ずっと前、アライグマを見ようと長崎バイオパークに行った。肝心のアライグマだが愛想が異常に悪く、人間を鼻から毛嫌いしてるみたいだった。実際よく見ると、目元が憎たらしかった。
その隣に、カワウソの集団がいた。今でもあの愛くるしい澄んだ瞳の群れは、脳裏に強く焼き付いてる。しかし、神が授けた生き物がペットという生贄になるとは。
ワシントン条約締約国会議は、26日の委員会で、絶滅の恐れがあるコツメカワウソの国際取引を原則禁止する事を決めた。
ペット需要が高まる日本向けの密輸が摘発されるなど規制強化が求められ、これまでビロードカワウソが取引禁止になっていた。
禁止された2種のカワウソは、東南アジアなどの湿地や河川の近くに生息する。環境破壊による生息地の減少や密猟、ネット販売で数が減っているとして、インドやネパールが取引禁止を提案した。
26日の委員会では賛成多数で採択されたが、日本は反対した。
日本ではコツメカワウソに触れる事のできるカフェやペット動画が関心を集め、違法取引の要因だとの批判がある。
ある環境団体によると、2015~17年に東南アジアから密輸を図り、保護されたカワウソの59匹中32匹が、日本向けで最多だった。
”保全に向けた大事な一歩だ。日本人は可愛いと持て囃し、不用意にペットとして求める考え方を変える必要がある”と話す。
以上、日本経済新聞より抜粋でした。
SNSのペット写真にはウンザリだ
最近のSNSを見ると、自慢の猫犬の写真ばかりが目立ち、元々猫好きの私も流石に辟易する。
ペットの写真を乗せるだけで、簡単にフォロワーやアクセスが増えるという事もあろうが。”読んで頂戴から見て頂戴”にシフトしつつあるSNSの、今そこにある危機と言おうか。
gooブログの投稿写真を見ても、大半がペット自慢系だ。写真や動画なら、「岩合光昭の世界ネコ歩き」だけで十分だろう。
運営側も、わざわざペット自慢のテーマを募集する。ペット系はトラブルが少なく、運営に有利だという気持は理解できなくもない。
勿論、投稿する側もこれほど簡単なブログはない。自分の顔を写される事には異常なまでに神経質な人も、ペットの写真を撮り、投稿するのは、何のストレスも罪の意識も感じない。本当に人間は身勝手だ。戦争も大きな犯罪だが、ペット自慢もある意味犯罪だ。
そういう私も、今は亡き愛猫の写真をプロフィールに使ってるが、天国ではどう思ってるのだろうか?
異常なペットブームの行く末とは?
あるヤフーブログでは、ペットに依存しないと暮らしていけない、現代社会の異様な歪みをテーマにする。
”愛犬が病気で死んだ。立ち直れない!どうしたらいい?”との涙ながら相談が相次ぐ。
一方で、捨てられ犬や虐待に遭った猫を保護して立ち直らせる、定番のお涙頂戴の番組のオンパレードだ。
最初は大衆の同情を引くが、ここまでエスカレートすると、ハッキリ言ってどうでもよくなる。死ぬ時は死ぬだろう。それは人間も猫も同じだ。
”ペットは動物だ、人間とは違う。また飼えばいいじゃないか”って開き直るしかない。
たかが犬、されど猫。
昔は犬は外で飼い、番犬代わりにしたものだ。猫のエサは、残った食べ物にカツオ節をのせた奴が定番だった。
猫はほっとけば家の中と外を出入り、死ぬ時は行方不明となり、一人で死んだものだ。それが当たり前だったし、自然の摂理でもあった。
だから猫が病気で死んでも、今の様に誰も悲しまなかったし、涙ながらに落ち込む事も絶望する事もなかった。
勿論、高価な血統書付きのブランド種など、買える筈もなかった。いや、買う気すら起こらなかった。
ペットは動物だ。バッグや宝石とは違うのだ。
大量のブランド犬を生産するブリーダー。近親交配などで突然変異や欠陥犬も多い。
これら異常なペットブームの陰で、人間の身勝手さが欠陥犬を大量に生産する。
以上、gek*****さんのブログを参考でした。
ペットブームに隠れた残酷な真実
2015年の猫ブームがもたらした経済効果は、2兆3162億円にのぼったと言われる。
しかし、ブーム終了後に増える「動物の殺処分」が大きな問題になる。
ある動物の人気が急激に高まり、飼育数や繁殖数が増えると、「動物の殺処分」という大きな壁が立ちはだかる。
