2021年の議会占拠事件に関与した前大統領のトランプ氏だが、米連邦最高裁は1日、トランプ氏に”免責”特権が認められるか?を争った事件を下級審に差し戻した。従って、11月の大統領選前にトランプ氏が同事件で裁かれる可能性はほぼ消滅した事になる。
一方で、”暴徒を議会に送り込んだ男は有罪となる可能性がある。これは国民への冒涜だ”と、バイデン大統領は最高裁判断を批判した。
因みに、免責とは損害が発生しても保険会社が保険金支払責任を負わない事を言う。つまり、トランプ氏は犯罪者でありながら、当面は裁かれる事はなくなったのだ。
トランプ側にとって、今回の”免責”の主張は大統領選を見据えた裁判の”遅延作戦”の一環だった。下級審が(最高裁が求めた)公的・私的行為の区分けを速やかに審議しても、大統領選までの4か月で確定判決を得る事は困難だとされ、米メディアは”トランプ氏の大勝利”などと報じた。
一方でトランプ氏は、議会占拠事件関連の他にも3件の事件で起訴されてる。まず(2件目の)、不倫の口止め料を不正に処理した事件では、5月に有罪評決を受けた。NYタイムズによると、トランプ氏は今回の最高裁の判断を受け、この有罪の取消しと11日の量刑言い渡しの延期を求める手続きに入った。
但し、(3件目の)就任前の行為とされる不倫口止め料の裁判で免責が認められる見込みは薄いが、トランプ氏は今回の裁判延期により、米民主主義の根幹を揺るがした議会占拠事件を巡る批判を躱し易くなる。更に、当選すれば自らが指名する司法長官の権限で起訴を取り消す事も可能で、大統領権限で自身を恩赦する可能性もある。
因みに(4件目の)、21年の退任後にホワイトハウスから大量の機密文書を持ち出したとされる事件では、大方の予想通り、フロリダ州の連邦地裁は15日、起訴を棄却する決定をした。
今回の判断は、最高裁の党派性を浮き彫りにした。9人の判事の内訳だが、共和党が指名した保守派6人、民主党が指名したリベラル派3人で構成される。3月にトランプ氏の大統領選立候補資格を巡るコロラド州最高裁の判断を覆した際は全員一致だったが、今回の判断は保守派6人による多数意見だった。
リベラル派のソトマイヨール判事は”大統領は今や法の上に立つ王だ”と痛烈に批判。バイデン氏も”誰一人、法の上に立つ事は出来ない筈だが、今日の判断でそれは根本的に変わった”と嘆いた(読売新聞)。
老いたアメリカと民主主義の終わり
混沌とするアメリカ大統領選挙だが、ややトランプ有利でここまで進んではいたが、ここにきて”トランプ襲撃”という1つの事件が勝利を確定する大きな決定打となると、マスメディアは大騒ぎする。
米東部ペンシルベニア州バトラーで、現地時間13日の午後6頃、大統領選の集会で演説していたトランプ前大統領(78)が男に銃撃され、右耳を負傷したが、命に別条はなかった。因みに、今回の発砲で聴衆の1人が死亡し、2人が重体となっている。
大統領警護隊によると、容疑者は若い白人男性で、集会場の外にある高い位置から数発発砲。すぐに警護官に制圧され、死亡した。トランプ氏は警護官らに支えられながら立ち上がり、”強いアメリカ”を象徴する為か、右手の拳を何度も振り上げたという(時事通信)。
但し、トランプが再選するとなれば、それはアメリカ民主主義の敗北でもあり、その終わりを意味する。言い換えれば、白人至上主義の勝利でもあり、復活でもある。事実、トランプは再選したら”アメリカ民主主義をぶっ潰す”と公言していた。
更に、対ロシア政策は失敗のまま終わり、プーチンの勝利はほぼ確実となり、ウクライナは条件付き降伏を余儀なくされ、ヨーロッパはアメリカの後ろ盾を失う。つまり、西側の完全敗北をも意味する。また、トランプの後ろ盾を得たイスラエルは、好き放題パレスチナを叩きのめすであろう。
まさに、絵に描いた餅、いやトランプが招いた怪我(の功名)でもある。
一方で、パレスチナ問題は益々泥沼化し、イスラムの大国イランも黙っちゃいない。つまり、ウクライナ戦争の後は、アメリカ=イラン戦争が勃発する可能性も大きい。
また、台湾有事もトランプが習近平に急接近し、中国にあっさりと飲み込まれるのだろうか。つまり、6兆円を超える国家予算で購入したF16戦闘90機だが、こうした中国への盾は無駄に終わる可能性が高くなってきた。
仮に、共和党か勝利しようが、アメリカの覇権主義の限界を加速させるだけで、アメリカの1つの時代が終わりを告げる事だけは言える。
確かに、”アメリカ白人だけが救われ、カラード(有色人種)は絶滅すればいい”というトランプの腹の中は見え透いている。つまり、そういう事が判りきってて、共和党は犯罪者トランプを推したのだ。
勿論、バイデンの対ロシア政策が上手く進んでれば、トランプの勝利はあり得なかったろうが、プーチンの方が”若くて勢いがあった”と言う他ない。従って、80を超えるボケ老人には、今の混沌とした時代の”老いた”アメリカを牽引する体力も知力もないのは明白だった。
更に言えば、高齢のバイデンを相手にした時点で、プーチンは敗北を考える必要はなかった。そして今、80近いトランプ爺が大統領になっても、プーチンの暴走を止める事は不可能だろう。
結局、2人の老ぼれでは、プーチンの無謀な突進を止める事は最初から無理があると見るのは明白である。
一方で、老いぼれた犯罪者のトランプに、アメリカ国民は何を期待するというのか?
