つれづれに

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不思議な絵・不思議な画家

2008年11月16日 | Weblog
ハンマースホイって聞いたことがありますか。
今日、NHKの新日本美術館で放映されたばかりですから、ご覧になった方はお分かりでしょう。

私も今回の美術展の紹介の記事を見て、初めて知った1864年生まれのデンマーク出身の画家です。51才で病没。

国立西洋美術館で12月7日までその展覧会が開催中です。

描かれている対象は、室内の家具、テーブル、ドアーそして時に後姿の妻。
まるでモノクロの写真を見るような、モノトーンを基調にした絵がほとんどです。
グリーンやブルーといった色彩が登場する絵は一枚しか印象に残りませんでした。
華やかな印象派の絵にはまったくつながりません。

誰もいない窓とドアーだけの部屋に静かに陽光が照りこんでいる絵も目を引きます。
私が時々心惹かれて撮る写真を見るようでもありました。

ただ後姿だけで、物語性のある人間はほとんど登場しません。

誰もいない部屋こそ美しいといったハンマースホイ。

妻と二人でアパートに住み、絵を描いて静かに生きた画家がそのまま絵の中にたたずみ続けているような思いにふととらわれました。

なんともいえない静けさにみちた絵で、
静かなる詩情、北欧の空気を描いた孤高の画家とそのチラシには紹介されていました。

静かな時を過ごしたいと思われる方には
おすすめの美術展です。