象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

ポアンカレ予想の悲劇〜ペレルマンの偉業と憂鬱と

2020年12月04日 04時13分30秒 | 数学のお話

 NHKBSで、ポアンカレ予想とペレルマンの特集が組まれていた。ポアンカレ予想の証明の詳細にはあまり触れられず、ペレルマンの並外れた知能と奇怪な人格を中心に、人間ドラマ風に語られてた様に思う。
 それもその筈、ペレルマンのポアンカレ予想の証明を世界中で理解できる人がどれだけいるだろうか?
 高名な数学者たちでも眉をしかめる様な”手術”だっただけに、少なくはない純粋数学者の非難を浴びたのも事実ではある。
 ペレルマンは、ポアンカレ予想の証明でフィールズ賞を受賞したが、賞の授与を拒んだ。
 表向きは”自分の証明が正しければ賞は必要ない”との理由だが、リッチフローを発見したハミルトンに対する評価が十分でない事と数学界の不公平さに異議がある事が、主たる理由だとされる。
 これに対し、朝日新聞は”変わり者数学者、やっぱり賞金拒否”と酷評した。脊椎反射で物事を捉える日本の数学音痴は、これだから・・・


ペレルマンとポアンカレ予想

 サンプトベルグ生まれのグリゴリー・ペレルマン(1966~)は、幼少期に数学教師の母親から数学の英才教育を受け、16歳の時には数学オリンピックで満点を取る。
 ポアンカレ予想の解決以前にも、アレクサンドロフ空間の幾何学を構築し、既に著名な数学者でもあった。「アレクサンドロフ空間の構造論」を生み出し、リーマン多様体の安定性定理を与えた。この分野における「グロモフの予想」の解決もペレルマンの偉業で、中でも「ソウル予想」の論文は驚くほど短い。
 1992年11月、ネット上でポアンカレ予想の解決を公表する。
 ペレルマンは、ウィリアム・サーストン(米)の「幾何化予想」を解決し、その系としてポアンカレ予想を解決した。その時に採用した手法もリチャード・S・ハミルトン(米)のリッチフロー(ハミルトン=ペレルマンのリッチフロー理論)と統計力学を用いた独創的なものだった。
 この検証は、2006年夏頃まで続き、ペレルマンの証明は基本的に正しく、細部の誤りに関してもペレルマンの手法により修正可能である、と結論付けた(ウィキ)。

 ペレルマンの大まかな偉業は理解できたが、「ポアンカレ予想」とは一体どんなものか?
 19世紀末、フランスの数学者アンリ・ポアンカレ(1854−1912)は、図形を柔らかく変形できるものとして扱う、新たな数学の分野である位相幾何学(トポロジー)の基礎を築く。
 1904年、彼は論文の中で”単連結な3次元閉多様体は3次元球面と同相である”というポアンカレ予想を発表した。

 ここで専門用語の説明ですが、以下「ポアンカレ予想を5分で解説」を参考です。
 まず単連結とは、”図形に描かれたループが(表面に沿い)連続的に1点に収縮する様な性質”で、例えばボールは単連結だが、穴が開いた浮き輪は単連結ではない。つまり、ボールはキレイに(連続的に)潰れれば1点に収束するが、浮き輪はどんな潰れ方をしても1点に収束しない。故に、単連結な図形には貫通穴がない。
 次に同相とは、”連続的に変形させて同じ形になる図形同士の事”。2つの図形は切り貼りを除き、粘土の様に自由に変形出来る。例えば、コーヒーカップやドーナツは何れも貫通穴が1つで同相と言います。
 3次元閉多様体とは、”局所的に3本の座標軸で表せる有限で縁や切れ目のない(連続&閉じた)図形”の事で、地球表面は2次元閉多様体の例で、局所的には地図の様に2本の座標軸(緯度と経度)で表せ、大きさが有限で縁なく繫がってる。また宇宙は、局所的に3本の座標軸で表せる3次元閉多様体と考えられている。

 一方、3次元球面とは”4次元(4つの座標軸)空間内で、原点から等距離の点の集合として描かれる4次元球の表面”で、0次元球面は1つの座標軸の正と負の2点となり、1次元球面は2つの座標軸の為、2次元球(円板)の表面=円周となる。2次元球面は3つの座標軸の為、3次元球(球体)の表面=球面となります。
 因みに、n次元球面はn個の座標軸の為、(n+1)次元球の表面で、同時にn次元多様体でもある。特に3次元球面は非常にイメージし難いので注意です。
 この4つの専門用語はトポロジーではよく出てくるので、大まかな理解をです。


