サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

ロシア絵本の講演会

2006-10-26 | ロシア系イベント
朝9時半、編集のOさんから電話。
そうだ、今日はロシア絵本の講演会に行くんだった。

昨日は大阪出張。新幹線の人身事故の煽りをモロにくらって、
東京駅のホームでただひたすら待つこと2時間余。
予定はズレにズレこみ、ドッと疲れてゆうべは爆睡。
8時すぎまで寝こけてしまったのであった。
いかん、リセットしなければ。

午後6時、講演会場となる経堂の日ソ会館へ。
講師のN氏は、一昨年の『幻のロシア絵本展』を企画・監修された方。
プロコ日記ブログにコメントをくださったこともあったので、
これはぜひともお目もじしたいと馳せ参じたしだいである。
貴重な初版絵本を囲み、実際に手にとりながらの講演は、
氏のコレクター歴や絵本展開催までの経緯など、裏話も面白く、
これで500円ぽっきりは申し訳ないような2時間半。
打ち上げの居酒屋にもOさんと共にちゃっかり同行させていただいた。

『幻のロシア絵本展』は間違いなく、近年のソ連・ロシア関連の
美術展のみならずあらゆるジャンルの催しのなかでも白眉である。
告知を最初に見たときに、東京にも巡回するのを知らなくて、
フライングして芦屋市立美術博物館まで見に行ってしまったが、
東京都庭園美術館で再度見ても昂揚感が薄れることはなく、
同じ映画を何度見ても同じ場面で泣けるのにも似た感覚を味わった。
なぜならこの展覧会には、こんな時代にこんなカッコいいものが!
と並べて見せる回顧展的要素にとどまらず、
社会主義の輝ける理想が、こんなはずじゃなかった展開に
雪崩落ちてゆくという明確なストーリー性があるからだ。
とりわけ作風の変わり果てたレベジェフ作品の前では、
芦屋と東京で二度立ち尽くし、やるせない思いに捕われたものである。

ちなみに、今のロシアではかつての絵本がオシャレな装丁で蘇り、
レベジェフ集も出てるのだけど、使われてるのは
“変わり果てたバージョン”のほうである。
おいロシア、そのセンス、なんとかしちくれ!
Comments (4)
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