裏打ち
やっとここまできました。
裏打ちです。
今回はちょっと難しいのです。
というのも、自宅での全紙大(135cm×70cm)の裏打ちはやった記憶がないからです。
僕の作品は、全紙以上の大きさがあたり前で、3尺×6尺(90cm×180cm)を連ねるなどということもよくあったのです。
しかし、今までの表具作業は、職場の教室です。
今更ながら、ありがたいことですね。
さて、何が問題かというと、裏打ちの作業台、作品本紙を広げて、水を打って伸ばして、裏打ち紙を糊で貼るという作業をする広いデコラ板の台、がないのです。
小さな作品なら、コタツの天板やテーブル、机なんかでできます。
退職後ももちろん自分で裏打ちしていましたが、皆コタツ板の上で作業できる大きさであったわけです。
それで、まずデコラ板の代用品を考えました。
・ベニヤ板・ベニヤ板にペンキ塗り・ベニヤ板に鳥の子張り・杉板テーブル・デコラ板のドア…。
いろいろとやってみましたが、どれもうまくいきません。
特に、頭の中ではできそうだったデコラ板のドア、重力には勝てず、惜しくも断念。
結局、二階の押入れの引き戸がデコラ板だったので、外して作業台として使用。
作品本紙のシワさえちゃんと伸びれば、後は慣れたものです。
きれいに仕上がりました。
(何度も作業台を試したので、作品本紙の中国本画箋紙は水を吸ったり乾いたりを繰り返しましたが、墨も出ず、破れもせずに済みました。)
(作品写真は部分)