象が転んだ

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失敗を恐れよ〜人生のドランカーにならない為の生き方〜

2018年06月21日 07時44分24秒 | ブログ考

 昨日、リーマンブログを読んでくれた人どうも有難うです。特に、リーマン”その4”に関しては、大幅に追記&更新するつもりです。それと植物ミートとコールガール系も読んで頂いて有難うです。。
 

 よく、失敗を恐れずに一歩前へ踏み出すべきだという人がいる。失敗は成功の母という陳腐な諺もあるが。その失敗の質とか中身が問題であって、やたら安直な失敗を積み重ねていいってもんじゃない。


 ”湖中の女”ブログに寄せられたコメントにあった様に、チャンドラーの小説の登場人物は、失敗を異常に恐れる。マーロウも同様だが、仕掛けを沢山用意し、相手の失敗をひたすら待ち続ける。失敗すれば酒と女に籠る。金持ち程臆病だし、失敗を恐れる。だから金持ちなのであろうか。これまた諺には、金持ち喧嘩せずとある。

 また、あるコラムに、失敗を繰り返す事により、マンネリ化し、鈍感になり、恐れる事を忘れてしまう。また、気持を萎えさせ、勇気を損ない、投げ遣りになり、諦めの尊さを教え、立ち直りへの努力さえ忘れさせてしまいます。ともある。


 そういう私も若い頃はよく失敗をした。あらゆる種類のミスを仕出かした。そして、そのミスは血となり肉とはならなかった。失敗は所詮失敗であり、ミスは所詮ミスに過ぎない。単に、気不味く苦い思い出に過ぎない。諺のように、上手く事が運ぶ筈がない。全ては結果論なのだ。

 失敗を恐れず、果敢に挑戦する勇気こそが、人を奮い立たせ、より高い人間性を培ってくれるとは、行く筈もない。コピー的な響きはいいんですが。

 多くの失敗から学ぶより歴史から学んだ方が、ずっと効率がいい気もする。


 日本の諺は単直過ぎるものが目立つ。継続は力なり、苦あれば楽あり、お天道様は見てる、大志を抱けとか、小さい頃はよく教えられたもので、信じてもいた。

 しかし、時代が急速に変貌し、そういった安直で教育勅語的な諺が全く通用しなくなった。継続は無駄であり、苦あれば苦なのだ。お天道様が見てる筈もないし、失敗は失敗の母だ。金持ちだって喧嘩はする。それに夢が大きい程、現実は萎む。

 99%の努力も1%の閃きがなければ報われないと、エジソンも言ってる。不満足なソクラテスよりも満足な豚の方が良いに決まってる。大志を抱くより、現実を注意深く観察する方が、ずっと有意義な人生を遅れる。

 結局、諺というのは、愚かで未熟な自分を慰める、聞こえのいいフレーズに過ぎない。オナニーを学術的な言葉で置き換えただけなのだ。
 それでも大衆は、名言や格言に憧れる。時代背景を、現実を無視し、格言や名言は成り立たない筈。


 つまり、諺や格言には両面性があり、ノストラダムスの予言のように、当れば大威張り、外れても逃げ道が。全ては結果なのだ。

 失敗ばかりしてる人種は、無駄で無謀なチャレンジばかりしてる連中に他ならない。勿論、私もその一人(悲)。それに安直で単純な失敗は高く付く。マクドナルドの創業者のレイ•クロックはよく失敗をした。そして、その都度高く付いた。しかし、周りの有能なスタッフが彼の失敗をカバーし、崩壊を免れた。クロックが数多くの失敗談をひた隠すのは、ある意味自己防衛でもあろう。

 当時のフランチャイズ起業家というものは、その殆どが果敢にチャレンジをして、いとも簡単に消え去った。唯一、クロックだけが例外だったのだ。他は全滅だったのだ。故に、失敗は成功の母なんて、口が避けても言えない。


 つまり、度々失敗をする人に明日はないのである。ごく偶に貴重な失敗をする人には、その見返りとして、大きなチャンスが転がってくる事があるが、アホ丸出しの失敗を仕出かして、運が味方する筈もない。
 馬鹿がいくら失敗しても、バカのままなのだ。つまり、安直な失敗は高く尽き、貴重な失敗は教訓になる。