勿論”強いアメリカ”ではない筈だ。今後4年間は中露に機嫌をとり、アメリカ国内に火の粉が舞い降りない事を願ってるだけであろう。
つまり、80近い高齢のトランプ爺が大統領になっても、アメリカは分断するだけで、アメリカの老朽化を止める事も出来ず、どっち転んでもアメリカの覇権主義は終わりを意味する事になるのだろうか。
最後に〜老害と犯罪と襲撃と大統領選
合計160歳の2人の老害がもたらす史上稀に見る哀れな大統領選と思いきや、犯罪者であり、自ら(アサルト)ライフルの標的にもなったトランプと、これまた息子が犯罪者であり、自ら痴呆症が進むバイデンという、アメリカのいや世界の民主主義史上、最悪の展開になった。
「橋のふもとの老人」(ヘミングウェイ著)という小説があるが、これじゃ、犯罪と痴呆のふもとにいる2人の哀れな老人と同じである。
この短編では、戦場からの逃避行を続ける薄汚い老人の、物憂げな悲しい情景を描いている。勿論、”薄汚い”という点ではトランプの足元にも及ばないのだが・・・
ヘミングウェイは小説の中で、戦争に巻き込まれる庶民の姿を一筆で描き、心に深く食入って行く。だが、その本質は、”橋のふもとに佇む老人”という切り取られた1つの情景にある。
一方で今回の大統領選では、犯罪と襲撃に怯えるトランプと、ウクライナ戦争とイスラエル戦争の麓で怯えるバイデンという、悲しくも孤独な2人の老人の姿である。
だが今や、トランプもバイデンも、大統領選にしがみつくしかない、無能の老いぼれに過ぎない。
ヘミングウェイが彼らを見て、何を感じ何処をどう切り取るのであろうか。
少なくとも、トランプは”法を超えた裸の老人”というより、アメリカ民主主義の破壊者であり、一方でバイデンは、米国民からも世界からも見放された、痴呆症が進むボケ老人に過ぎない。
結局は、人生の9割以上を失った2人の老人は、(国民には甚だ迷惑なのだが)大統領選挙という戦争の麓にいる老人であり続けたいのかもしれない。
但し、大衆からの人気を得る事を第一とするポピュリズムも度を過ぎれば、今回の襲撃事件の様に、大衆を扇動する為に非現実的な政策を訴えたトランプの演説が、理不尽な差別や排外主義と結びつき、同じ白人でもトランプに対し、より攻撃的になるし、その妥当な結果と言えなくもない。
つまり、今回の襲撃がトランプ陣営に追い風になるかどうかは、これからの戦い方次第である。更に言えば、トランプ側は今回の件を民主党やメディアに責任転嫁するよりも、まず自身の罪の重さに気づくべきだろう。
少なくとも、耳から血を流して拳を突き上げてる場合ではない。更に言えば、正義とはそんなに単純で、幼稚なものではもない。
運良く”九死に一生を得た”トランプだが、襲撃事件を冷静に振り返り”私は死んでいる筈だった。極めて非現実的な経験だった”と表現した。事実、トランプはこの世には存在しない亡霊の様な生き物かもしれないし、これからもそうであり続けるかもしれない。
共和党は今、大統領選に完全勝利した気分でいるが、トランプが言う”非現実的な経験”とは、犯罪者である無能な老人が大統領選で戦ってるという奇怪な現実にある。少なくとも、襲撃された事実ではない。
言い換えれば、襲撃されて当然のクソ爺だが、”トランプは死なず、ただ消えゆくのみ”という諺が現実のものになる予兆の気がするのは、私だけではないと思うのだが・・・
腕のいい人なら300m離れても狙って撃てると言う。
という事はその気になればですが殺せるってことですよね。
トランプ陣営は強運の持ち主とか浮かれてますがケネディーと同じで悲運に近い。
結局はトランプが勝つんだろうけど
これはこれでアメリカ崩壊の起点となるでしょうね。
