大晦日は今年も「オールナイト落語会」へ。
会場は去年の動楽亭から、今年は天六の「音太小屋」へ移動。
大通りから入ったところにある会場だが、
チラシの説明が分かりやすく、特に迷わずにたどり着けた。
初めて行ったがアングラな雰囲気で、
この「オールナイト落語会」に合っていると思う。
「ごあいさつ」(あやめ・遊方):△
この会場でやるに到った経緯など。
ごく普通に。
「合コン大喜利」(生寿・八斗・ちきん・ぽんぽ娘・さろめ・眞):○-
「この恰好で合コンに行く」という服装で出てくる。
眞は初めて見たが、これも下品な人だな。別に悪くない。
まず男+女のチーム分けをして、なぜかキスをして、
あとはそのチーム対抗のジェスチャーゲームと謎掛け。
八斗+ぽんぽ娘のノリノリっぷりが面白い。
ジェスチャーゲームは、まあ、普通。
謎掛けは、やはりぽんぽ娘が良いな。
特に上手くはないが、この会の雰囲気に合っている。
「メイド漫談」(ぽんぽ娘):○-
合コン大喜利で勝ったチームがネタを出来る、ということで
まずこの人が出てきた。
メイドの恰好で「○○と△△、よく似ていますね、こう見分けましょう」とか言って
基本下ネタで押しまくる。
非常に面白いこと、上手いことを言っている訳でもないが、
去年と同じネタは使っていなかったように思う。
このあたりが流石。
「トイレの神様」(三金):△
普通の新作。
筋はまあ良く出来ていた方かな。
「トイレに閉じ込められて」という元ネタは私も知らなかったが、
ほとんどの人が知らなかったように見える。
「落語八景男色戯」(南湖):○-
「噺家はホモばっかりだ」ということで、
楽屋で誰と誰がホモだ、とか、
ネタで「東の旅」や「骨つり」や「青菜」や「時うどん」と具体的に挙げていく。
「見てきたような嘘を言う」講釈師らしさがよく出ていた。
バカバカしくて良い。
「パペット平林」(鶴笑):△
イラク話は少し整理が悪いところもあるが、
自分で面白いと思ったことを素直に伝えている感じ。
「平林」で途中で「世界最小の人形劇」なるものに入って
「ひらばやし」を忘れてしまう。
この人形劇もバカバカしい。
聞いていくところで「中国人」などを出すのも面白いな。
帰ってきてサゲに持っていくところは少しごちゃついた。
まあ、トータルではいつも通り、かな。
「2010落語界数え歌」(姉様キングス):○-
数え歌、キンキン尽くしのアホダラ経。
至近距離で見るとまた凄い。
数え歌は、間にいろいろ言うことで解説を兼ねさせる。
ネタはマイナー路線のニュース。
当然、「上方落語まつり」も「文珍紫綬褒章」も入らない。
言いたい放題言っていて良かったが、
上記のネタに関する悪口が聞きたかった気もする。
「袈裟御前」(松枝):○-
この人は昔からあまり好きではないのだが、
良い感じに老けてきたなあ。
以前は真面目なところが垣間見えてしまい、
なかなか爆笑につながらなかったのだが、
今は特にウケさせようと押さなくても、
とぼけた雰囲気がウケにつながるようになってきたように思う。
この日は特によくハマっていた。
「動物園」(八斗):△
面白い人かもしれないが、上手くはない。
ネタの設定などを伝える技量は不足していると思う。
園長で戦場カメラマン(名前忘れた)の声色を使うのは面白かった。
男は特にアホ、という訳ではなく、これはこれで良いと思う。
ライオンが入ってきた時に檻を掴んで叫ぶのは、
仕込が上手く利いていてウケていた。
「三味線アリ」(たま):△+
「着信アリ」から来ているんだな。
「立ち切れ」の小糸の三味線、は良いし、
「立ち切れ」の科白を少しやってみせるのも、まあ良いと思う。
個人的には、「猫」になるのは良いのだが、
「象」「海亀」「絹」ってなものになるのは分かりづらいなあ。
後半は言葉遊びの繰り返しになってしまう感じ。
ベタだが、三味線の恰好になって歩き回る、の方が好みかな。
