ばぶちの仕事しながら司法試験を突破し弁護士になりました

仕事をしながら司法試験に合格したばぶち(babuchi)の試験勉強記録+その後です。

遠回りですが

2013年09月16日 18時21分44秒 | 論文
遠回りかもしれない勉強法として答練を活用するというのがあります。


答練の活用法として、

1.時間配分
2.知らない問題が出た場合の対処法
3.順位付けによる他人との相対的実力の認識
4.自己の無理解発見

などがあるかと思います。


私は、4につながったことが一番役に立ちました。

自分が理解している基礎知識でも、いざ答練で書いてみると勘違いの部分が発見できたりします。


ここ数年間はそれが多かったです。


入門講座で確かにやった。

答練や過去問を解いてみて書いてみた。

実は制度、趣旨を理解できていなかった。
あるいは、反対説でも同じ理由になっていたりして、理由にならないことを書いていた。



例えば、数年前の民訴法の過去問で、自白の撤回制限効(不可撤回効とも!?)の部分がよく理解できていませんでした。
自白の効力は裁判所拘束力しか頭になく、禁反言の趣旨を考えられませんでした。



これは、入門講座や基礎講座では必ず出てくるであろう効力を理解していなかったからに他なりません。


こういう間違い、勘違いがいくつもあぶりだされて、知識不足のところを無くしていけました。
しかし、これは答練で出てこなければあぶり出されなかったので、この方法は推奨できません。


独りならば、入門講座や基礎講座の見直し、聞き直し、学者の書いた問題演習の解説などで自己の無理解発見をするしかないかと思います。


怖いのが自分が勘違いしていることを知らないこと。
なので、ここに他人に答案を見てもらうことの意義があります。

その他人も自分より勉強が進んでいる人や合格者が一番良いことは言うまでもありません。

予備試験合格者と法科大学院既習者との比較はおかしい

2013年09月15日 14時09分06秒 | その他
予備試験合格者の新司法試験合格と法科大学院別の合格との比較として、東大既修の割合と、予備試験経由の合格者の割合とが比較されていますが、ちょっと違う気がします。

予備試験合格者の中にも色々な勉強をした人がいて、大半の方は予備校で学んでいます。
また伊藤塾、LECなど複数の予備校があります。

なので、比較するなら各予備校受講生ごとの割合ではないでしょうか?

なぜなら、法科大学院の教育方法との比較であれば予備校の指導方法との比較が必要だからです。

予備校に行っていない方、あるいは、三振したけど頑張って予備試験合格した方は予備校にも行っていないので、比較は難しいですね…。


あるいは、東大の既修と比較するなら、予備試験合格者の中の既修、すなわち法学部生のみで比較すべきでは?

そうすると予備試験合格者の新司法試験合格者は相当高い合格率になると思います。

ただ、厳密な数は公開されていないので調べられないとは思います。



予備試験合格者の中にも私みたいに出来が良くない人もいるかもしれませんが、本当に優秀な人が多いことは間違いありません。


予備試験合格者が優秀ではないとの結論に持っていくための情報操作はおかしいです。

基礎事項

2013年09月15日 09時27分11秒 | 論文
基礎的な事項をキチンと書け!とよく言われるかと思います。

しかし、 基礎的なことって何?って私はよく思いました。


この基礎的な事項って人によって異なったりします。

私は長い期間受験生をやっていましたが、基礎事項が何かを明確化できませんでした。

答練の解説などを聞いたとき、これは基礎事項ですって言われても、初めて聞いたものもいくつもあります。詳細は忘れてしまいましたが…。


入門講座では聞いていないし、その後も学んでいないって思ってしまいます。



基礎事項を全部あげると、入門講座に含まれていない内容がいくつもあるということです。

なので私がやっていたのは、答練をやっていくうちに、基礎事項を書いた上で応用を書かないといけない問題に出会ったときに、基礎事項を復習していました。

この方法はかなり有効です。


答案などに、~が原則である。とか、刑法なら~が成立する可能性がある、書く部分です。
(書かない人がいるなら、私は書くことをオススメします。基礎事項を知っていますとアピールできますし、その修正が応用につながるという流れができるからです。)

この部分がキチンと知らなかったら、それは基礎ができていないことです。

私は答練を通じて基礎事項を把握することができました。




この基礎事項が細かい場合もあります。なので予備校の講座などではランク付けされたりしています。

しかし、全部理解しておく必要があるので、この意味では、ランク付けはあまり意味がないと思います。

といっても重要ランクは応用的な話を聞かれたりしますので、自説の細かな理由付け、反対説の批判から自説を厚く論じることができないといけませんので、その意味でランク付けが有効になります。