 ただ、失敗を繰り返し、その失敗に対して麻痺する人種と、失敗に異常なまでに臆病になる人種とに極端に分かれる。果たして貴方はどっちだ。


 松任谷由実の恋愛相談と同じで、”迷ったら思い切って告白”という格言はとても有名で伝説となったが。お陰で”自爆”した女性は結構いた筈。いや殆どが自爆したか。

 私的に言わせれば、迷ったら一歩前に踏み出して、相手の様子を注意深く見守る。そして、絶対にこちらから勝負を掛けない。

 相手がカードを差し出すまでは、絶対に勝負を掛けない。相手が仕掛けてきた時点で勝負ありだ。相手が差し出したカードはどんな内容であれ、無視すればいい。
 つまり、相手に数多くのチャレンジをさせ、相手を失敗に導くのだ。その失敗の程度が大きいほど、こちらは有利になる。時には、非法で卑怯な手段も有効な正義になりうる。


 米朝会談もその典型だろう。徹底した経済封鎖で北を誘き出し、核放棄というカードを差し出させた。北は朝鮮半島の平和というカードを差し出し、アメリカと対等なテーブルに着こうと、大きなチャレンジを試みた。

 しかし、アメリカにとって、北が差し出す核廃棄や朝鮮半島の平和というカードは、最初からどうでもよかった。北朝鮮を属国にして、アジアの首領である中国に圧力を掛けたいのだから。今や中国は”眠れる獅子”どころか、”眠りから覚めつつある超大国”なのだ。


 これからの時代、臆病で失敗を異常なまでに恐れる者こそが、生き残れる時代かも知れない。チャレンジとは聞こえはいいが、その殆どが無謀無策な行動である。最悪、開き直って告白という”バンザイ攻撃”と同義なのだ。

 失敗から挫折から学ぶというのは、人が思うほど簡単じゃない。これからはもっと失敗に対し神経質になるべきだ。失敗が許される時代から、失敗が許されない時代へ。時代は確実に変りつつあるし、現実は確実に冷酷になりつつある。そんな高度化された現代社会における失敗の定義とは?

 相手を注意深く観察し、戦術や戦略を練りぬき、その上でのチャレンジであれば、失敗しても得るものはあろうが。日本人は軽々しくチャレンジという言葉を使いすぎる。もっと、失敗を恐れるべきですよ、安倍首相。



4 コメント

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失敗は崩壊の元 (ootubohitman)
2018-07-18 05:25:09
お早うございます。
続けてコメントです。

失敗を恐れよとは言い得て妙です。
松任谷由美の恋愛相談は大受けしましたね。恋愛なんて押せし捲れば何とでもなったし、土下座すれば何でもやらせてくれた?イヤラシイ意味じゃないですよ。

あの頃はバブル全盛だったんで、失敗なんて全く怖くなかったし、何ぼでも取り返しついたんです。

借金なんて全く怖くなかったもの。借りてやってんだという感覚。今じゃ考えられませんね。

日本政府だって、全てを金で片を付けてましたもの。そしてその幻想が未だに消え去らない。

失敗は成功の元って、古き良き時代の諺なんですよ。
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Re:失敗は崩壊の元 (lemonwater2017)
2018-07-19 03:09:39
続けざまでコメント返しです。

 松任谷由実の自爆的恋愛相談はかなり受けがよかったですね。バブル期の遺産でもあります。

 そういう私も様々な失敗をしてきましたが。悲しいかな、愚かな事か、失敗から学んだ事は一つもないですね。歴史から学ぶ事の方が、遥かに多い。失敗から学ぶ事は経験から学ぶと同じ事で、愚者の知恵かもしれませんね。
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満足したソクラテス? (paulkuroneko)
2018-07-20 00:05:01
またまたこんばんわです。

確かに、バブル期は失敗を恐れないバカが多かったような気がします。七転び八起きという諺が流行った時期でもあります。

そういえば、小学校の先生で真顔で、苦あれば楽ありと説教する人がいました。毎日です、口癖のように。今から思うと、よくそんなアホな頭で先生になれたもんだと。

それと、不満足なソクラテスの諺、今でもそういう事を口酸っぱく言う馬鹿がいます。どう考えても,ハゲで無能な自己満足のマイケル‣サンデルよりも、不満足な豚の方がいいでしょう。ホントあいつだけは嫌な爺です。
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Re:満足したソクラテス? (lemonwater2017)
2018-07-20 03:14:02
続けざまにコメント返しです。

 諺って、結構いい加減なものが多いですね。勿論、真っ当なものもありますが。時代と共に、諺も錆びつき、風化するのでしょうか。

 paulさんもマイケルサンデルは嫌いなんですね。私も大嫌いで、ホントムカつきますね。自説を押し通すだけで絶対に引き下がらない。全く頑固親父と同じ種族です。
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