何かよく分からんうちに終わった感じ。
「掛け取り」(染雀):△+
義太夫、芝居。
まあ、普通。
視線が少しさ迷うところがあった。
「女HO!談」(めぐまりこ):△
バブル期のバカ女の形態描写。
もう若くないこの人が、ボディコンを着てやっている時点で
気色悪さが出ていて良い。
ただ、「気色悪さ」が先に立って、
面白いところもあったが、個人的には好きになれない。
「末野さん」とか、名前を出してもいいのに、と思った。
どうせ分かる人にしか分からないネタなんだし。
「テレショップ・パニック」(三風):△+
客席参加型。
微妙に北朝鮮・中国ネタを入れていたのが良い。
方向としては「トンデモ落語の会」に近い志向があるのかな。
「尻餅」(小染):△+
子どもに良いところを見せてやりたい、という面があるんだな。
もう少し強く持っておいても良いポイントかも知れない。
「尻餅」そのものより、男が賃搗き屋などになり切って騒ぐところに
重点が置かれていた感じ。
騒ぐ際の活き活きした雰囲気は良いが、
餅を搗く場面で盛り上げて欲しいな。
「108つ!除夜の鐘小噺」:△+
それぞれがテーマを持っているあたりが面白かった。
「新春かくし芸大会!」
三ノ助の謎掛け、眞の泥鰌すくい、三金の形態模写、
遊方の弟子とちきんの漫才。
基本はお遊びだが、眞の泥鰌すくいは余興でも使えるだろうな。
「奇跡のラッキーカムカム」(遊方):△
上手くない人だ。
無駄な(ウケにもつながらない、世界を描く訳でもない)科白が多い気がする。
あまり科白を丁寧に考えていないのかも知れない。
「アタック!ナンバ一番」(あやめ):△
バカバカしくて嫌いじゃないけど、
喋り方やら仕草やら設定やら、雑なところが目に付いてしまった。
「うさぎちゃんの憂鬱」(生喬):△+
期待していた程ではなかったなあ。
女子高生の「うさぎ」ちゃんの名前を巡る噺。
きっちり破綻なく筋が作られているし、
ギャグも考えられて程好く入っており、
「良く出来た新作」と思う。
ただ個人的には、もっとハチャメチャな部分、
次第に崩れていくところがあっても良いのでは、と感じた。
ある安売りスーパーをいじるあたりも面白いが、
やはりロジカルにギャグが作られている、と感じてしまう。
人前で演じ、場数をこなす内に良い感じにこなれて来るだろうから、
また演って欲しいな。
「バニー★マジック」(こっこ):△-
道具を扱う手つきがけっこう怪しく、
安心して見ていられない。
まあ、色替りとしては良いのかも知れないが。
「繁昌亭らぶそんぐ」(福笑):△+
「繁昌亭のテーマソングを作る」ということで
お囃子さんも入れていろいろ歌ったり。
お囃子を聞いての反応、ツッコミの入れ方が良かったが、
まあ、ちょっとした趣向ネタやね。
「新春シャンソンショー」
(姉様キングス・ミツゴデラックス&ムッツマングローブ・安田?姉妹):○-
姉様キングスは
「エクスタシーいくよくるよ」
「エパテート・ベー」
「いんじゃもん de コマンタレブー」
の3曲。
アヤメビッチが喉をつぶしており、少ししんどそう。
それはそれで味がある声になっていた。
間のミツゴデラックス&ムッツマングローブは、
漫談という程でもないうだうだ話。
大男2人の女装は暑苦しい。
安田?姉妹はなり切ってやっていた。
少しマジックも交えながら。まあ面白かった。
「年男!1位をあてたらあきまテン!」:△+
年男であるたま・小染がそれぞれ10の選択肢を順位付けし、
2チームに分かれた他の噺家がうだうだ言いながら
「1位をあてないように」開けていくもの。
去年に比べてダラダラしなかったように思う。
それは、うだうだ言ってくる福笑に対して、
たまや小染などが上手く突っ込んでウケにつなげられていたからだろう。
あと、動楽亭に比べて奥行きがなく、
客席と距離近いから、というのもあると思う。
