瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

5月の横浜は薔薇色その5

2019年06月12日 02時07分57秒 | 旅の覚書
前回に引続き横浜の薔薇スポットを巡る旅…ではなくて、今回は横浜の船について取り上げます。
撮影した薔薇写真、前回で尽きちゃったんで。(汗)

港街横浜では船を日常的に目にします。
交通機関としても利用されるシーバスに、観光用クルーズ船、日本の漁船や貨物船に、海外への大型旅客船等々…。
 
↑警察署だって港を警備する為の船を常備している横浜――写真は神奈川県横浜水上警察署付近を撮影した物です。
船は横浜にとって身近な存在なのですね。

☆「象の鼻防波堤(象の鼻パーク)」…現地に在った説明書きによると、安政6年(1859年)横浜開港に伴い、江戸幕府が築かせた波止場が元だそう。
その後、高波除けを考慮して突堤を延長、上から見ると象の鼻の様な防波堤が完成したとの事。
 
↑近年行われた整備工事により、明治中期頃の姿に復元された象の鼻防波堤。
海に目を向けると「赤レンガ倉庫」に「横浜港大さん橋」、港に目を向けると停泊する小型船の群れ、「神奈川県庁旧本庁舎(通称キング)」に「旧横浜税関(通称クイーン)」…「横浜市開港記念会館(通称ジャック)」までは無理でしたが、船に横浜名建築の数々を眺められる絶好のスポットです。
ちなみにキング・クイーン・ジャックの所謂「横浜三塔」を纏めて観られる場所は、赤レンガ倉庫が建つ「赤レンガパーク」と「日本大通り」・「大さん橋」に在るそう。
該当地点には目印が付いてるので、探してくださいとの事。


↑今年の5月6日、横浜大さん橋に入港した「飛鳥Ⅱ」。
日本郵船の子会社である郵船クルーズが所有・運航している50,142総tの外航クルーズ客船。
三菱重工業長崎造船所が50年振りに建造を手掛けた大型客船と、ニュースで採り上げられていましたね。
2006年2月にドイツの船会社フェニックス・ライゼンに売却され、バハマ船籍の客船となった「飛鳥」の後継って事で、「飛鳥Ⅱ」の名で呼ばれています。

…ず~っと船眺めてると乗りたくなって来るもの、ここからは実際にクルーズした時の写真になります。
但し最初に紹介するのは去年の5/19に乗った記録です。(汗)

☆山下公園発「マリーンシャトル」に乗って横浜港を40分間クルーズするコース。
海運会社のポートサービスが運航する、横浜港を拠点にした観光クルーズ船。
山下公園、赤レンガパーク、みなとみらいを発着場所に、毎日就航しております。
クルーズ時間も40分、60分、90分の中から選べ、船内では軽食やリーズナブルなランチを楽しむ事が出来る。
横浜港をちょっと優雅に、それでいて気軽にクルーズ出来る点が魅力です。
 
↑3階オープンデッキの天井はシースルーボードで覆われている為、雨が降っても風が吹いても安心安全。

 
↑氷川丸に見送られ、山下公園より出港する船。

 
↑海上から眺める港街、潮風が気持ち良いです♪

 
↑マリーンシャトルでの40分クルーズは、横浜ベイブリッジ前で大きくUターンし、みなとみらい地区を眺めて帰港する内海1周コース。
横浜ベイブリッジを潜りたい場合は、60分か90分のクルージングを選んでください。

 
↑ベイブリッジ下に建つ白灯台と赤灯台、遠くから眺めるとまるで蝋燭の様。
多くの船が行き交う横浜港には、灯台が数基設置されてます。
ちなみにこの白灯台の正式な名前は「横浜外防波堤南灯台白塔形」、赤灯台は「横浜外防波堤北灯台赤塔形」との事。
灯台の後方に霞んで見える巨大クレーンは、船の貨物を積み降ろす為のガントリークレーン。

 
↑横浜市風力発電所の「ハマウィング」、巨大扇風機の様な見た目ですな。
ハマウィングの側にも赤灯台が建っているのですが、残念ながら撮影に失敗致しました…。
そして何やら工事中の、みなとみらい地区。
横浜駅が象徴する様に、永遠に完成しないのが、「横浜」と言う街なのでしょう。

みなとみらい地区を海から眺めて後、船は再びUターンして帰路へ着きます。

↑大勢の人で賑わう横浜赤レンガ倉庫、イベント会場としても人気のここでは、ビールフェアやライブなど、様々な催し物が開催されます。
元は明治政府管理下の保税倉庫という、今とは全然違う厳めしいイメージの建物でした。

