バルザックの「捨てられ女」(1833)は、タイトル通り”捨てられし女”の物語だ。しかしその捨てられ方がヤバすぎる。
パリ社交界の大輪の華であった女(ボーセアン子爵夫人)は熱愛した愛人に捨てられ、社交界にいられなくなり、田舎に隠棲する。
その後、若い男爵の執拗な熱愛を受け、一時は幸せな日々を過ごすも、その男爵からも最後には捨てられる。
つまり、旦那に愛人に若い世間知らずの男に、次々と捨てられる中年女の悲惨な生き様を描いた、バルザックお得意の”人間喜悲劇”である。
しかし、華やかな社交界で活躍するのは上流貴族婦人だけでない。ナイトクラブのホステスもまた、如何わしい”夜の女王様”なのだ。
この表向きは華麗に舞う、下流社会に棲み着く彼女たちも、サラリーマンの貴重な給与を吸い上げ、エロ爺の年金を吸い上げ、まるでゾンビの様に歯を食いしばり、必死に生き延びているのだ。
しかし、日本列島から夜の歓楽街が消滅したら?ホステスが死滅したら?エロ爺は何を生き甲斐にしろというのか?
死滅するホステス?
”AV女優消滅”(要Click)じゃないが、ナイトクラブのホステスが死滅しようとしている。
今のままで行けば、夜の怪しげな飲食業界はコロナ渦に巻き込まれ、確実に壊滅するのは時間の問題だろうか。
しかし、”夜の女”たちも満更バカじゃない。彼女たちは、男の特性を知り尽くし、妖怪みたいに腐れながらも生き抜く術を持ち合わせてるのだ。
昨日の”昭和の喫茶店の思い出”ブログに寄せられたコメントにこうあった。
”ホステスたちは捨て身のガイドラインを作ったらしい。マスクを着用し、接触はせず、1卓ずつ間隔を空けて座る。
そんなんで客が来る訳がない。来た所ですぐにルールを破り、ホステスの身体を触りまくり、コロナを撒き散らす。
客が第二波をばら撒く前に、クラブの一室に客もホステスも封じ込め、毒性の強いコロナウイルスを注入し、店ごと一気に死滅させるとか”
ナチスのホロコーストを彷彿させるかもだが、私にはこのコメントが冗談には聞こえない。
エロ爺は、”もうコロナは収束した”とタカを括ってる。今では昼間から堂々と大手を振りパチンコ屋に通いだし、夜はクラブに通い詰めだ。
”夜の女”たちは今がチャンスだと、緊急のガイドラインを打ち出したのだ。しかし、このルールがすぐに破られるのは目に見えている。
#114さんが言う様に、客は触る為に”女”に金を払う。呑んで楽しい会話をして大枚を払うバカはどこにもいない。
最後にはルール(距離)を破り、触りまくる。ホステスもそれに応じ、金額を釣り上げ、サービスの濃密度とコロナの感染度はずっと増す。
結局、ホロコーストみたいな冷酷な手段を使わなくても、客もホステスもコロナの第二波の犠牲になるのは目に見えている。店の信用はガタ落ちし、”ホステス消滅”のシナリオは現実のものとなる。イヤそうでもないか。
夜の街を浄化するなら今だろう
しかし、今のままで順調にコロナウイルスが収束すれば、来年夏にはオリンピックが開催されるだろう。勿論、世界がコロナ感染から完全に立ち直ってる必要もあるが。
コロナ渦から完全復活した東京を世界中にアピールするには、”清潔な日本”を今こそ示す必要がある。
その為には、夜の如何わしいサービス業を壊滅させ、夜の街を浄化する必要がある。
つまり、ボーせアン子爵夫人じゃないが、ホステスには”捨てられ女”になってもらうしかないのだ。
たとえ東京オリンピックの開催が中止になっても、安倍首相が”捨てられ男”になるだけで、街の浄化という最低限の目的は達成される筈だ。
新型コロナウイルスが、一番厄介とされる夜の街の浄化を無償で行ってくれる事に、我々日本人は感謝すべきなのだろうか。
これも自然の摂理なのだろうか。それとも単に、自然淘汰の結果であろうか。
サービス業はもういらない
産業の基本は第一次産業(農林水産業)である。自然から直接資源を採取する産業だが、搾取し過ぎない限りは、自然との調和を保てれば、最低限の生活は出来る。
しかし少しでも贅沢をしたければ、工業や製造業などの第二次産業を、汗を掻かないで贅沢をしたければ、金融や仲卸やサービス業などの第三次産業に従事する必要がある。
この3種の労働形態は、レッド•ブルー•ホワイトと色分けされるが、時代が腐っていく程に、目に見えないサービス業や情報屋が社会の隅々にまで蔓延っていく。