宇宙に這わせたロープ

 ポアンカレは、”境界を持たないコンパクト(有界閉集合)な2次元曲面がどの様なループであっても、連続的に引き絞れば回収できる様であれば、その曲面は2次元球面に同相である”という命題を3次元でも成り立つと主張したが、数学者たちは3次元空間ではなく、高次元から証明を進めた。
 なぜ高次元から取り組むのか?
 それは自由度が増し扱い易く為で、例えば、あやとりの糸は3次元空間では絡まないが、地面に映った2次元の影は絡まって見える。
 1961年、スメール(米)は5次元以上の場合に命題が成り立つ事を証明した。1983年、フリードマン(米)は4次元の場合に命題が成り立つ事を証明したが、それ以降研究は難航した。
 つまり、3次元のポアンカレ予想だけが取り残された”世界の超難題”だったのだ。

 このポアンカレ予想を一般的に言えば、まず3次元球面(3次元閉多様体)を宇宙とみなす時、あなたが宇宙空間のどこかにいて、宇宙船と無限に長いロープを持っている。そこでロープの一端をどこかに固定し、もう一方を宇宙船に結びつけ、宇宙空間をランダムに飛び回り、スタート地点に戻ったとする。ここであなたはロープを手繰り寄せ、もしロープを全て回収出来たら、宇宙の形は”概ね球体”と言える。
 逆を言えば、3次元においては”概ね球体”以外の形の場合はロープを回収出来ない。つまり、ドーナツのような穴のある形ではロープが巻き付き、回収できないのだ。

 ここで注意だが、”概ね球体”と同義である3次元球面と同相な多様体とは、きれいに”丸い”必要はなく、”くびれて”ても”歪んで”てもかまわない。つまり、球体であるか否かは、表面の形状ではなく、(貫通)穴がないか?あるか?で決まる(この穴の個数を種数と呼ぶ)。
 また、穴があるかどうかは、例えば地球の様な”まん丸い”2次元球面の場合、我々は宇宙から3次元空間を通し、目視する事で確認できる。しかし宇宙の様な3次元球面の時、外から確認したくても、宇宙の外には行けないから、外的な情報ではなく、内在的な情報のみから穴がないかあるかを確認するしかない。
 そこで、判断したい場所にロープ(3次元球面上の1次元閉曲線)を這わせ、引っかからずに引き寄せる事ができるか?で穴がないかどうかを判断するという手法を採る。
 つまりポアンカレ予想とは、”3次元球面の任意の場所にロープを這わせても、引っかかる事は決してない”と主張をしているのだ。


幾何化予想からリッチフローへ

  ペレルマンは、直接ポアンカレ予想を証明した訳ではなく、先ずハミルトンが発見した「リッチフロー」を改良し、それを使い、サーストンが提唱した「幾何化予想」を証明し、この予想を証明すれば、それに付随してポアンカレ予想が証明出来ると宣言した。
 サーストンは、ポアンカレ予想を全く違った方向から考えてた。彼は”(ポアンカレ予想を満たす)宇宙が取りうる形にはどんなものがあるだろう?”と考えた。そして、宇宙の形がどんなものであろうと、”最大で8種類の断片(ピース)から成り立つ”と予想した。
 つまり、”任意の素な3次元多様体は、幾何構造をもつピース(閉領域)に分解される”というもので、言い換えれば、”8種類のピースを組み合わせたモデルの中のどれか1つが宇宙の形だ”と、サーストンは予想したのだ。

 この予想の中には、この8種類のピースの組み合わせの内、ロープが回収出来るのは”概ね球体だけ”という主張を含んでいる。
 ペレルマンは、この8種類の断片の組み合わせたモデルの内、”単連結な図形は3次元球面のみ”だから、サーストンの幾何化予想が証明できれば、同時にポアンカレ予想も証明されると見抜いた。

 ここでハミルトンの登場だが。彼は、物理学の熱力学方程式を応用した「リッチフロー」という手法を開発する。
 因みに、リッチフローとはリーマン多様体の計量の特異点を解消する作業で、幾何学フローの一種である。判り易く言えば、熱力学にヒントを得た、多様体を膨張させたり収縮させる整形方法である。
 一般に、計量テンソル gᵢⱼを持つリーマン多様体が与えられると、リッチテンソルRᵢⱼを計算できる。リッチテンソルは、一種のリーマン曲率テンソルのトレース(行列の対角成分の総和)の断面曲率の平均値を集めたもので、計量テンソルと関連付けられたリッチテンソルを、通常は時間と呼ばれる変数とすると、リッチフローは幾何学的発展方程式として、δₜgᵢⱼ=−2Rᵢⱼで定義される。
 正規化されたリッチフローでは、コンパクト(有界閉集合)な多様体に対し、δₜgᵢⱼ=−2Rᵢⱼ+2Rₐᵥgᵢⱼ/nで示される。
 但し、Rₐᵥはトレースを取る事で得られるスカラーテンソルの平均値で、nは多様体の次元とする。