☆「横浜港大さん橋国際客船ターミナル」…国内外からの客船が寄港する巨大客船ターミナル。
「鯨の背中」と呼ばれる屋上には天然芝が敷かれ、イベント会場にも利用されています。
2階先端部は眺めの良いイタリアンレストラン、他数店カフェやショップやレストランが入っています。
 
↑大さん橋に寄港していた57,150総tのイタリアの豪華客船「コスタネオロマンチカ」。
実はこの日、横浜港へ初入港したんだとか。
船内の様子等はH.I.S.グループ「クルーズプラネット」の紹介頁を御覧ください(→https://www.cruiseplanet.co.jp/ship_date/dt_costarom.htm)
船体が真っ白な客船ばかりなのは、夜陰の中でも視認し易くする為の安全対策なんだろうか?
今はレーダーで位置が解るといえ、真っ黒い船だと近付いても判り難そうだからなぁ。(黒いと海賊船に間違われそうだし)

 
↑クルーズを終えて山下公園に帰って来ました。
出迎えてくれた氷川丸と白灯台…正式には「横浜東水堤灯台」なる名前で、明治29年に竣工されたとの事。
現役を退いた後は、氷川丸と共に、横浜港のシンボルとして、第二の人生(?)を送っています。

続いて上げる写真は、今年の5/6にシーバスに乗った際の物です。(纏めちゃって何ですが…)
☆横浜の海上連絡船「シーバス
その名の元は魚の「SEA BASS(スズキ)」からだとか…てっきり「海のバス」って意味で名付けられたと思い込んでました。(汗)
横浜駅東口(横浜ベイクォーター)~みなとみらい21(ぷかりさん橋)~ピア赤レンガ~山下公園を経由する便と、横浜駅東口⇔山下公園の直行便が有。
今回利用したのは横浜駅東口⇔山下公園の直行便で、クルージングにかかる時間は約15分、料金は大人700円(子供350円)です。
 
↑山下公園での乗場はマリーンシャトルと同じく氷川丸と白灯台の隣、乗船チケットも同じ場所での取り扱いで、何故かと言えば、マリーンシャトル、シーバス、後で紹介するマリーンルージュは、同じ海運会社(ポートサービス)が運航しているから。

 
↑こちらに写ってるのが「マリーンルージュ」(記事一番上の写真もそう)。
カジュアルなランチや優雅なディナーを楽しみつつ、横浜港を周遊するレストラン船です。
港を離れたシーバスは横浜の海を高速で走り、みなとみらいの街が観えるエリアへ…

 
↑横浜大さん橋をバックに並ぶ3隻の船は、右手前が「にっぽん丸」、中央が「飛鳥Ⅱ」、左後方が「ロイヤルウィング」。
「にっぽん丸」は商船三井客船が運航する22,472総tの外航クルーズ客船で、現在の船は3代目になるそうです。
「ロイヤルウィング」は横浜港の大さん橋を拠点として営業する2,876総tのレストラン船で、大さん橋から出港し横浜ベイブリッジを潜り抜け東京湾へ出た後、再び横浜港を周遊するという航路を取ります。

  
↑港の反対側に目を向けると、海上長く伸びる横浜ベイブリッジの姿…。

 
↑再び陸側に目を戻し…横浜赤レンガ倉庫~みなとみらい21~臨港パークと、高速で移り変わる港の景色。
ゆったり進む観光周遊船と違い、横浜駅までほぼ一直線に15分で行くのだから超速い。

 
↑臨港パーク付近で建設中のビル発見、後で調べたら「横浜ベイコート倶楽部ホテル&スパリゾート」なる名前でした。
船の帆をイメージした様な、お洒落な見た目のビルです。



 
↑みなとみらい橋、みなとみらい大橋を潜れば、間も無く横浜駅東口に到着。

☆シーバスの乗場が在る「ベイクォーター横浜」…横浜駅東口側に直結する、オーシャンビューのショッピングモールです。


☆「そごう横浜」…言わずと知れた有名デパート、こちらも横浜駅東口に直結しています。
 
横浜駅直結の出入口上に大きな時計が飾られてて、「もしかしたら、からくり時計!?」と期待し、正時になるまで立ってたら、時計盤の両サイドの鐘が振動し鳴っただけだった…昔はからくり人形が作動したっぽいんだけど、現在は休止状態な様で残念です。

☆「横浜PORTA(ポルタ)」…横浜駅東口地下に続くショッピングストリートで、こちらも横浜駅に直結してます。
どんだけ後付けする気なの横浜駅??そりゃサグラダファミリアなんて呼ばれますわ。
東京で横浜駅並のラビリンスを探すなら、新宿駅か未来の渋谷駅になるかと。
 


