土曜は田辺寄席を昼夜見ようか、と思って家を出たのだが、
駅に着いてから方針変更して、京都へ向かった。
毎年1月は前進座の公演。
前進座の芝居を見るのは、初めてだと思う。
昼過ぎに四条に着く。
チケットを確保し、適当に時間をつぶして夜の部へ。
「切られお富」。
7代目芳三郎襲名口上がつく。
口上はまあ普通。
梅之助が中央に位置する。
私はこの人がテレビに出ていた頃も知らないのだが、
1930年生まれということだから80歳。
確かに声はあまり出ていなかったが、
存在感、風格といったところは流石。
「切られお富」。
この狂言を見るのは初めて。
「切られ与三郎」で切られるのを女の方に変えている、という趣向。
全体には、まあ、こんなものかな、という感想。
女性に傷をつけていくところは若干サディスティックに感じられ、
ちとキツいな。
個人的には、お富が最後
亭主である安蔵を殺してしまったことを理由に
自分も死のうとするところに、違和感がある。
「モドリ」と言えばそうなのかも知れないが、
このお富の造型からすると、
好きでもないのに連れ添っていた亭主を殺したのだから、
嬉々として与三郎と一緒になろうとする、という方が筋が通ると思う。
最後捕り手がかかるのも、
死のうとするんだったら別に立ち回りせんでも、と思ってしまうし。
まあ、そこでモドるのが黙阿弥であって、
南北ではない、ということなのかな。
芝居は、前進座だからどうこう、というのはよく分からなかった。
国太郎のお富は、第1幕は別にどうとも思わなかったが、
第2幕の悪態をつくところなど、愛嬌があって快く聞けた。
芳三郎の与三郎はあまり満足できなかった。
声域が狭く、全体に声がくぐもっているように感じた。
そのあたりで、イマイチ発散しない。
梅之助の源左衛門は少しスローペース。
風格も感じられるが、時に間延びした感じもあった。
マイクを使っていたかも知れない。
終演19時15分。
16時開演だし、休憩も20分、30分と入ったので
正味2時間半足らずのあっさりした公演だった。
駅に着いてから方針変更して、京都へ向かった。
毎年1月は前進座の公演。
前進座の芝居を見るのは、初めてだと思う。
昼過ぎに四条に着く。
チケットを確保し、適当に時間をつぶして夜の部へ。
「切られお富」。
7代目芳三郎襲名口上がつく。
口上はまあ普通。
梅之助が中央に位置する。
私はこの人がテレビに出ていた頃も知らないのだが、
1930年生まれということだから80歳。
確かに声はあまり出ていなかったが、
存在感、風格といったところは流石。
「切られお富」。
この狂言を見るのは初めて。
「切られ与三郎」で切られるのを女の方に変えている、という趣向。
全体には、まあ、こんなものかな、という感想。
女性に傷をつけていくところは若干サディスティックに感じられ、
ちとキツいな。
個人的には、お富が最後
亭主である安蔵を殺してしまったことを理由に
自分も死のうとするところに、違和感がある。
「モドリ」と言えばそうなのかも知れないが、
このお富の造型からすると、
好きでもないのに連れ添っていた亭主を殺したのだから、
嬉々として与三郎と一緒になろうとする、という方が筋が通ると思う。
最後捕り手がかかるのも、
死のうとするんだったら別に立ち回りせんでも、と思ってしまうし。
まあ、そこでモドるのが黙阿弥であって、
南北ではない、ということなのかな。
芝居は、前進座だからどうこう、というのはよく分からなかった。
国太郎のお富は、第1幕は別にどうとも思わなかったが、
第2幕の悪態をつくところなど、愛嬌があって快く聞けた。
芳三郎の与三郎はあまり満足できなかった。
声域が狭く、全体に声がくぐもっているように感じた。
そのあたりで、イマイチ発散しない。
梅之助の源左衛門は少しスローペース。
風格も感じられるが、時に間延びした感じもあった。
マイクを使っていたかも知れない。
終演19時15分。
16時開演だし、休憩も20分、30分と入ったので
正味2時間半足らずのあっさりした公演だった。