 ここでマイナス符号(−2)、はリッチフローが充分小さな正の時間に対して定義できる事を保証し、故に符号を変えると、リッチフローは小さな負の時間に対して定義する事ができる。これは熱方程式が時間と共に前へ進む事ができるが、後ろへ進む事ができないのと同じ事である。
 一般にリッチフローは全時間連続ではありえず、特異点を生み出す。そこで、特異点を生み出す3次元多様体に対し、ペレルマンはリッチフローを改良し、特異点を過去(負)へ連続させる方法を示し、特異点を解消した。

 こうしてペレルマンは、改良したリッチフローを使い、3次元多様体の特異点を解消する事で、単連結な3次元閉多様体とみなした宇宙が”概ね球体”である事を示し、ポアンカレ予想の最終的な証明を成し遂げた。
 一方ハミルトンは、自ら開発したリッチフローを駆使し、”リッチ正”(正のリッチフローを持つ計量がある滑らかな3次元閉多様体)という条件付きでポアンカレ予想を証明した。しかし、この条件を外すと、多様体が負のリッチ曲率を持つ多様体、特に負の断面曲率を持つ場合には(葉巻型)特異点という大問題が発生する可能性がある。
 故に、ハミルトンは最後まで、この障害を取り除けなかった。 


最後に〜ペレルマンの憂鬱

 2002年、ペレルマンはネット上にリッチフローを発展させた手法(手術)で幾何化予想を証明したと発表した。2003年、彼はアメリカのプリンストン大学に招かれ、証明の講演を行なう。
 講演はトポロジー(位相幾何学)の専門家たちの前で行われたが、トポロジーではなく微分幾何学や物理学の解法を用いた証明だった為、誰も理解する事ができなかった。

 つまり、ペレルマンの証明は高度で広範囲すぎた。が故に、純粋数学者の誤解と揶揄はペレルマンのプライドとの心を傷つけ続けたたのかもしれない。
 丁度、リーマンがアイゼンシュタインやワイエルシュトラスらの純粋数学者と数学界を揺るがす様な大論争を引き起こした様に。

 リーマンもペレルマンも数学者というより、数理物理学者に近い。2人とも物理学の理論を数学にふんだんに取り込んだ。
 リーマンはディリクレを、ペレルマンはハミルトンを、もっと評価すべきと考えていた。大げさに言えば、リーマン予想はディリクレの為に書いたとも言えるし、ポアンカレ予想の証明はハミルトンの為に書いたとも言える。
 NHKBSの特集では、ペレルマンの変人ぶりばかりが強調されたが、それは間違ってる。ペレルマンのハミルトンに対する友情をもっと評価すべきだと思う。
 確かにペレルマンは、昇進や若手数学者に贈られる賞を辞退するなどの経緯があり、自分の論文を公表したがらない性格でもあった。

 しかしペレルマンは、”誰が証明したかではなく、誰を証明の貢献者として評価するか”に重きをおいた。
 ”継承は創造なり”は、偉大な数学者のバイブルでもある。



12 コメント

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ハミルトンとリッチフロー (paulkuroneko)
2020-12-04 14:49:13
リッチフローは元々、多様体の負の曲率では膨張する傾向があり、曲率が0であれば不変であり、逆に、正の曲率では収縮する傾向があります。
しかし、ポアンカレは膨張するはずの負の時間に対し、リッチフローの定義を改良しました。
言い換えれば、時間とともに進むはずの熱方程式を逆行させたんですね。

ハミルトンは正の曲率を持つリッチフローを満たす滑らかな3次元閉多様体こそが特異点を解消し、サーストンの「幾何化予想」を証明したと思い込みました。
しかし、正規化されてないリッチフローの下では、多様体は一気に崩壊します。というのも、一番難しいケースは負の曲率を持つ多様体だからです。

規格化(一意化)とは、幾何学における特異な性質を滑かにして取り除く方法を示唆し、幾何化という言葉は滑らかな多様体上の幾何学を示唆します。
結局、ペレルマンがやったことはポアンカレ予想を”幾何化”上で考え、”規格化”したとも言えますね。