↑横浜ポルタの横浜駅直結口に飾られた壁画と門が、すんごい芸術的なデザインで感動致しました。
手掛けた方の御名前を訊きたい。

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5月の横浜は薔薇色その4

2019年06月10日 00時06分55秒 | 旅の覚書
前回に引き続き、横浜で薔薇が美しいスポットを巡ります。
関東は梅雨入りして今日なんか肌寒い…ちょっと前は30度超えしてたってのに、今年は気温の落差激し過ぎるよ。
今年の薔薇シーズンは急激な暑さの影響を受けて短く終わった印象。
…前置きはさて置き、今回採り上げる薔薇スポットは、横浜市で最も有名な「山下公園」です。

●薔薇の綺麗なスポット…「山下公園
横浜港に面し、横長に整備された公園。
敷地面積は74,121平方メートル、端から端までの距離は、みなとみらい線一駅間分の距離に相当します。
実は関東大震災からの復興事業として、瓦礫を埋め立て造成したとの事。
震源に最も近かった横浜は、東京以上に街が壊滅したそうで…現在の横浜の姿からは窺い知れない歴史です。
平成28年4/1にリニューアルオープン、「未来のバラ園」をテーマに、古い種から新しい種へ薔薇の花壇を構成し、未来へ続く横浜の歴史をイメージしたのだとか。
公園内に植えられた薔薇は約160種1,900株、氷川丸が係留されてる船着場前に集められ、5月の来訪客の目を楽しませています。
ちなみに薔薇園の隣の「おまつり広場」・「世界の広場」では、週末毎にライブや飲食フェア等を開催している…イベント会場としても重宝されてる場所なのです。

 

 
↑公園後ろにはハイクオリティなホテルが数軒並んでいます。
その内の1軒「ホテルニューグランド」は、横浜の歴史を語るのに欠かせない1ピース。

●薔薇の綺麗なスポット…「ホテルニューグランド
昭和2年12月1日に開業した、横浜を代表するクラシックホテル。
関東大震災で瓦礫と化した横浜には仮の宿泊所しかなく、船で来日する外国人客から「テントホテル」と揶揄される屈辱を受けたそう。
外国人に笑われないハイクオリティなホテルの建設は、横浜市民の願いを受けて実現され、名称は一般公募で「ホテルニューグランド」に決定したのです。
「(横浜に出来た)新しい大きなホテル」は、その後マッカーサー元帥、チャーリー・チャップリン、ベーブ・ルース等々、外国からの著名人をもてなした事で、日本中に知られるホテルに成長して行きました。
日本の洋食文化を広めた貢献でも知られており、シーフードドリア、スパゲッティナポリタン、プリン・ア・ラ・モードはこのホテル発祥と云われてます。
館内の「コーヒーハウス ザ・カフェ」では、昔のレシピ通りに作った上記3品を頂けるのだそう。
 
↑ホテルニューグランドのシンボルになってる本館の大階段と、薔薇が美しい中庭。
隠れた薔薇の名スポットで、カフェタイムを過ごすのも素敵。
夕刻以降の中庭は照明が点され、益々ロマンチックな雰囲気です。

…再び山下公園に戻ります。
 

 

 
↑写真後方に写るタワーは、横浜港のシンボルの1つ、「横浜マリンタワー」。
1961年1月15日に開館して以来、横浜の海と街を見下ろして来ましたが、現在は改修工事の為休業中…営業再開は2022年4月以降を予定してるそうです。
その前の花壇に建ってる鐘は「エル・カミーノ・レアールのミッションベル」と呼ばれる物で、横浜市の姉妹都市サンディエゴからの寄贈品との事。
サンディエゴ市内の「スペイン国王の道」に設置されてるミッションベルの複製品だそうです。

 
↑日本大通り駅方面に公園の端まで歩いて行くと、「インド水塔」が建っている…こちらは在日インド人協会からの寄贈品との事。
関東大震災が起きた当時、被災した横浜在住インド人を救済しようと、横浜市民が住宅の手当て等に力を注いだ事への感謝を篭め、更には同胞の慰霊目的で、在日インド人協会が公園内に建立したのだとか…美談ですね~。
モスク風の屋根の付いた水飲み場は、撮影スポットとして人気高いです。
「赤い靴はいてた女の子像」は、インド水塔とミッションベル間の中ほどの位置、海に対面するように建っています。
大正11年(1922年)、野口雨情氏が作詞し、本居長世氏が作曲した童謡「赤い靴」に登場する女の子をイメージして建てた像で、赤い靴記念文化事業団からの寄贈品との事。
横浜土産のモチーフにされるほど知られる「赤い靴」ですが、歌詞の内容が実話か嘘かで長い事議論されています。
「異人さんに攫われた」って意味で誤解し、歌に恐いイメージ持ってる人も多いとか。