4時前終演。
会場は去年の動楽亭から、今年は天六の「音太小屋」へ移動。
大通りから入ったところにある会場だが、
チラシの説明が分かりやすく、特に迷わずにたどり着けた。
初めて行ったがアングラな雰囲気で、
この「オールナイト落語会」に合っていると思う。
「ごあいさつ」(あやめ・遊方):△
この会場でやるに到った経緯など。
ごく普通に。
「合コン大喜利」(生寿・八斗・ちきん・ぽんぽ娘・さろめ・眞):○-
「この恰好で合コンに行く」という服装で出てくる。
眞は初めて見たが、これも下品な人だな。別に悪くない。
まず男+女のチーム分けをして、なぜかキスをして、
あとはそのチーム対抗のジェスチャーゲームと謎掛け。
八斗+ぽんぽ娘のノリノリっぷりが面白い。
ジェスチャーゲームは、まあ、普通。
謎掛けは、やはりぽんぽ娘が良いな。
特に上手くはないが、この会の雰囲気に合っている。
「メイド漫談」(ぽんぽ娘):○-
合コン大喜利で勝ったチームがネタを出来る、ということで
まずこの人が出てきた。
メイドの恰好で「○○と△△、よく似ていますね、こう見分けましょう」とか言って
基本下ネタで押しまくる。
非常に面白いこと、上手いことを言っている訳でもないが、
去年と同じネタは使っていなかったように思う。
このあたりが流石。
「トイレの神様」(三金):△
普通の新作。
筋はまあ良く出来ていた方かな。
「トイレに閉じ込められて」という元ネタは私も知らなかったが、
ほとんどの人が知らなかったように見える。
「落語八景男色戯」(南湖):○-
「噺家はホモばっかりだ」ということで、
楽屋で誰と誰がホモだ、とか、
ネタで「東の旅」や「骨つり」や「青菜」や「時うどん」と具体的に挙げていく。
「見てきたような嘘を言う」講釈師らしさがよく出ていた。
バカバカしくて良い。
「パペット平林」(鶴笑):△
イラク話は少し整理が悪いところもあるが、
自分で面白いと思ったことを素直に伝えている感じ。
「平林」で途中で「世界最小の人形劇」なるものに入って
「ひらばやし」を忘れてしまう。
この人形劇もバカバカしい。
聞いていくところで「中国人」などを出すのも面白いな。
帰ってきてサゲに持っていくところは少しごちゃついた。
まあ、トータルではいつも通り、かな。
「2010落語界数え歌」(姉様キングス):○-
数え歌、キンキン尽くしのアホダラ経。
至近距離で見るとまた凄い。
数え歌は、間にいろいろ言うことで解説を兼ねさせる。
ネタはマイナー路線のニュース。
当然、「上方落語まつり」も「文珍紫綬褒章」も入らない。
言いたい放題言っていて良かったが、
上記のネタに関する悪口が聞きたかった気もする。
「袈裟御前」(松枝):○-
この人は昔からあまり好きではないのだが、
良い感じに老けてきたなあ。
以前は真面目なところが垣間見えてしまい、
なかなか爆笑につながらなかったのだが、
今は特にウケさせようと押さなくても、
とぼけた雰囲気がウケにつながるようになってきたように思う。
この日は特によくハマっていた。
「動物園」(八斗):△
面白い人かもしれないが、上手くはない。
ネタの設定などを伝える技量は不足していると思う。
園長で戦場カメラマン(名前忘れた)の声色を使うのは面白かった。
男は特にアホ、という訳ではなく、これはこれで良いと思う。
ライオンが入ってきた時に檻を掴んで叫ぶのは、
仕込が上手く利いていてウケていた。
「三味線アリ」(たま):△+
「着信アリ」から来ているんだな。
「立ち切れ」の小糸の三味線、は良いし、
「立ち切れ」の科白を少しやってみせるのも、まあ良いと思う。
個人的には、「猫」になるのは良いのだが、
「象」「海亀」「絹」ってなものになるのは分かりづらいなあ。
後半は言葉遊びの繰り返しになってしまう感じ。
ベタだが、三味線の恰好になって歩き回る、の方が好みかな。