以上、余計な補足でした。
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ポアンカレ予想って (腹打て)
2020-12-04 15:31:29
2次元閉多様体という地球から、3次元閉多様体という宇宙全体の形状を特定するようなもんだけど。
これは大衆が目に見えない権力を処刑するようなもので、そういう意味ではペレルマンは神の姿を特定した初の数学者とも言える。
つまり、今の成り上がりすぎたアメリカを処刑できるのは、今のところペレルマンだけと言えるのだろうか。
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リッチフローとは (UNICORN)
2020-12-04 23:23:32
複雑な形状の多様体な物体の体積を計る(計量)為に、n次元の多様体をこねくり回し、きれいな形に整形する作業のことです。
ハミルトンは正の曲率を持つ多様体に注目しましたが、全てが収縮するはずもありません。
そこでペレルマンは膨張するはずの負の曲率の多様体に注目します。というのも3次元の閉多様体は全て負の曲率を持つ可能性があります。

そこでペレルマンは負の曲率を持つ多様体が膨張するのであれば、時間を逆行させて、収縮させればいいと考えたんです。
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paulさん (象が転んだ)
2020-12-05 00:39:38
幾何化と規格化。
見事な喩えですね。
これこそがペレルマンの証明の完成形であり、理想型なんですよね。
でも、ハミルトンの偉業はもっと評価されるべきですよね。彼の一刺しがなければ、ペレルマンもなかった訳ですから。

何時も何時も詳細な補足、感謝感謝です。
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腹打てサン (象が転んだ)
2020-12-05 00:42:38
ペレルマンこそが純粋数学者を超えた数学者であり、数学者を超えた数理物理学者だと思います。
数学も横広がりにならなければ、未来はないですかね。
数学の力で権力を処刑できたら、と数学バカは思ってしまいます。
コメント有り難うです。
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UNICORNさん (象が転んだ)
2020-12-05 00:48:59
リッチフローの背後に周る辺りのペレルマンの天才度には脱帽です。
ハミルトンのリッチフローこそが数学と物理学の橋渡しをした訳ですが、純粋数学者は位相幾何学ばかりに注目し、リッチフローや熱方程式の原理には頭を背けてたような気がします。
開かれた数学には物理学は不可欠です。そういう意味でもペレルマンの怒りは理解できますね。
コメント有り難うです。
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トポロジーって (HooRoo)
2020-12-05 17:55:40
粘土遊びみたいな学問なのね
それにリッチフローって
どんな複雑な形をした物体(多様体)でも真ん丸に整形すれば体積(計量)がわかるってこと?
でも特異点があれば計測不能ってこと?
その特異点を解消したのがペレルマン博士

うううーん
わかったようでわかんない
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そこまで単純でも (象が転んだ)
2020-12-06 02:44:09
ないかもですが。
粘土細工とは言い得て妙ですかね。
だからトポロジーは一次、ブームになりました。
ペレルマンの証明はかなり複雑で奇抜なものだったんでしょうか?そういう私も判ったようで解らないような、いや全然分らないようなです。
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ハミルトンの偉業 (腹打て)
2020-12-08 06:05:49
リッチフローとは熱の流れ(フロー)を説明する為にハミルトンが考案した偏微分方程式で、テンソル(曲率)の概念を基盤とするため、物理学でも広く使われるが、このリッチがリッチテンソルの発明者であるリッチ・クルバストロである事は勘のいい人は気づいただろうね。

ハミルトンはリッチフローを使い、あらゆる多様体の曲率を割りだそうとしたけど、曲率は熱(伝導)と比べ、非常に厄介な対象だった。熱伝導の微分方程式はフーリエが有名だが、熱を曲率に変え、ポアンカレ予想を証明しようとしたんだ。

ハミルトンは”滑らかな多様体がリッチフローを持つ”事を証明した。リッチフローには特異点という極を持つがために、最終的には頓挫した訳だが、ポアンカレ予想の第一歩となったことは確かだよ。
そしてペレルマンがハミルトンでもなし得なかった特異点の解消を成し遂げた。つまり、ハミルトンの特異点問題がなかったら、ペレルマンのポアンカレ予想の証明もなかった。

ペレルマンの証明は勿論のことだが、サーストンの幾何化予想もポアンカレ予想を凌ぐほどのモンスター級だが、ハミルトンの証明もそれに負けないものだ。
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腹打てサン (象が転んだ)
2020-12-08 17:46:14
このコメントには脱帽です。そして私が一番いいたかった事ですね。
ペレルマンだけが目立ってますが、ここまでたどり着くまでに、直接的&間接的に見ても、200人を超える数学者と100年の歳月が掛かったんです。
ペレルマンに嫉妬したハミルトンもその友人のヤウのしっぺ返しも、全ては数学者の純粋無垢過ぎた感情でした。
しかし、ペレルマンはハミルトンに友情に近いものを感じてました。ハミルトンが貰うに相当するフィールズ賞がペレルマン一人に贈られたことで、ペレルマンの人生も狂い始めます。
ペレルマンが主張するように、誰が証明したかではなく、誰が証明に関わ貢献したかを数学界は慎重に議論すべきでしたね。

コメント有り難うです。
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