 
↑ローズガーデンのバックに浮かぶ「氷川丸」、航海を終えた後この山下公園に係留保存されています。
☆「日本郵船氷川丸」…日本郵船が1930年にシアトル航路用に建造した12,000t級貨客船。
太平洋戦争時の苦難を潜り抜け、当時の雄姿を現代に遺す歴史の証人。
戦後も貨客船として活躍し、30年間航海し続けたというのだから凄い、受験合格祈願スポットとして人気有るんじゃないでしょうか?
2016年、国の重要文化財指定を受けました。
 
船内は博物館になっていて、当時の客船の内装等、見学する事が出来ます。
10:00~17:00(入館は16:30迄)までの開館で、通常月曜が休館日、入館料についてはHPを御覧ください。


↑こちらは今年の5月5日、山下埠頭に入港した「ノルウェージャン・ジュエル」。
アメリカのNCL(ノルウェージャン・クルーズ・ライン)が運航するクルーズ客船です。
2005年8月4日にドイツのマイヤー・ヴェルフトで竣工、船名はアメリカのトランプ大統領の妻、メラニア・トランプ夫人が付けたのだそう。
他にも、横浜港では沢山の大型船を観る事が出来る…それについてはまた次回。

↓今年5月に山下公園で開催された「花壇展」出品作品の一部。
 

 
時間が無くてあまり観て廻れなかったのですが、公園内に21もの小花壇が並んでいて、とっても綺麗でした。
事前に調べて行くんだった…風車の花壇を観た人が、「ハウステンボスみたい」との感想を出してて、ちょっと嬉しく思った。
花の綺麗なパークとしてハウステンボスも知られてるんだなあって。

 
↑薔薇だけでなく、一年中季節の花で彩られる山下公園、今頃は紫陽花が美しい事でしょう。


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5月の横浜は薔薇色その3

2019年06月08日 00時39分39秒 | 旅の覚書
前回に引き続き、横浜で薔薇が美しいスポットを巡ります。
今年は既に終了しちゃってますが、横浜では毎年5月初旬~下旬迄「ローズウィーク」と称して、街全体で薔薇フェスタを開催しております。
「Week(ウィーク)」と言うより「Month(マンス)」じゃないかとのツッコミはさて置き、使われる会場の数が年々増えて行って、今年は山下公園、港の見える丘公園、横浜山手西洋館、アメリカ山公園、横浜イングリッシュガーデン、八景島バラ園、こども植物園の他、大さん橋ホール、日本大通り、神奈川近代文学館ホール、横浜情報文化センター6階ホール、横浜高島屋デパート、クイーンズスクエア横浜で薔薇関連のイベントが開催されました。
更に横浜市内全域でスタンプラリー、主だった飲食店では薔薇を使用したスイーツや料理を提供等々、街全体が凄い入れ込み様で、来年以降どこまでインフレが進むか気になる所であります。
余談ですが自分が住んでる街も薔薇で売り出し中でして、規模は横浜ほどではないにしろ、5月は駅の周囲が薔薇ですっかり覆われます。
薔薇は咲いてる期間が比較的眺めな為、町興しの題材に都合良いんでしょうな。

閑話休題、前回寄った「港の見える丘公園」正面出入口より道を戻る形で、外国人墓地沿いに山手地区を歩きます。
すると見えて来るのが横浜山手西洋館の内の1軒「エリスマン邸」…特に薔薇を中心に植えている風には見えなかったけど、白い壁に緑の鎧戸の木造2階建て住宅が、爽やかな新緑の風景に溶け込み絵になります。
薔薇園は無くとも初夏に思わず目を留めてしまう場所でしょう。

☆「エリスマン邸」…大正時代に生糸貿易商社シーベルヘグナー商会の横浜支配人だった、スイス出身のフリッツ・エリスマン氏の元邸宅。
建物の設計を手掛けたのは、チェコ人の建築家アントニン・レーモンド氏。
氏の師匠は近代建築の三大巨匠の1人、フランク・ロイド・ライト氏…日本では旧帝国ホテルの設計を手掛けた事で有名な方ですね。
アントニン・レーモンド氏も日本で様々な建築物を手掛けた事で有名、旧イタリア大使館日光別邸とか…wikiで手掛けた建築物リストを見るに、教会や学校が多い様に感じます。

