象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

『コールガール〜私は大学教師、そして・・・』その14(20/6/26更新)〜ジャネット危機一髪〜

2018年08月13日 19時31分53秒 | コールガール系

 前回”その13”では、パキスタン人の若いイケメン学生にまんまと騙され、失意のどん底に堕ちた所まででした。
 長い間塞ぎ込んでたジャネットに、ピーチから仕事の電話が掛かってきた。相手は高級ホテルの宿泊客だ。私は高級ホテルで客を取るのが好きだ。自分がより魅力的に映るから。しかし、どうも客の様子がおかしい。
 ”なあ、本番できるんだろうな?行くまで何度もヤッテいいんだな”

 何か奇妙な感じがした。長くこの仕事を続けてたお陰で第六感が働くのだ。


”アンタ、サツの人でしょ?”
”ヤレヤレ、君がここへ来たのはSEXしてお金を受け取る為じゃなかったのかい?”
”誤解だわ、単なるデートサービスよ
 体重が増えてダブダブのセータを着てたのが功を奏した。
”でも、最初のデートでベッドまで付き合う事はないわ”
”身元の確認をさせてもらおうか”
”何故よ”
”お決まりの質問よ”
”そんな義務はないわ、大体アンタが如何わしい目的で私をここに連れ込んだのよ。アンタはストーカーそれとも強姦男?脅したって何の効力もないわ、このゲスが”
”公務執行妨害だぜ”


 その男の寛大な顔を見た時、突然この仕事がウンザリだと思い知った。野郎の尊大さにも、性的ファンタジーに付き合う事も、妻に内緒で娼婦を抱き、家に縛られた妻の貞操をハナで笑う旦那も。でも互いに性的動物なんですがね。
 結局、ポルノも服従ゲームも、この矛盾がもたらす苦悩を晴らす為に、娼婦の落ち度を探しては責めるゲスな男たちにも。
 ましてや、コールガールを人間としてでなくモノとして扱う野郎たちにも。または、女たちをある種の鋳型―マドンナ、聖女、女王、怪物、すべた、おばこ、ヤリマン、貞女、ズベ公―に嵌めようとする男たちにも。

 もう何もかもがウンザリだった。暴言や暴力に耐え、それを多めに見る事、許す事に。夜の最後に一握りの金を得る為に、嘘を付き演技をし、甘えた声を出し、褒めそやす事に。  
 ”もう行くわ、止める気なら貴方の奥さんが離婚を申し出るまで、トコトン追い詰めてやるわ。アンタはここに私を連れ込み、本番とSEXの話しかしてないわ”
 クロウゼットの中から年配の男が表れた。ビデオのスィッチを切る。
 ”何故判ったんだ?客じゃないって?”
 ”アンタたち、全くの時代遅れなのよ。今時あんな事言い出す客なんていないわ。黙ってイチモツを差し出せば判らなかったのに。余計な事しゃべるから”
 そして、一言付け加えた。
 ”ねえ、アンタたちさ、私がコールガールに見えた?スッピンでダブダブのセーター。見るからに教養も知性もあるタイプ。アンタ方の奥さんよりもマシかもね?いや妹か娘よりマシかも”

 男は切れそうになったが、何とか堪えた。
 ジャネットはロビーを出ると、ピーチに電話を掛けた。
 ”アンタが感じのいいって客、サツだったわ”
 ”それでどうなったの?私たち狙われたのかしら、サツは大きい組織しか狙わないのに”
 
”心配しないで、デートサービスと言っておいたから”
 ”貴方は大丈夫?”

 ピーチの声は心から心配しての声だった。いやそう思いたかった。
 私はこの3年間、彼女を信じてきた。しかし、底が見えてきた様な気がした。
 ”もうこの仕事は降りるわ。貧乏でもいいの、学校で教える事の方が大切だし。それに自分に大切なのは、夜の仕事じゃないってこと”

 ピーチは必死で説得した。私は彼女の稼ぎ頭で、一時は20歳のブロンド娘よりも指名が多かった。彼女のかゆい所にもよく手が届いた。

 勿論、お陰で沢山のお金を稼いだ。内なる声やプライドや感情に背いてSEXをする仕事とはいえ、酷い事ばかりでもなかった。
 ”脚を開いてさあ早く、ああいい、ああもっともっとー”とやった後、家に帰り札を数えるの。そう、そんなに悪くはなかったわ。
 しかし、思考し続ける自分の知性の前に立ち止まり、困惑した。頭ではもうこの仕事が理解できなくなっていた。
 確かに、考えないで生きる人生の方がずっと楽かもしれない。ウン、確かに。コールガールの仕事も同じような事かもしれない。頭で考えたら、こんな仕事出来ないもの。


最後に〜娼婦と重労働の蜜な関係

 確かにですな。そういう私も金の為だけに超重労働をした事がある。ゴム製造の世界の大手の工事で。170℃と130℃の窯の中に頭を突っ込んで、ゴムキャタピラを焼くんだが、最初は楽勝だった。思考を除外した仕事がこんなに楽だとは。
 しかし、次第に思考が邪魔をするようになった。単純重労働は思考が働いた時点で終りですね。つまり、仕事とは肉体の精神の奴隷である事が大前提ですな。インテリが仕事が出来ないのはそのせいでもある。

 勿論、知能が低ければその仕事を続けてたろうが。知能の高さが人生にとってプラスになる事は殆どないと思う。リーマンが言う様に、精神世界と物質世界は全くの別モノなのだ。
 物質は世界を支配すれど、思考は精神を支配するが、世界を支配する事はない。何だか湿っぽくなりましたな。

 つまり、コールガールのお仕事は知能が低くて巨乳で可愛くてが大前提なのかもしれない。勿論、男もそういう女を好むんだけど。



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (VIVA)
2018-08-14 16:24:14
この記事のタイトル、
イチコロでした!(◎_◎;)

面白かったです。

幾つか前の記事で霊体に関したのを
見て面白そうだったので、
お気に入りに入れていました。


でも、いまこの記事を見ていっぺんに
フアンになったと思います😅


>なったと思います。


自分の事なのに・・
未だに自分の事がよく
分かりませんけど~😂💦

記事に反して
ハンドルネームが清々しくて
ビックリ仰天しましたぁぁぁ~😅ぁぁ💦
返信する
Re:Unknown (lemonwater2017)
2018-08-14 17:18:03
VIVAサン、こんにちわです。
はじめまして象が転んだです。

 バンドルネームに関しては、”プロレスフリーク”と思われてるみたいです。”ハルクホーガン”と掛けたつもりですが。勿論、プロレス大好きですが。近々、プロレスのテーマも取り上げたいと思います。

 ただ、このコールガールブログは、あんまり人気がなくて、日本人では理解してはもらえないかなと。でも興味を示して頂いてとても嬉しいです。結構力入れてたブログですし、ジャネットは他人と思えないです。私も女だったら、娼婦やってたかもです(笑)。
 これからも宜しくです。
返信する

コメントを投稿