基本書などには、そのランク付けがされていないので、全部が重要に見えてしまいます。



答練で基礎事項を学ぶのは非効率ですから時間が掛かります。私が体験しましたww




ここで基礎事項のオススメ勉強法です。

入門講座、基礎講座などで予備校本を学んでください。一通り学ぶのが良いと思います。
とにかく短い期間で詰め込みます。


重要ランクなどが書かれているので、基本書の該当部分を読みます。理由が厚く書いてあると思いますのでそこの部分の理解を深めて下さい。

ただ、問題集などでその該当部分の問題があれば、どういう聞かれ方をするのかを学べると思いますが、そんな都合の良い問題集はなく、なかなか難しいです。


しかし、これで全部の基礎事項を網羅できたわけではありませんので、やはり問題集を解いて補完してください。問題集は勉強した予備校本を出している予備校以外のものが良いと思います。
(伊藤塾の予備校本なら論文の森やスタンダード100とか)

さらに、学者が書いた問題集もやると良いと思います。

私は、刑法なら
予備校本→基本書→スタンダード100→論文基本問題集100選→事例から考える~
がいいかな~と思います。

論文基本問題集100選は飛ばしてもOKです。

あとはひたすら答練、過去問。


これをすることで、基礎事項が身に付きます。
しかし、一回では無理ですので何回も反復することが重要です。

感想

2013年09月13日 12時13分11秒 | 論文
発表時の感想を書いてみます。



現地で見るため、仕事を休み、発表の時間を待ちました。

16時発表ですが、ちょっと遅く着くように霞が関へ。


去年も見に行き、落ちたのを確認してしまったので、相当顔面蒼白になったあの記憶が脳裏をよぎりましたが、今年は大丈夫と何度も言い聞かせました。


元々ネットで先に見ようと思っていて、掲示板にちょうどの時間に着くようには電車に乗らなかったので、途中で16時になりネットにアクセスしました。

しかし、大量のアクセス集中のため閲覧できません。

何度も繰り返しましたが、番号表示の途中でタイムアウトエラーになってしまい、結局見られませんでした。



仕方なく、そのままスマホを握りしめて霞が関駅に到着し、法務省へ。


旧司時代から法務省に願書を取りに行ったり、願書を出しに行ったりしていましたので、知った道です。旧司の合格発表を見に行ったこともありました。


道の向こうから電話しながら歩く人、笑顔でカップルで手を繋いで歩く人、うつ向いている人など、たくさんの人の波がありました。


掲示板に到着しても国道1号側から入らなければならず、並んでいる人は一人もいなかったのですが、ぐるっと回って入りました。



去年も来て貼り出し位置が分かっていたので、東京都の貼り出し近辺にすぐに向かいました。



自分の番号を受験票で確認し、呟きながら探すと、すぐに番号が目に飛び込んできました。



「ある、あるぞー、おー、やったー」と心の中で大きく叫び、ガッツポーズをしました。



大きな声を出さなかったのは、去年落ちた時に私の横で大喜びしている人がいて、物凄い嫉妬と絶望感を感じたからです。

あの悔しい思いを他の人にさせたらいけないと思い、ガッツポーズだけにしました。




その後は家族に電話して喜びを伝えて塾長にも握手をしてもらいました。


嬉しくて泣いている方も何人もいましたが、私は不思議と涙は出なかったです。


仕事をしながら受験をしていた自分にとって、去年落ちてしまったが、腐らずキチンと勉強してきました。
これだけ苦労した、というのがあるので、受かると思えるようになっていたからです。


これでやっと受験勉強が終了だ~とほっとしました。



そのあとは、日比谷公園でやっていたオクトーバーフェスティバルで、勝利の美酒を飲みました。




ここまで9年掛かりました。

諦めないで本当に良かったです。



2000年理系大学院卒業&就職
2004年入門講座開始
2009年旧司法試験短答合格論文不合格
2010年旧司法試験短答不合格終了
2011年予備試験合格
2012年新司法試験不合格
2013年新司法試験合格

重点部分

2013年09月11日 23時31分04秒 | 論文
去年の本試験、何問も予想して当たったのに、解けませんでした。

今年の本試験、何問も予想して当たったので、解けました。


ヤマを張るのはよくありませんが、出ていない分野が出るのはセオリーですので、重点的に勉強して問題になることはありません。


来年のためにやっておくべき範囲

憲法
生存権、平等権、経済的自由

行政法
原告適格、違法性の承継、国家賠償

民法
担保責任、不法行為

民訴法
二重訴訟、必要的共同訴訟と控訴

刑法
過剰防衛、誤想過剰防衛、名誉棄損、窃盗

刑訴法
逮捕の現場の強制採尿、自白、訴因変更

経過

2013年09月11日 00時23分07秒 | 論文
合格発表から数時間が経過して、落ち着けました。

いろんな人への報告も一通り終わりました。


今年の論文を再度振り返ると、

憲法 目的手段審査で記述
商法 設問1の承認擬制に気付かず
民訴法 設問4はよく分からず

がかなり悪かったと思います。

それでも受かったのは、基本から忠実に書いたのが良かったのかもしれません。

当日

2013年09月10日 07時40分50秒 | 論文
今日は発表日。

受験生活の終わりになってほしいです。

色んな方と知り合い、大きく成長できたハズです。

短答は成果が出ました。

論文も同じハズです。

予備試験経由した人の合格率も下げたくありません。私が会った予備試験経由した人は優秀な方ばかりでした。

私もその方たちと同じになりたい。