今月の新橋演舞場は、新派120年記念。
昼の部が「婦系図」、夜の部が「鹿鳴館」という有名な作品だが、
仁左衛門が出る、ということもあり昼の部へ。
# 夜の部は成田屋だからなあ…。
土曜の夜に新橋演舞場に電話をすると、
「一人ならば、当日でも大丈夫ですよ」という返事。
もっと人気があると思っていたので意外。
実際、10時半頃行ったのだが、
1等で比較的前の方、しかも花道に近い席が空いていた。
新派って、あまり見た記憶がない。
南座で「瀧の白糸」を見たのが最初で最後かなあ。
「婦系図」というと、小円・栄子のイメージ。
あるいは、三亀松の声色。
序幕は飯田町の早瀬主税の家。
芸者上がりのお蔦を隠している、という設定。
波乃久里子の声が響かず、最初「大丈夫か?」と思った。
後になると流石、と思ったのだが。
次は「真砂町の先生」との会話の場面になる。
どうもこの人の性根がよく分からない。
湯島天神の場面になって、「スリをやっていた早瀬を真人間に立ち返らせた」と
いう設定が出てくるので少し見えてくるのだが、
単に「横暴な先生」にしか感じられなかった。
まあ、「自由恋愛」というものがまだ一般的でない、という
時代背景が(4幕目でも出てくるが)あるからかも知れないが。
湯島天神の場面は、(上で書いた漫才や声色でも)よく取り上げられるところ。
腹で泣いているが顔には出せない男、という設定に感情移入してしまう
傾向があるので、こういう場面が好み。
お蔦が何も知らない、でも言わなければならない、
その中で(皮肉にも)お蔦が「真砂町の先生について拝んだ」話をしたことで
腹を括って切れる話を切り出す、という設定が良い。
この後の場面はもともとよく知らないのだが、
単発単発では良いが全体としてよく分からない。
タイトルにもなっている「系図調べ」が横糸になり、
実は親子でない、という設定があちこちに出てくるのだが、
どうも分かりづらいし、あまり深みを感じられない。
お嬢さんをかどわかす、いかにも嫌味な男を
お蔦が懲らしめる、というところなど、快いところではあるけれど。
全体には仁左衛門の声に満足し、
「こんな話だったんだ」と分かったので、
結構でありました。
昼の部が「婦系図」、夜の部が「鹿鳴館」という有名な作品だが、
仁左衛門が出る、ということもあり昼の部へ。
# 夜の部は成田屋だからなあ…。
土曜の夜に新橋演舞場に電話をすると、
「一人ならば、当日でも大丈夫ですよ」という返事。
もっと人気があると思っていたので意外。
実際、10時半頃行ったのだが、
1等で比較的前の方、しかも花道に近い席が空いていた。
新派って、あまり見た記憶がない。
南座で「瀧の白糸」を見たのが最初で最後かなあ。
「婦系図」というと、小円・栄子のイメージ。
あるいは、三亀松の声色。
序幕は飯田町の早瀬主税の家。
芸者上がりのお蔦を隠している、という設定。
波乃久里子の声が響かず、最初「大丈夫か?」と思った。
後になると流石、と思ったのだが。
次は「真砂町の先生」との会話の場面になる。
どうもこの人の性根がよく分からない。
湯島天神の場面になって、「スリをやっていた早瀬を真人間に立ち返らせた」と
いう設定が出てくるので少し見えてくるのだが、
単に「横暴な先生」にしか感じられなかった。
まあ、「自由恋愛」というものがまだ一般的でない、という
時代背景が(4幕目でも出てくるが)あるからかも知れないが。
湯島天神の場面は、(上で書いた漫才や声色でも)よく取り上げられるところ。
腹で泣いているが顔には出せない男、という設定に感情移入してしまう
傾向があるので、こういう場面が好み。
お蔦が何も知らない、でも言わなければならない、
その中で(皮肉にも)お蔦が「真砂町の先生について拝んだ」話をしたことで
腹を括って切れる話を切り出す、という設定が良い。
この後の場面はもともとよく知らないのだが、
単発単発では良いが全体としてよく分からない。
タイトルにもなっている「系図調べ」が横糸になり、
実は親子でない、という設定があちこちに出てくるのだが、
どうも分かりづらいし、あまり深みを感じられない。
お嬢さんをかどわかす、いかにも嫌味な男を
お蔦が懲らしめる、というところなど、快いところではあるけれど。
全体には仁左衛門の声に満足し、
「こんな話だったんだ」と分かったので、
結構でありました。