それくらい今のアメリカにはまともな指導者がいないってことでしょうか
考えようによっては、大統領候補とはいえ、犯罪者の側についたが故に、犠牲になった人も出た訳で・・
そう考えると、単純に幸運とは言えないですよね。
もっと言えば、共和党内にも”撃たれてそのまま死んでくれたら”って、思ってる人も少なくないでしょうか。
そういう意味では、悪運かもです。
ともあれ、今や世界中の規模でまともな指導者がいない事こそが、深刻な地球の危機なのかもです。
この糞ハゲ爺の演説に付き合ったお陰で
ハゲ爺の家族をかばった人が犠牲者になり
そして2人がケガをしたって
こう書くと美談に聞こえるけど
死んで欲しい人が命拾いし
死んではいけない人が犠牲になる
運よく命拾いしたハゲ爺は英雄ヅラして拳を突き上げたのよ
勘違いもいいとこだわ(#^ω^)
銃規制とか問題になってるけど
一番の問題はこのクソ爺の存在かしら
こんなのにアメリカを任せたら暴君はやり放題だし
習もプーも大笑いでしょうね٩(๑๑)۶
銃規制ですが、銃以外でも人を殺せる武器は色々とありますから、例えば高性能の小型ドローンを使えば、もっと確実に殺せたかもです。
銃撃犯を殺してたので、殺意の真相は曖昧なままですが、トランプが後ろを向いてなかったら、弾丸はこめかみに命中してたとされます。
まるで映画「ジャッカルの日」のド・ゴール大統領暗殺未遂とソックリですが、SNSでは様々な噂や陰謀説が乱れ飛んでます。
アメリカらしいと言えばそれまでですが、結局、覇権主義のアメリカには民主主義は根付かなかったんですよ。
雨降って地固まるではないですが、バイデンが撤退し揺らいでた民主党の結束が強力になる事も考えられます。
共和党もまさかバイデンが撤退するとは思ってなかったろうから
共和党もトランプ襲撃がプラスに出ると踏んでただけに
これで選挙戦は全くの白紙になったのではないだろうか
ハリス氏の出馬により共和党がどう出るかがみものですが
転んだサンはどう予測します?
これは失脚や撤退と言うよりかは
民主党の想定内の戦略でしょうね。
全てはトランプ襲撃事件が転換点となった様な気がします。
民主党の8割を優に超える党員が支持してるとされますから、大統領選を見据えて水面下で地盤堅めを行ってたんでしょうか。
一方で、老ぼれのトランプ爺以外には候補者がいない共和党は、勝利確実から一転して、追い詰められた格好となりました。
勿論、急遽代替出馬となったハリス氏にも未経験という弱みがありますから、全くの混戦になるとは思いますが、民主党からすれば耄碌したバイデンよりかはずっとマシでしょうか。
”畳と女房は新しい方がいい”と言いますが、大統領もバゲ爺よりかは・・ですよね。それも殺されても当然の犯罪者ですから・・・
という事で、民主党に座布団1枚ってとこですかね。
最新の支持率の調査では
ハリス44%でトランプが42%
有権者は正直で59歳のハリスに
有権者の期待も傾きつつある
トランプ襲撃事件で
一時は勝利確実とされた共和党だが
79歳の老人を支える共和党には
既に限界が見え隠れする
これに対し
民主党は絶妙なタイミングで
ハリスに切り替えた
バイデンの失言→有罪の取り消し→
トランプ襲撃→ハリスの代替出馬
こういうのを見てると
如何にタイミングが勝負には大切なことが判る
お久しぶりです。
勝負は運よりタイミング
そして、微妙な確率(支持率)の差が必要となってきます。
私は全くの混戦と予想しましたが
これから民主党がどう巻き返すのかが焦点になってきます。
4年に1度の大統領選挙も所詮はお祭りで、高齢者どうしの争いなんて誰も見たくなかった筈ですが
ようやくここに来て盛り上がってきましたね。