エリスマン邸と言えば館内の喫茶室「しょうゆきゃふぇ」の生プリンが有名だったけど、何時の間にか元町の方に移転しちゃってたのね。
何時行っても行列が外まで続いてて、結局入店出来ずに終わった…今後行きたきゃ元町の方の店舗目指せば良いのか。

エリスマン邸を横に過ぎて、山手本通りを更に歩きます。
途中に同じく山手西洋館の内の1軒、「ベーリック・ホール」が建ってますが、ここも薔薇に拘った庭造りをしてるわけではないので、今回はそのままスルーし(御免なさい)、イタリア山を目指してどんどん道を上ります。
「山手」の地名通り、この辺り起伏に富んだ道なんで、洋館巡りするならスポーツシューズでも履いて来た方が無難。
山手本通りは車の通りも激しいので気を付けて…「イタリア山庭園前」バス停を目印に右折すれば、「ブラフ18番館」と「外交官の家」が建つ「山手イタリア山庭園」に到着です。

●横浜で薔薇が綺麗なスポット…「山手イタリア山庭園」…明治13年~19年まで、ここにイタリア領事館が在った事により、「イタリア山」と呼ばれるようになった場所。
水や花壇を幾何学的にデザインする等、イタリアで多く見られる庭園洋式を再現したガーデンが特徴です。
「外交官の家」と「ブラフ18番館」は元々この庭園内に建てられていたわけでなく、平成を迎えてから移築復元されたそうです。
 
↑薔薇をメインに初夏の草花が咲き揃った前庭…薔薇も然る事ながら、カラフルな葱坊主みたいな花が可憐です。
検索したら葱坊主じゃなくて、ユリ科の「アリウム・ギガンテウム」って花でした。
柔らかそうな見た目で思わず触れたくなる、勿論触れてませんよ。
高台に広がる庭園からは、横浜ベイブリッジや、みなとみらいの街並みを見下ろせます。
眺めを楽しみながらお茶を飲んで貰おうと、喫茶室「ブラフガーデンカフェ」がオープン、土日祝は観光客で賑わいます。
名物はオリジナルカップケーキだそう。
それにしても「外交官の家」での管理なのに、何故店名に「ブラフ」館の名前が付けられてるのか?少し不思議。

☆「ブラフ18番館」…関東大震災後に山手町45番地に建てられたと云う、オーストラリアの貿易商バウデン氏の元住宅。
戦後はカトリック山手教会の司祭館として使用されていたそうです。
「エリスマン邸」同様、白壁に緑の鎧戸の木造2階建て住宅で、震災の経験から防火目的でモルタル吹き付け仕上げが施されてるとの事。
建物の設計者や竣工年等、詳細は判明してないそうだけど、同時期に建てられたせいか「エリスマン邸」に造りが似て思えます。
違いは赤い瓦屋根…白い壁に赤い瓦屋根に緑の鎧戸、さながら御伽噺に出て来る家の様。


☆「外交官の家」…明治政府の外交官だった内田定槌氏の邸宅として、明治43年に東京渋谷の南平台に建てられた物を、ここイタリア山まで移築して復元したとの事。
設計者はアメリカ人の建築家、ジェームズ・マクドナルド・ガーディナー氏。
当初、氏は建築家としてではなく、立教学校の教師として来日したのだそう。
その後、立教大学校英語・英文学教授の地位に再び就き、英語教育に励んだとの事。

↑メルヘン調な見た目のブラフ18番館とは異なり、英国調で優美さを感じる外観。
19世紀後半にアメリカで流行した、アメリカン・ヴィクトリアン様式に影響受けてるとか。
アメリカ人の英国建築への憧れから生まれた建築様式か。
ブラフ18番館が太陽なら、外交官の家は月に譬えたい。
その外交官の家の後庭は、高低差を付けた噴水と幾何学模様の花壇が特徴のイタリア様式…館は英米風で庭はイタリア風というチグハグさが面白い。

↓で…ここからは去年の5月に撮影した写真になりますが(汗)、外交官の家の後庭に「小さな西洋館の丘」と題し、山手西洋館7館をモデルに造ったドールハウスが設置されていて、非常に人目を惹きました。
2017年に港の見える丘公園でのイベント用に設置していた物が、後に山手西洋館側に寄贈されたのだとか。
 
庭園内の丘に揃い踏みした小さな洋館…期間限定の撮影スポットにするには惜しい、是非再び観たいものです。


↑山手111番館


↑横浜市イギリス館


↑山手234番館


↑エリスマン邸


↑ベーリックホール


↑ブラフ18番館


↑外交官の家

…どれも精巧に造られてますね~、造った方素晴らしい!
各西洋館内にドールハウスが展示されてますが、戸外に展示するとリアリティ増して良い感じ、やはり家は内ではなく外に建てる物。

