剣豪宮本武蔵の「五輪書」の中に、
「足つかひの事:
足のはこびやうの事、つまさきを少うけて、きびすをつよく踏むべし」
とあります。
「きびす」とは「踵(かかと)」のことです。
武道では、つま先で蹴って歩きだすとどうしても予備動作が必要となり、相手に察知されてしまうので、避けなければならない。踵で歩をすすめると、自分の体の倒れるときの重力を使って進むので、予備動作がなく相手は対処が難しくなる。また地球が引っ張ってくれる力を使うので、力が出るし、疲れもでないのです。
(佐々木合気道研究所~合気道を科学する~「踵」より引用)
以前このブログでも「カカトから押し出して走る」
という記事を書きました。
・カカトから押し出して走る-1
・カカトから押し出して走る-2
・カカトから押し出して走る-3
僕の中での効率的な走り方としても、
つま先ではなく「踵」を上手く使うことがとても大切だと考えています。
外反母趾、足底筋、足の甲、膝を痛めてしまうという人の走り方は、
たいていが必要以上につま先(拇趾球)を使いすぎてしまっていると思われます。
そのためにも「きびす(踵)をつよく踏む」、
踵を上手く使って走っていくことが大切です。
それを実践するためのワークをお伝えします。
①まずは踵をつけてつま先を30度に開いて立ちます。
軸(重心)はくるぶしの上、骨盤をくるぶしの上にセットします。
②両手を腰に添えて、そのまま軽く屈伸を数回おこないます。
そのままスッと立つと骨盤がくるぶしの上にセットされます。
③それから片足を一歩前に出します。
前後のくるぶしに骨盤をのせるように体重移動を何度か繰り返します。
前の足に体重移動したときは後ろの足の踵が浮き、
後ろの足に体重移動したときは前の足のつま先が浮きます。
④前への体重移動で後ろ足の踵が地面から離れる瞬間、
踵を強く踏んで、踵からの押し出しで前への体重移動に勢いをつけてあげます。
この踵での押し出しによる体重移動を何度か繰り返します。
⑤反対側の足も同じようにしておこなってください。
こうして「きびす(踵)をつよく踏む」という踵の使い方を
カラダにインプットさせていきます。
走る時のアクセントはつま先(拇趾球)ではなく、
踵が地面から離れる瞬間です。
走る前にこのワークをおこなうことで、
踵が上手く使って走れるように自然となっていきます。
ぜひ試してみてください。
「最小のエネルギーで、最大の運動を生み出すカラダを創る!」
徳島の整体院 くすコンディショニング
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