懐かしい
美しい
夕焼けを
見た
それは
一枚の
ポストカードの
中に
バードモナミの
常連さんの
可愛い女子高生の
お客さまから
いただいた
山本二三展の
お土産
ワタシは
幼稚園まで
神奈川に
住んでいた
寿司屋を営む
家庭だったから
店休日は平日で
あまり
何処かへ
連れて行ってもらった
コトが無かった
たまに
東横線で
都心部へ
買い物に
連れて行ってもらうのが
とても楽しみで
窓硝子に
顔を押しつけては
移りゆく車窓の風景を
ジッと眺めていたっけ
多摩川が
行きは
輝いて見え
帰りは
恨めしく
思えた
行きは
広大な河川に
思えるのに
帰りは
小川のように
あっという間に
渡り切って
しまうのだから
愉しい時間は
ずっとは
続かない
でも
待ち続けたら
また
巡るんだ
夕映えに
照らされながら
小さな悟りを
開いていた
あの頃を
ふと
想い出したり
多摩川みたいな
大きな流れも
ホントは
海へ注ぎ込む
ほんのひとすじに
過ぎないコトを
知るのは
ずっと
後だったのだけれど