※今回紹介し切れなかった洋館については、山手西洋館公式サイトを御覧ください。


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5月の横浜は薔薇色その2

2019年06月06日 00時01分36秒 | 旅の覚書
前回に続き、横浜の薔薇が美しいスポットを巡る旅…本当は5月中に終わらせる予定だった…全部テニス中継が悪いなんて責任転嫁。(汗)

●横浜で薔薇が綺麗なスポット…「港の見える丘公園
元は外国人居留地だった場所を、西洋式庭園にして甦らせたとの事。
四季を通し様々な草花が咲きますが、有名なのはやはり薔薇、約330種2,200株もの数を誇り、最盛期の美しさは本家イングリッシュガーデンにも負けてないと思えます。
ちなみに公園の左側は、旧フランス領事館跡を中心とした「フランス山」と呼ばれるスポット。
「フランス山」敷地内を歩いて下ると、元町ショッピングストリートに出ます。
一度通ったものの写真撮り忘れた…何時かまた「フランス山」に行かねば。

 
↑公園前で見掛けた黄色いタクシー、スタイリッシュなデザイン!
横浜観光で外せないスポットって事で、公園の正面出入口前にはバス停が設置され、観光スポット周遊バス「あかいくつ」が停まる。
前回紹介した様に、アメリカ山公園から向かえば楽に歩ける道程だけど、坂道を歩くのが厳しい人にとって、交通機関の充実振りは非常に有難いもの。

 

 
↑「港の見える丘公園」の名の通り、小高い丘に広がる公園からは、美しい横浜港を見晴らせます。
横浜ベイブリッジにマリンタワー、みなとみらい地区…絶景かな、絶景かな。

 


↑港を臨む展望台近くに造園された沈床花壇(花壇の位置を低く設け、周囲から見下ろせるよう造られた花壇)。
噴水を取り巻く薔薇のアーチに目が奪われます。
噴水の奥に見える赤煉瓦の洋館は、横浜ゆかりの作家「大佛次郎(おさらぎ じろう)」氏の業績と生涯を紹介する資料館です。
一般的には「鞍馬天狗」や「パリ燃ゆ」の作者として知られてるかと。
ところで最初「だいぶつじろう」って読んだ方は手を挙げて――は~い!(恥)
大佛と書いて何故「おさらぎ」と読むのか?日本語難しい…。
大佛次郎記念館…観覧料は大人200円、4~9月は10:00~17:30(入館は17時迄)、10~3月は10:00~17:00(入館は16:30迄)の営業となります。
今年の9/8(日)迄、大和和紀女史の漫画「ヨコハマ物語」とのコラボ展も開催中――何故「大佛次郎記念館」で??

沈床花壇の上段部にも薔薇のアーチが連なります。
 

 
↑薔薇のアーチと言うか、薔薇のトンネルと言うか…潜れば立ち籠める薔薇の芳香に酔わされる。
薔薇の色と香りに包まれ、気分はマリーアントワネット。

 
↑草花に埋まったベンチは、造園家の「ここで素敵な写真を撮ってねv」のサイン。

 

 

 
↑カルミア、デルフィニウム等、他草花と薔薇との自然なコラボレーションを楽しむイングリッシュガーデンスタイル。

 
↑このハーブチェアはハウステンボスのアートガーデンでも似た様なの見た思い出…ってどうしてもハウステンボスと重ねてしまう(病気だね)。
石畳の一部に、磨いた石やビー玉を埋め込んで、ハート模様が描かれてたのを発見。

 

 

 
↑ガーデン内で最も人気が高かった薔薇のガゼボ。

 
↑愛犬をモデルに撮影する人も…大人しく花の小路でモデル立ちしてるワンちゃん達が可愛かったv

 

 


↑石畳に沿ってガーデン内を上って行きます、すると丘の上に見えて来る白い洋館。
横浜山手西洋館の内の1軒、「横浜市イギリス館」と呼ばれる建物です。

横浜市イギリス館…元英国総領事公邸だった建物。
コロニアルスタイルの外観と、南方の植物が植えられた庭に、植民地時代を感じる。
昔はこの英国総領事公邸の周囲にイギリス軍が駐屯し、「フランス山」と呼ばれるエリアにはフランス軍が駐屯してたのだとか…平和な時代を迎えて良かった。

 