つまり、ホワイトカラーの先にあるのは半透明な職種という事になる。そして、この怪しげな人種は、汗水流して奴隷みたいに働くレッドネッカーやブルーカラーから大金を吸い上げる。まさに”21世紀の妖怪”たちである。
因みに第一次産業は、食を含め人々の生活を支える根本的な産業にも関わらず、労働人口の一割にも達せず、GDPの生産シェアも僅かに数%にすぎない。第二次産業は労働人口もGDPの生産シェアも3~4割を占めるが、ホワイトカラーが占める比重が大きくなっている(「初期の経済学」)。
新型コロナがこうした矛盾する産業形態を知ってる筈もないだろうが。忖度や汚職や強欲に塗れたサービス業(政治屋も含む)を駆逐するに、丁度いいタイミングで登場したのだとしたら。
しかしその一方で、貧困層の多くの民が毎年のようにウイルスの犠牲になってるのも事実ではある。
最後に〜キャバ嬢撲滅
そういう私も、夜の歓楽街にはそこそこお世話になった方だ。いや、厳密に言えば犠牲になったかもだが、呑んでる時は夜の帝王になった気分だった。しかし、失ったモノの方が圧倒的に多い。
ホステスが”捨てられ女”であるのと同様に、我ら客もまた”捨てられ男”でもある。それでも、我ら”捨てられし人種”は互いにしぶとく生き延びてるのだから、世の中は不思議なもんだ。
では捨てられない人間になるには?
つまり、そういった産業を定期的に死滅させる事だろうか。100%死滅させたとしても、ウイルス同様どこかで生き伸びてる筈だ。
第二波第三波の怪しげなサービス業が特異性や独創性を駆使し、蔓延ってくる。でもそれはそれで構わない。
昨日も言ったが、独創性溢れる?ノーパン喫茶や風俗喫茶がいとも簡単に消滅した事は残念で堪らない。
一方で、何の独創性も特異性もない”お酌系クラブ”が、未だに夜の帝王としてキャバ嬢として堂々と君臨してるのは、腹立たしい気持ちにもなる。
売春がいけないというつもりは毛頭ない。でも、まずはお酌系を死滅させる事から始めるべきだと思う。”キャバ嬢撲滅”こそが、我らエロ爺に課せられた最大の任務かもしれない。
”死滅するホステス”とは、我らエロ爺が潜在的に持ち得る真の欲望ではないのだろうか。
つまり、欲望とは失望なのだから。
新型コロナがなくても
これら業種は消えゆく運命だけど
今まで生き延びてた事自体が
奇妙でおかしいんだよ
夜の街と同時に腐った政界も浄化してほしいもんだ
捨てられるべきホステスと
そのホステスに捨てられし客
欲望とは失望とはよく言ったな
腐った政治屋と同じで、死滅させなきゃいけないし、死滅すべき人種です。
お酌から風俗に成り下がる前に死滅させれば、風俗も封じ込め、一石二鳥となる筈ですが。
日本水商売協会っていう言葉には、思わず笑ってしまいました。
昔はバーとかキャバレーとか言って、高級な風俗店扱いでした。それが1964年の条例改正で、風俗は12時を超え営業できなくなり、深夜営業できるスナックやクラブが繁栄します。
バブル末期には、サラリーマンを中心に2次会の定番としてカラオケスナックが大流行します。バブル後、キャバクラやセクキャバ、ガールズバーなどに若者は移行し、スナック離れしますが。カラオケボックスの影響も大きいですね。
私も立ち呑みバーみたいな所はよく利用するんですが、カラオケのある店は好きになれないです。それでも昔は繁華街でなくてもスナックの看板はよく見かけましたが、今はめっきり減った気もします。
今はどうしても安価な風俗系や外人系の店に老いも若きも流れますね。でも都心部は未だに高級クラブなんていうガラパゴス系が数多く存在します。
新型コロナの影響で、これら夜の飲み屋も一気に消滅しそうな勢いですが、これで1つ昭和の時代が消え去っるのかと思うと、少しノスタルジックになりますね。
バブル崩壊直後に死滅してもおかしくなかったんですが。今でも20万件近くのスナックが存在するらしいです。
スナックやクラブが嫌いなのは、”汚くて臭い”というイメージが抜けきれないからですね。一度昼間に行った事がありますが、店内はとても汚かった。掃除してるのかと思ったほどです。
安倍の支持率も27%に急落した事だし。
風俗店やクラブが消滅した歓楽街をですかね。その代り、昔ながらのゲーセンが復活しないかな。
臭い汚いキャバ嬢はいらないね。