日曜は動楽亭昼席へ。
開場15分前くらいに着いたが、7,8人既に並んでいた。
結局35人位の入りかな。
「二人ぐせ」(鯛蔵):△
「大阪の人は踏み込んでくる」といった話を始めたので、
先日の二乗と同じ話をするのかな、と思ったら違う話で良かった。
まあまあ、のマクラ。
ネタは先日出丸で見たところだが、まあ、仕方ないか。
最初の部分に「おばさんが死んで遺産が」を入れないのは同様。
大根100本を言いに行くところで鉢巻をせず。
個人的には好きな設定だが、
少しクドくなるので入れないのも手かも知れない。
あとは、ごく普通。
丁寧に喋っているが淡々としており、将棋の場面でちと眠くなった。
出丸もそうだったが、持ち駒が飛車でなく角なんだよなあ。
飛車の方が「如何にも詰みそう」で良いと思う。
「平林」(ちょうば):△+
字を書けない、読めない小咄をいくつか振ってネタへ。
最近、昔の人は字が読める人、読めない人のどちらが普通なのか、が気になり、
「字が読めない人が多かった」と言われると引っ掛かってしまう。
あまり丁稚らしさを表に出す訳ではない。
会話のテンポや強弱の付け方が良く、楽しめた。
丁稚が平林さんを知っている設定なのだが、
この設定だと読めようが読めまいが「ひらばやしさん」と分かるのでは、と
不自然に感じてしまう。
サゲに到るところで丁稚が知っているからこその会話、
「あんたに用はおまへん」のサゲにつながるためには
丁稚が知っている必要がある、ということかも知れないが、
個人的には不自然さが先に立つ。
不自然さを言い出すと切りがないネタだから、
そこまで気にしなくても良いのかも知れないが。
「稽古屋」(文也):△+
八方の予定のところ、彼が出てくる。
客としては「八方では?」と思っているのだから、
それに対しては何か言うべきだろう。
この人を見るのは、たぶん初めて。
如何にも米朝一門にはないタイプの、マクラのタラタラした喋り方、
何となく、江戸の高座慣れした芸人の雰囲気がある。
ネタも特に明確に人物描写をする訳ではなく、口調といい全体に雑な感じがするが、
何となくの面白さ、フラがある。
「色事根問」の1から3までを軽く流し、
4も「蛍踊り」のみで稽古屋に向かう。
踊りの手なども丁寧とは思えないが、
イチビリの感じが全体の軸として明確になっており、
思ったより楽しめた。
「商活栄通商店街」(八方):△
三枝作の創作落語。
三枝から「演ったら?」と勧められてのネタで、
「きっちり出来ていて崩せないネタだから、崩れるままに」ということでのネタ下ろし。
そんな訳で、ネタの出来、演出等、別に良いものではない。
商店街のお店に関する話が幾つかあり、
復興させるために野球チームを作ってテレビなどで取り上げられようとする、
というネタ。
商店街の店やその特徴によって野球のポジションなどを決めていくあたり、
ありがちなネタと感じるなあ。
バランスとしては、その部分が長過ぎるように感じた。
もっと短時間で済ませられるネタだと思う。
珍しいネタを聞けただけ、というところ。
「近日息子」(団六):△+
節電の話。
個人的には嫌いでないが、ハマっていなかった感じ。
ネタもきっちり演っているのだが、
あまり客に受け容れられていない様子。
語尾の切り方は何となく福笑っぽいが、
会話のテンポや強弱の付け方が良くないところが、ウケにつながっていない理由かな。
真ん中の部分、
「すんまへん」と言って謝れば良いのに理由を付けて謝らないことに怒っている、
というのが分かり易い台詞回しで良かった。
「ソースと間違えてトンカツに水を掛けた、それはホース」という設定、
「ベランダとオランダ」などは初めて聞いた。
「オズプレイ」を繰り返すのはイマイチかなあ。
悔やみに対して父親が徐々に怒りを募らせていくところを
仕草・表情・声音の変化できっちり描いていた。
そのあたりが、「大きな忌み札」「肩に近日より」のサゲあたりのウケに
つながっていたと思う。
「鯨幕」は抜けていたのか、抜いていたのか不明。
「青菜」(呂鶴):○-
演芸場風の前説を軽く振ってネタへ。
何と言っても職人らしい雰囲気がこの人の良さ。
台詞回しなどにはあまり拘っていない印象がある。
例えば「山葵大好物」と言いつつ山葵だけを口に入れるところは
不自然さが先に立つ。
知らないものを愛想で「大好物」と言っている、という設定かも知れないが。
おかみさんが下がって「手を付いてものを言う」程度の話をしたところで
おかみさんが戻ってきて「鞍馬から牛若丸」。
それから「でんぼの膏薬」や「漢語を志し教育を受けている」といった話。
おかみさんがあまり間を置かずに戻ってくるこの流れの方が、分かりやすいだろう。
帰宅して嫁さんとの絡み。
ここはまあまあ。
松ちゃんに話す話し方はクサ目にしていた。
「あんたの手入れしてくれた青いものの間を通って吹く風」に対して、
「あんたの作ってくれたゴミ箱の間を通って吹く風」は臭い、という
バラシをしていた。
大工であることに掛けて明確に「作る」と言ったのは初めて聞いたが、
対応関係が分かりやすくて良いと思う。
サゲの言い方、
サゲ前に「義経まで言うたのか」を入れるのは、切れが悪く好みでない。
やはりここは「義経」を受けて科白のない「困り」があり、
「弁慶!」で発散、という流れでないと拙いだろう。