何かよく分からんうちに終わった感じ。
「掛け取り」(染雀):△+
義太夫、芝居。
まあ、普通。
視線が少しさ迷うところがあった。
「女HO!談」(めぐまりこ):△
バブル期のバカ女の形態描写。
もう若くないこの人が、ボディコンを着てやっている時点で
気色悪さが出ていて良い。
ただ、「気色悪さ」が先に立って、
面白いところもあったが、個人的には好きになれない。
「末野さん」とか、名前を出してもいいのに、と思った。
どうせ分かる人にしか分からないネタなんだし。
「テレショップ・パニック」(三風):△+
客席参加型。
微妙に北朝鮮・中国ネタを入れていたのが良い。
方向としては「トンデモ落語の会」に近い志向があるのかな。
「尻餅」(小染):△+
子どもに良いところを見せてやりたい、という面があるんだな。
もう少し強く持っておいても良いポイントかも知れない。
「尻餅」そのものより、男が賃搗き屋などになり切って騒ぐところに
重点が置かれていた感じ。
騒ぐ際の活き活きした雰囲気は良いが、
餅を搗く場面で盛り上げて欲しいな。
「108つ!除夜の鐘小噺」:△+
それぞれがテーマを持っているあたりが面白かった。
「新春かくし芸大会!」
三ノ助の謎掛け、眞の泥鰌すくい、三金の形態模写、
遊方の弟子とちきんの漫才。
基本はお遊びだが、眞の泥鰌すくいは余興でも使えるだろうな。
「奇跡のラッキーカムカム」(遊方):△
上手くない人だ。
無駄な(ウケにもつながらない、世界を描く訳でもない)科白が多い気がする。
あまり科白を丁寧に考えていないのかも知れない。
「アタック!ナンバ一番」(あやめ):△
バカバカしくて嫌いじゃないけど、
喋り方やら仕草やら設定やら、雑なところが目に付いてしまった。
「うさぎちゃんの憂鬱」(生喬):△+
期待していた程ではなかったなあ。
女子高生の「うさぎ」ちゃんの名前を巡る噺。
きっちり破綻なく筋が作られているし、
ギャグも考えられて程好く入っており、
「良く出来た新作」と思う。
ただ個人的には、もっとハチャメチャな部分、
次第に崩れていくところがあっても良いのでは、と感じた。
ある安売りスーパーをいじるあたりも面白いが、
やはりロジカルにギャグが作られている、と感じてしまう。
人前で演じ、場数をこなす内に良い感じにこなれて来るだろうから、
また演って欲しいな。
「バニー★マジック」(こっこ):△-
道具を扱う手つきがけっこう怪しく、
安心して見ていられない。
まあ、色替りとしては良いのかも知れないが。
「繁昌亭らぶそんぐ」(福笑):△+
「繁昌亭のテーマソングを作る」ということで
お囃子さんも入れていろいろ歌ったり。
お囃子を聞いての反応、ツッコミの入れ方が良かったが、
まあ、ちょっとした趣向ネタやね。
「新春シャンソンショー」
(姉様キングス・ミツゴデラックス&ムッツマングローブ・安田?姉妹):○-
姉様キングスは
「エクスタシーいくよくるよ」
「エパテート・ベー」
「いんじゃもん de コマンタレブー」
の3曲。
アヤメビッチが喉をつぶしており、少ししんどそう。
それはそれで味がある声になっていた。
間のミツゴデラックス&ムッツマングローブは、
漫談という程でもないうだうだ話。
大男2人の女装は暑苦しい。
安田?姉妹はなり切ってやっていた。
少しマジックも交えながら。まあ面白かった。
「年男!1位をあてたらあきまテン!」:△+
年男であるたま・小染がそれぞれ10の選択肢を順位付けし、
2チームに分かれた他の噺家がうだうだ言いながら
「1位をあてないように」開けていくもの。
去年に比べてダラダラしなかったように思う。
それは、うだうだ言ってくる福笑に対して、
たまや小染などが上手く突っ込んでウケにつなげられていたからだろう。
あと、動楽亭に比べて奥行きがなく、
客席と距離近いから、というのもあると思う。
4時前終演。