  
↑イギリス館に合わせ、建物の周囲に植えられてる薔薇は、イングリッシュローズ系で纏められてるそうです。

↓更に丘を上って公園最上部へ、イギリス館の南側、噴水広場の隣にも、有名な西洋館が建っています。
 

 
↑写真の左側、見切れちゃって済みません(汗)…イギリス館同様、山手西洋館の内の1軒、「山手111番館」と呼ばれる建物です。
山手111番館…大正15年にアメリカ人ラフィン氏の住宅として建設された、スパニッシュスタイルの洋館。
設計者は横浜の地で数多くの名建築物を手掛けたと云われるJ.H.モーガン氏です。
薔薇のシーズンは1階の喫茶室「カフェ・ザ・ローズ」が大人気、庭園を眺めるテラス席は毎日満席状態。
☆「カフェ・ザ・ローズ」…営業時間は10:00~17:00でラストオーダーは16:30、7~8月は18:00終了の17:30ラストオーダーとの事。
店名から薔薇を推してるこのカフェの自慢は、ダージリンをベースに天然のローズエッセンスオイルを配合した、オリジナルのローズティーだそうで、お土産として販売もしています。

↓山手111番館テラス下のカスケード、雀が水遊びしていて可愛かったv
 

 
↑カスケードはローマ風建築のフォリーまで続いてます。
フォリーに巻き付く薔薇がロマンチックな雰囲気を醸してる。

 
↑フォリーが建つガーデンより更に下へ、ず~っと降りて行くと、次第に和の庭園の趣きに変わってく。
人工のせせらぎに沿って下って行った先には、神奈川近代文学館が建っています。
☆「神奈川近代文学館」…神奈川県所縁の日本近代文学の資料を展示する館。
神奈川を舞台にした作品や、神奈川との縁が深い作家に関する資料を収集してるとの事で、閲覧は無料(企画展等は有料)。
月曜は定休で、火~金曜は9:30~18:30、土日祝は9:30~17:00迄開館してるそうです。
周囲に薔薇が咲いていないせいか、ここまで下りて来る人が少なく、周囲は落ち着いた雰囲気です。
…かく言う私も未だ入館はしていない、御免なさい。(汗)

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5月の横浜は薔薇色その1

2019年06月04日 00時54分03秒 | 旅の覚書
最近、横浜にはまって足繁く通ってます。
海とか洋館とか、ハウステンボスにイメージ重なるからで、昨年だけでも3回は行ってる。
何度か行って特に美しいと感じたのが、初夏の薔薇シーズン。
今回紹介する写真は、去年の5/12と5/19、そして今年の5/5と5/6に撮影した物です。
…神田川の桜同様、去年アップし忘れてた分も纏め、スポット毎の横浜薔薇写真を、暫し御覧くださいませ。(汗)

●横浜で薔薇が綺麗なスポット…「アメリカ山公園
みなとみらい線「元町・中華街駅」の上に造園された、全国初の立体都市公園だとの事。
元町方面改札6番出口右側に、公園行のエスカレーター&エレベーターが設置されているので、そこから一気に昇って行けるから楽。

 
↑駅の上にこ~んなイングリッシュガーデンが広がってるなんて、初めて訪れた時はビックリ致しました。
横浜開港150周年の記念事業としてオープンしたらしいのですが、これだけ規模の大きい屋上庭園は初だった事でしょう。
時代の先端を走る横浜の都市計画、素晴らしい!

 
↑屋上庭園なので海まで観える眺望の良さ、横浜ベイブリッジを遠景に薔薇の写真を撮る事も出来る…そんな眺めを今年期待して行ったのですが、例年より1週間開花が遅れてた為、撮影出来ませんでした。
…実はここに上げた薔薇写真の多くは去年の物だったり。(汗)
今年は泊り有で撮影しに出掛けたってのに、ままならないものです。

 
↑アメリカ山公園内の坂を上り、外国人墓地に沿って歩けば、港の見える丘公園まで辿り着ける。
「山手地区」と呼ばれる高所までの道程を、エスカレーター&エレベーターでショートカット出来るのが有難い。
アメリカ山公園は山手地区観光の玄関口でもあるのです。
ちなみに何故「アメリカ山公園」と呼ばれる様になったかっつうと、戦後ここが米軍の施設用地だったからだそうな。
横浜には他に「イタリア山」・「フランス山」と呼ばれる公園が在る、外国人居留地だった横浜らしい呼び名です。

 

 



6月はアメリカ山公園で飼育している蜜蜂から収穫した、蜂蜜を販売するとか。
詳細はこちらの頁を御覧ください。(→http://www.seibu-la.co.jp/mt_america/news/20190528094542.html)


