海山の創作ノート

工房T 海山の書、印、絵、版画、工作、etc.日々の暮らしの中で出来た作品を紹介します。 さて、今日は何を作るかな。

No.1610 軸先を砥草で…

2019-10-07 | 工作


軸先を砥草で…

軸表装の軸棒をどうしようかと考えていましたが、ちょうどよいラワンの棒があったので、これを利用することにしました。

直径25㎜の丸棒です。

普通の軸表装の場合、軸棒に軸先を取り付けるのですが、手持ちの軸先とは直径が合わないし、だいたい加工が面倒です。

簡易的な軸ですから、そこまできっちりやらずに、むしろ創作的に自由に軸先も考えてもよいと思うのです。

今回は軸を軸先の部分の延長として、軸幅から両側に35㎜ずつ出るように切ってから、両側を塗装して仕上げるつもりで作業をはじめました。

丸棒を切ってから、普通はサンドペーパーの登場です。

でも、目の前に砥草があるので、代わりとしました。

我が家の庭では、草丈1m程の大きめの立派な砥草が抜いても抜いても出てきます。

もちろん、ある程度は残しているのですが、専ら観賞用で、なかなか砥草本来の使い方をしてはいませんでした。

ところが、使ってみれば代わりどころか、この方が気持ちよく削れる感じです。

江戸時代までは、サンドペーパーなんてなかったのですから、きっと砥草で磨いていたはずです。

昭和に入っても、いや、今でも砥草を使っている人がいるかもしれません。

とにかく、ラワンの木目がきれいに出て、このままでも使えそうになりました。