猫と同等の人気を持つ”犬ブーム”の時も同じ現象が起きた。
メディアでの露出が増えた犬種は、ペットショップでの人気も高まり、その結果、利益を優先する業者やブリーダーが”(ブームで)高値で売れるうちに”と、話題になった犬種を過剰に繁殖させる。
同時に、安易に犬を飼い始める人も増加。やがてブームが終わると、売れ残る犬や飼い主に捨てられ、野犬化する犬が増え、多くが殺処分された。2016年の犬の殺処分数は1万424匹に対し、犬ブームの2004年〜06年の殺処分数は、毎年10万匹を超えた。
しかし、この殺処分以上に怖い現実がある。先程も言った”先天性奇形種”の乱殖だ。
純血猫•人気No.1として有名な”スコティッシュ•フォールド”だが。自慢の垂れ耳は”軟骨の異常”により、偶然生まれたものだ。
故に、この奇形種同士を交配すると、生まれた猫が遺伝子疾患にかかるリスクが非常に高くなる。それでもトップブリーダーは危険を冒し、金銭欲の為に”際どい”交配を繰り返す。
つまり、こうした人工繁殖が横行すれば、奇形に苦しむブランド猫が大量に異常発生する事になる。
”スコティッシュ•フォールドは、耳だけでなく骨や軟骨にも重度の異常がみられる事が多く、成長過程で歩行困難になる可能性がある。
正しい知識がないブリーダーの繁殖は、疾患に苦しむ猫をいたずらに増やすだけ”と獣医は警鐘を鳴らすが。
全く、猫だって五体満足で生まれたいもんだ。人は何時の時代も余計な事ばかり仕出かす。
以上、東洋経済ONLINEからでした。
最後に
ブランド猫を飼う時の注意点として、信用ある店や経験や知識が豊富なブリーダーを選ぶとか、定期的な健康診断をし、正確なDNA証明書を確認するとか、尤もらしいアドバイスを送ってるが。もう、この時点で全てがアウトなんですな。
”人工配種全面禁止”なる条約を締結しなければ、奇形猫は商業の摂理に従い、世界中に増殖する。
凶暴さを兼ね備えた突然変異型の奇形猫は、やがて人類を駆逐するかもしれない。
まさに「猫の惑星」は笑い事ではないのだ。
野良猫であろうが飼い猫であろうが、自然の摂理に従い、死んでいくのが理想だと思う。永遠に可愛い猫を見ていたいというエゴも理解出来なくもない。
しかし猫だって生き物だ。歳を取れば醜くなるし、免疫が落ちれば病気になる。野良猫とSEXをすればエイズに掛かる。これは人間も同様だ。
人は人としての生き方がある様に、猫は猫としての生き方がある。
少なくとも奇形を掛け合わせるという様な、残酷な真似だけは法律で厳しく禁止すべきだ。
それでも人は大枚を叩き、可愛い奇形種を買い漁る。そこに罪の意識がある筈もない。カワイイか可愛くないかが全てなのだ。
猫が言葉を覚えない限り、ブランド猫が怒りや憤りを言葉で伝えない限り、こういった不幸は繰り返されるのだろうか?
だから私は、ペット自慢の写真を投稿するブロガーがイマイチ信用できない。と言ったらペットマニアに失礼か。
人工の異種配合以外の天然種で、これ程カワイイ猫が他にいるのかなと思ってしまいます。転んだサンに言わせれば、猫バカですかね。
でも、この三毛猫もより可愛い種を求めて人工配合が進むんですかね。可能性がないとも言い切れません。
猫ブームになればなる程、殺処分も飛躍的に増えるんでしょうか。人が飼うにも限度ありますし。
カワイイならカワイイで、色んな問題や課題が湧き出てくるんですよね。
室内で雁字搦めにして温室育ちにするか?自然の厳しい摂理に任せるか?難しい所ですね。
tomasさんの三毛猫は大人しく穏やかな性格なんでしょうね。だったら室内でも十分に幸せですね。
でもペットショップに売られてる高価な猫のどこが可愛いんでしょうかね。そこら辺にうろついてるノラにゃんの方がずっと愛らしく思えるんですが。
何を見て可愛いと思うかの違いでしょうが、我が家自慢のペット写真も度が過ぎると腹が立ってきますがな。
部屋で雁字搦めにするのと、放し飼いで自由恋愛させるのは、どちらが幸せか?は人間が決める事ではないですかね。
ホント猫が言葉を喋ってくれたらと、何時も思いました。