開場15分前くらいに着いたが、7,8人既に並んでいた。
結局35人位の入りかな。
「二人ぐせ」(鯛蔵):△
「大阪の人は踏み込んでくる」といった話を始めたので、
先日の二乗と同じ話をするのかな、と思ったら違う話で良かった。
まあまあ、のマクラ。
ネタは先日出丸で見たところだが、まあ、仕方ないか。
最初の部分に「おばさんが死んで遺産が」を入れないのは同様。
大根100本を言いに行くところで鉢巻をせず。
個人的には好きな設定だが、
少しクドくなるので入れないのも手かも知れない。
あとは、ごく普通。
丁寧に喋っているが淡々としており、将棋の場面でちと眠くなった。
出丸もそうだったが、持ち駒が飛車でなく角なんだよなあ。
飛車の方が「如何にも詰みそう」で良いと思う。
「平林」(ちょうば):△+
字を書けない、読めない小咄をいくつか振ってネタへ。
最近、昔の人は字が読める人、読めない人のどちらが普通なのか、が気になり、
「字が読めない人が多かった」と言われると引っ掛かってしまう。
あまり丁稚らしさを表に出す訳ではない。
会話のテンポや強弱の付け方が良く、楽しめた。
丁稚が平林さんを知っている設定なのだが、
この設定だと読めようが読めまいが「ひらばやしさん」と分かるのでは、と
不自然に感じてしまう。
サゲに到るところで丁稚が知っているからこその会話、
「あんたに用はおまへん」のサゲにつながるためには
丁稚が知っている必要がある、ということかも知れないが、
個人的には不自然さが先に立つ。
不自然さを言い出すと切りがないネタだから、
そこまで気にしなくても良いのかも知れないが。
「稽古屋」(文也):△+
八方の予定のところ、彼が出てくる。
客としては「八方では?」と思っているのだから、
それに対しては何か言うべきだろう。
この人を見るのは、たぶん初めて。
如何にも米朝一門にはないタイプの、マクラのタラタラした喋り方、
何となく、江戸の高座慣れした芸人の雰囲気がある。
ネタも特に明確に人物描写をする訳ではなく、口調といい全体に雑な感じがするが、
何となくの面白さ、フラがある。
「色事根問」の1から3までを軽く流し、
4も「蛍踊り」のみで稽古屋に向かう。
踊りの手なども丁寧とは思えないが、
イチビリの感じが全体の軸として明確になっており、
思ったより楽しめた。
「商活栄通商店街」(八方):△
三枝作の創作落語。
三枝から「演ったら?」と勧められてのネタで、
「きっちり出来ていて崩せないネタだから、崩れるままに」ということでのネタ下ろし。
そんな訳で、ネタの出来、演出等、別に良いものではない。
商店街のお店に関する話が幾つかあり、
復興させるために野球チームを作ってテレビなどで取り上げられようとする、
というネタ。
商店街の店やその特徴によって野球のポジションなどを決めていくあたり、
ありがちなネタと感じるなあ。
バランスとしては、その部分が長過ぎるように感じた。
もっと短時間で済ませられるネタだと思う。
珍しいネタを聞けただけ、というところ。
「近日息子」(団六):△+
節電の話。
個人的には嫌いでないが、ハマっていなかった感じ。
ネタもきっちり演っているのだが、
あまり客に受け容れられていない様子。
語尾の切り方は何となく福笑っぽいが、
会話のテンポや強弱の付け方が良くないところが、ウケにつながっていない理由かな。
真ん中の部分、
「すんまへん」と言って謝れば良いのに理由を付けて謝らないことに怒っている、
というのが分かり易い台詞回しで良かった。
「ソースと間違えてトンカツに水を掛けた、それはホース」という設定、
「ベランダとオランダ」などは初めて聞いた。
「オズプレイ」を繰り返すのはイマイチかなあ。
悔やみに対して父親が徐々に怒りを募らせていくところを
仕草・表情・声音の変化できっちり描いていた。
そのあたりが、「大きな忌み札」「肩に近日より」のサゲあたりのウケに
つながっていたと思う。
「鯨幕」は抜けていたのか、抜いていたのか不明。
「青菜」(呂鶴):○-
演芸場風の前説を軽く振ってネタへ。
何と言っても職人らしい雰囲気がこの人の良さ。
台詞回しなどにはあまり拘っていない印象がある。
例えば「山葵大好物」と言いつつ山葵だけを口に入れるところは
不自然さが先に立つ。
知らないものを愛想で「大好物」と言っている、という設定かも知れないが。
おかみさんが下がって「手を付いてものを言う」程度の話をしたところで
おかみさんが戻ってきて「鞍馬から牛若丸」。
それから「でんぼの膏薬」や「漢語を志し教育を受けている」といった話。
おかみさんがあまり間を置かずに戻ってくるこの流れの方が、分かりやすいだろう。
帰宅して嫁さんとの絡み。
ここはまあまあ。
松ちゃんに話す話し方はクサ目にしていた。
「あんたの手入れしてくれた青いものの間を通って吹く風」に対して、
「あんたの作ってくれたゴミ箱の間を通って吹く風」は臭い、という
バラシをしていた。
大工であることに掛けて明確に「作る」と言ったのは初めて聞いたが、
対応関係が分かりやすくて良いと思う。
サゲの言い方、
サゲ前に「義経まで言うたのか」を入れるのは、切れが悪く好みでない。
やはりここは「義経」を受けて科白のない「困り」があり、
「弁慶!」で発散、という流れでないと拙いだろう。