、科学的に正しい分類とは別に、「便宜的分類」を割り切って使う方が現実的で正しい選択であるように思う。
科学の正しさに一般人はついていけなくなった。正しさは必ずしも正しくない。
あいかわらず出る場所は予測がつかないが、なんとなく生えそうな場所の雰囲気はつかめてきたような・・・。
「桜の樹下」と言われているけど、あんまり関係ないような気がする今日この頃である。
(以下、専門的な内容にナリマス)
実は最近、今までトガリアミガサタケにそっくりな「アシボソアミガサタケ」というキノコが存在するという事実を知ったのだが……図鑑によって取り上げ方がまちまちで、いまひとつよくわからん。ヘタをすると今まで見てたキノコは全部アシボソじゃないかとも思えるんだけど……
トガリアミガサタケ
原色日本新菌類図鑑
中型(10センチ前後)横脈が少ない 肋脈の稜ははじめ軟毛 柄が長め(頭部と同程度)で頭部に対しやや太め
北陸のきのこ図鑑
8~15センチ 肋脈のくぼみは黄褐色~淡褐色 柄は汚黄土色~淡橙褐色 柄は5~10×1~2㎝ 胞子は厚壁
アシボソアミガサタケ
原色日本新菌類図鑑
小型(5センチ前後) 横脈わずかに発達 柄は短めで頭部に対し細め あとはほぼ同じ
北陸のきのこ図鑑
3.5~10センチ 肋脈のくぼみは暗褐色 柄は白~淡黄土色 基部やや肥大し縦じわ有り 柄は2~5×0.5~1㎝
アシボソアミガサタケが掲載されている図鑑が圧倒的に少ない。手元の図鑑では上記の二つと山渓「日本のきのこ」、それに「北海道のキノコ」「北海道きのこ図鑑」。
山渓「日本のきのこ」の写真を見ると、トガリアミガサタケの印象が全然違う。このタイプを自分は見たことがない。だが、「原色日本新菌類図鑑」のイラストを見ると、あんまり違わない感じで??である。「北陸のきのこ図鑑」はわりとはっきり描きわけられいて、特に柄が違う(アシボソは白っぽくて基部にしわがある)。あと、頭部の色のコントラストが違う(アシボソは凸が白っぽくて凹が黒っぽい)
なんかそれぞれ微妙に食い違う(-_-;)
と、ここまで調べてきて今回アップしたヤツを見てみると
高さ10センチ弱(どっちともとれる)
頭部は縦脈が言うほど強くない(アシボソ)けど凹部は淡褐色(トガリ)
柄は茶色っぽくて、基部にしわがない(トガリ)
多数決でトガリ!
っていうか、この分類本当に意味あるんか~?
追記:ウィキペディアによれば、「トガリアミガサタケMorchella conica」は2014年、DNA分析により、数種に分類できることが判明したらしい。結果として、従来のMorchella conicaという種類は解体されることになったようだ。したがってトガリアミガサタケという和名も宙に浮くことになりそう。
学術的には、再分類されたアミガサタケのうちのいずれかに、改めてトガリアミガサタケという名前がつくことはあるかもしれない。ただ、それら数種がはっきりした形態的な差を持ってないかぎりは、従来通り「トガリアミガサタケ」という呼び名がブラックモレルの総称として便宜的に使われていくことになると思う。
……今後、DNA分析がすすむと、種類の細分化がさらに進むと思われるが、それは私のようなアマチュアには到底ついていけない領域になるだろう。正直言って、そういった「正しい分類」はアマチュアに混乱を生みこそすれ、利益をもたらすとは思われない。そう考えると、科学的に正しい分類とは別に、「便宜的分類」を割り切って使う方が現実的で正しい選択であるように思う。
科学の正しさに一般人はついていけなくなった。正しさは必ずしも正しくない。