●横浜で薔薇が綺麗なスポット…「岩崎博物館―ゲーテ座記念―
港の見える丘公園の正門前に建つ、煉瓦造りの瀟洒な洋館。
明治大正期、横浜に居住していた外国人達が、日本に居ながら自国の演劇を観られるよう、フランス人建築家サルダの設計によって建てられた商業劇場「ゲーテ座」が元で、現在は学校法人岩崎学園が運営する、服飾関係の資料と装飾アートを主に展示している美術館だそうです。
…実は館内に未だ入った事有りません、だから詳しい事書けないのです。(汗)

 
↑初夏は煉瓦の壁に薔薇の蔓が伸びて非常に絵になる眺め、撮影スポットとして人気が有ります。

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ミスドコレクション42

2019年06月01日 01時34分54秒 | ミスド
今夏も大人気のミスド版かき氷「コットンスノーキャンディー」シリーズが発売!!
例年6月に販売を開始するコットンスノーキャンディー、今年は一気に暑くなった為か5月下旬に前倒しでの登場となりました。
ミスドHPのコットンスノーキャンディー紹介頁によると、今年は5月6月7月末に丸ごと果物が載った新作が1種ずつ登場予定だそう。
で、5月末に販売を開始したメロン味を、早速試して参りました。

「コットンスノーキャンディープレミアム、ごろっとメロン(669円)」↑
ミルク風味のふわふわ氷に、大きめにカットしたごろっとメロンの果肉入りソースがON!キラキラシュガーを氷にトッピング。(←ミスド側の説明文を引用)
…メロンの果肉ゴロッと感は良いのですが、「プレミアム」言う割に特別さの無い見栄えは如何なものかと…通常より百円値段高目なのに。
去年の物がかなり映えただけに、どうしても比べてしまいます。
せめてクリームをてんこ盛りに飾り付けて、「メロンショート」として売出したら、注目かなり浴びたんじゃないでしょうか?
氷も今年は一律ミルク氷な点が地味に残念…何故なんでしょう?人手不足対策?…去年のコットンスノーキャンディーの盛り付けは、客の立場から見ても店員さん泣かせに思えたからなぁ。

つっても味は充分美味しかったです、ミルク氷の甘さと果物の甘酸っぱさとの相性は最強、7月末に登場する葡萄バージョンが今から楽しみ、登場毎にこの頁に写真とレポ文を貼り付けてく予定ですんで、月一で覗いてみてください。
定番シリーズ5種のストロベリー、マンゴー、ストロベリー&マンゴーのミックス、チョコ、黒蜜きな粉小豆も有。
正直、定番のストロベリーやマンゴーだって果肉がゴロゴロ入ってるから、百円高く払ってプレミアムに手が伸びるかと言うと…まーメロンも白桃も葡萄も高いから仕方ないか。
トッピングを増やす毎に50円、基本料金に加算されるシステムだったら良いと思う。

【6/29追記】

↑「コットンスノーキャンディープレミアム、ごろっと白桃(669円)」
ミルク風味のふわふわ氷に、大きめにカットした、ごろっと白桃の果肉入りソースがGOOD!キラキラシュガーを氷にトッピング。(←ミスド側の説明文を引用)
…白桃がフルーツ缶詰に入ってる様な物使ってるのが残念。
通常のコットンスノーキャンディーより割増しで料金払わせるなら、納得の行くプレミアム感が欲しかった。
白桃の果肉は宣伝文句通りに大きいけど…つうか店員さん、もっとサービス良く盛ってください!

【7/28追記】

↑「コットンスノーキャンディープレミアム、ごろっとぶどう(669円)」
ミルク風味のふわふわ氷と、皮ごと食べられるまるごとぶどう入り果肉ソースを一緒に。キラキラシュガーを氷にトッピング。(←ミスド側の説明文を引用)
氷の山に皮つき葡萄がゴロゴロと盛られ、「プレミアム」の名に相応しい!
フレッシュフルーツを使用する贅沢さには勝てないだろうと、発売前から今年の氷スイーツ1番に推してましたが、予想を裏切らない美味しさでした。
写真では解り難いですが、葡萄の甘酸っぱいソースが、底にまで沈んでいます。

一月毎に新味が登場したコットンスノーキャンディープレミアムも、第三弾の「ごろっとぶどう」にてシリーズ終了なもよう。
今年の梅雨は例年に比べ長かったせいで、氷菓の売上が芳しくなかった事でしょう。
8月を間近に漸く気温が上昇し始め、ここからが勝負とばかりに、コットンスノーキャンディーのCMを頻繁に見掛ける。
暑い夏は自分的に大の苦手…でも日本の夏は暑くないと色んな所が困るので、干上がらない程度にこの暑さが続いて欲しいです。
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