江戸時代の海上の遭難事故は相当数あったらしい。とりわけ漂流民は殆どが生き残れなかった。そんな中で、主人公「長平」はあほう鳥の飛来地“鳥島”で12年間生き延びる。いわゆるサバイバル生活の描写も興味深かったし、そこで暮らす人々の心理描写にも惹きつけられ、長編ドキュメンタリーにふさわしく物語にひきこまれていってしまった。男を扱ったら吉村氏の小説は卓越している。
サバイバルに必要なものはいくつかあるが、火、水そしてK1なら針を選ぶなあ。
サバイバルに必要なものはいくつかあるが、火、水そしてK1なら針を選ぶなあ。