火の見櫓

　数は減ったとはいえ、地方に行けばまだその姿を見ることができます。これはＫ２の故郷にあったものです。昨年近所で火事があり、現役で半鐘が活躍する姿を見ることができました。江戸時代は櫓の下には番屋があり、２４時間態勢で当番が詰めていたそうです。空が白み始めた時刻のシルエットが美しいと思って、撮りました。

冬はつとめて。

　肌を刺す空気は、画像にも写るものなのですね。宵のつとめを終えた月が透き通っていました。闇が灯りをもらう頃、西の空は蒼い色で包まれます。日本画の世界が広がるとき、悠久の時間に思いをはせてしまいます。平安の歌詠み人たちも、同じ風景を目にしているはずですから。